新造車グループ(3扉車グループ)
昭和56年に福塩線、宇部線、小野田線の旧性能電車を置き換えに登場したグループです。車体やシステムを103系を基本としつつ、踏切事故対策を施した高運転台とし、分割・併合運用を考えて貫通型としています。車内は201系に準じたカラースキームとし、長時間の乗車を考えて座り心地を改善しています。
形式はクモハ105形式制御電動車、クハ104形式制御車、福塩線向けにモハ105形式パンタグラフ付き中間電動車、サハ104形式中間不随車が登場しました。このうち、福塩線向けの中間車2形式は昭和59年より先頭車化改造が行われ、登場からわずか4年で形式消滅しています。
クモハ105-1~27(クモハ105-8)
本系列の新造車グループのパンタグラフ付き制御電動車です。運転を行うために必要な機器を搭載しています。この車輛の冷房装置はWAU202型簡易冷房機を搭載しています。昭和63年より行われているもので、国鉄時代から冷房化改造が実施されていましたが、車体を補強するなどの大掛かりな改造が必要であったため、簡易化するため、直流1500Vを電源とし、バス用冷房装置と組み合わせたものです。車端部の窓のない部分に機器室が設置されています。
改造車グループ(4扉車グループ)
昭和59年、奈良線、和歌山線、紀勢本線和歌山市支線の電化開業用及び可部線の旧性能電車を置き換えるために登場しました。折しも、常磐緩行線で203系投入により、103系1000番代を中心に車輛が捻出され、これを種車としています。このため、新造車とは異なり片側4扉となっています。
昭和62年に105系がJR東日本にも登場します。仙石線の輸送力増強を図るため、103系4両編成を種車に、中間車を先頭車化改造し2編成登場しました。この誕生した日は昭和62年3月31日、そう国鉄最終日に誕生しました。JR東日本の105系は平成10年に引退し、2編成は同社の乗務員や駅係員に対して異常時などの訓練を行う訓練センターへ機械扱いとして活路を見出し、平成20年まで活躍しました。
種車である103系の部品を流用していますが、電動空気圧縮機は101系の廃車発生品を使用しています。また、電動発電機も種車の流用と新造品があります。
クモハ105-501~532(クモハ105-531)
103系1000番代のモハ102形式1000番代及びモハ103形式1000番代を種車とした改造車です。新造車とほぼ同じ運転台を設置し、機器類は両形式とも同じとしています。モハ102形式の車輛にはパンタグラフを追加しています。写真は可部線、宇部線、小野田線向けの朱色1号の塗装です。
クハ105-101~104(クハ105-103)
103系0番代のクハ103形式より改造したグループです。奇数向きであった車輛を方向転換し、偶数向き制御車としています。車体に主だった改造は前面補強程度となっています。