121系
クモハ121-1~17(クモハ121-7)
高松方のパンタグラフ付制御電動車です。増解結を容易にするために電気連結器を備えています。走行に必要な機器を全て搭載しており、40tを超える重量となっています。予讃線電化区間が延伸した際に、狭小トンネル対応のS-PS58形式にパンタグラフを換装しています。
クモハ121-18・19(クモハ121-18)
電動発電機(MG)はサシ481形式の廃車発生品を流用しています。現在はSIVに換装しています。その中、この2両はMGを撤去して、そのままとしており床下が他車とは異なっています。
7200系
国鉄末期に登場した121系は登場から30年近くが経過し、内外ともに陳腐化や老朽化が目立ってきました。そこで大幅なリニューアル工事を実施する事となり、様々な個所が変更となる事から形式名称を変更し、平成28年に登場したのがこの7200系です。
更新されるクモハ121形式は7200形式に、クハ120形式は7300形式に変更となり、番号は種車のものを引き継いでいます。車体はカラーリングを変更し、ロゴを追加。
前面には排障器を設置しました。屋根ではベンチレータが撤去されすっきりしています。足廻りは大きな変更が加わり、制御方式は抵抗制御方式からIGBT素子を用いたVVVFインバータ制御方式へと変更しました。このVVVFインバータ制御は8600系と同じ設計で、1C1M構成とし、故障時に回路を1群ごとに開放できる冗長性の高い設計が特徴です。ブレーキシステムは引き続き電気指令式空気ブレーキ方式としていますが、制御方式の変更により一部の機器が変更されています。この他、7000系との併結運転を可能としており、運転最高速度や加減速度を7000系と同等のものとしています。
車内は121系ワンマン運転対応車とほぼ同じ改良が加えられています。
7200系の外観上での特徴である台車は川崎重工業製のCFRP(炭素繊維強化プラスチック:carbon fiber reinforced plastic)台車「efWING」(7200形式はS-DT67ef形式動力台車、7300形式にはS-TR67ef形式付随台車に変更しました。このefWING台車について説明しましょう。
efWING台車
この台車は川崎重工業車両カンパニーが開発した鉄道車輛用の台車です。世界で初めて台車の主要構造部分にCFRPを採用したもので、軽量化や構造の簡素化、安全性向上が図られています。台車側梁と1次サスペンションと呼ばれている側梁と軸箱の間に設けられた軸ばねをCFRP製の弓ばねに置き換え、側梁と軸ばねの両方の機能を持たせた画期的な台車です。名前の「efWING」とはenvironmentally friendly Weight-Saving Innovative New Generation TrucKを略したものです。
このefWING台車が初めて採用されたのは平成26年熊本電気鉄道6000形になります。