0番代
 平成4年に秋田地区に投入されたグループです。2両又は3両編成が基本編成で、奥羽本線、羽越本線、津軽線で活躍をしています。当初はロングシートでしたが、セミクロスシート改造を受けた車輛も見られます。

クモハ701-1~(クモハ701-6・クモハ701-37)

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青森方の制御電動車です。主変換装置、主変圧器、補助電源装置、特高圧機器を搭載しています。機器の更新工事が実施され、主変換装置、主変圧器などの更新、ブレーキ制御装置の交換が行われています。これにより、写真右の37番のように発電ブレーキ用抵抗器が撤去された(発電ブレーキから回生ブレーキに改造。)ほか、パンタグラフのシングルアーム化、前面排障器がスノープロウと一体化したものに交換されており、外観の印象が異なっています。

クハ700-1~(クハ700-1・クハ700-37)

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大曲・酒田方の制御車です。車椅子スペース、トイレの設備があります。床下には電動空気圧縮機、蓄電池を搭載しています。この形式も更新工事により、行先表示器のLED化が行われています。初期車と後期車では車外スピーカー(側面客室窓中央部に設置)に違いがあり、初期車は準備工事に留まっています。

サハ701-1~(サハ701-1)

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3両編成に連結されている中間付随車です。ブレーキ関係の機器のみ搭載されており、床下はすっきりしています。

100番代

 平成6年に登場したグループです。秋田地区の電車化を推進するため、メンテナンスフリーなど設計変更をおこなっています。3両編成および2両編成が増備されています。
 主な変更点は、吊革の高さ変更、増設、形状の変更、貫通扉ガラスの改良、後部標識灯の高さ位置変更、蓄電池の改良などです。秋田地区で多く見られ、仙台地区でも活躍している姿が見られます。

クモハ701-101~(クモハ701-101)

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青森方の制御電動車で、0番代の改良型になります。後部標識灯の高さが異なっているので、見分ける時のポイントになります。

クハ700-101~(クハ700-103)

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大曲・酒田・黒磯方の制御車で、0番代の改良型になります。

サハ701-101(サハ701-101)

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3両編成に連結されている中間付随車です。わずか1両の製作に留まっています。0番代と外観は同じですが、車内の吊革の高さや形状が異なっています。

1000番代

 盛岡地区の客車列車の電車化、仙台地区で活躍する急行形電車の老朽化置換えを目的とし、あわせて使用線区拡大、メンテナンスフリー化を促進するため平成6年に登場したグループです。盛岡地区はワンマン運転対応の2両編成、仙台地区では2両編成のほか、同系では初めてとなる中間電動車を組み込んだ4両編成が基本編成となっています。
 車輛に用いられる帯色は盛岡地区はブルーバイオレット、仙台地区は仙台色とも言われる緑色を基調としたものになっています。
 車体などは100番代に準じた設計ですが、パンタグラフを変更し仙山線などの狭小トンネルに対応できるようにしたほか、719系との併結運転(車輛故障時の救援運転)が出来るよう、回路などの増設が行われています。現在は同系同士の連結の他、E721系との連結風景も見る事が出来ます。

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クモハ701-1001~(クモハ701-1003・クモハ701-1027)

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青森方の制御電動車です。主変換装置、主変圧器、SIVを搭載しています。このグループも登場時は発電ブレーキを採用しており、機器更新時に回生ブレーキに改造し、ブレーキ用抵抗器が撤去されています。

クハ700-1001~(クハ700-1026)

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黒磯方の制御車です。洋式トイレ、車椅子スペースの設備があります。更新工事を受けた際、行先表示器が字幕式からLEDに変更されています。

モハ701-1001~(モハ701-1002:2枚とも)

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仙台地区向けに登場したパンタグラフ付中間電動車です。クモハ701形式と同じ機器を搭載しています。この車輛も機器更新時にブレーキ用抵抗器が撤去され外観に変化が出ています。

サハ700-1001~(サハ700-1001)

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クモハ701形式の次に連結されている中間付随車です。サハ701形式と同じ外観ですが、蓄電池を搭載しており、他の付随車と区別するため新しい形式としています。

クハ700形線路設備モニタリング装置装備車

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線路の状態は従来、測定車を用いるほか、徒歩による巡回によるものでした。この作業の効率化や作業員の安全性向上を図る目的で、営業用車輛の床下にレールの状態を監視するモニタリング装置を開発しました。常に線路状態やレールの締結金具、つなぎ目などを監視しており、リアルタイムでデータが保線基地に送られます。これにより、何らかの異常があれば対応でき、保守作業の効率的な計画が立てられるなどメリットは大きく、首都圏をはじめとした各線区で導入が進められています。東北本線用では写真のクハ700-1010に搭載されています。一ノ関~盛岡間はこの車輛が点検をしているようです。

1500番代

 仙台地区で活躍していた715系を置き換えるため、平成9年に登場したグループです。1000番代を基本にしつつ、改良を施したもので、主変換装置をIGBT素子によるPWMコンバータ制御に変更し、主変圧器もあわせて変更しています。ブレーキ制御方式も発電ブレーキから回生ブレーキ併用電気指令式空気ブレーキに変更し、屋根上からブレーキ用抵抗器が姿を消しました。編成は全て2両編成で、ワンマン運転に対応しています。

クモハ701-1501~(クモハ701-1501)

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青森方の制御電動車です。屋根上にブレーキ抵抗器がなく、他の番代との区別は容易でしたが、機器更新が進んで他の番代と見分けが難しくなっています。1508番は1000番代(1033番)からの編入車です。

クハ700-1501~1508(クハ700-1505)

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黒磯方の制御車です。他の番代と同じ設計であり、見分けが難しい。1508番は1000番代(1033番)からの編入車です。

クハ700-1509~(クハ700-1519)

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本グループの二次型になります。トイレが車椅子対応になる大きな変更があり、運転台後方に位置を変更しました。

5000番代

 平成9年に開業した秋田新幹線のルートになる田沢湖線。狭軌から標準軌への改軌が行われ、普通列車向けの車輛として登場しました。1000番代を基本としていますが、台車を標準軌したDT63形式動力台車、TR248形式付随台車にしたほか、ステップの廃止、座席は点対称のセミクロス配置としています。

クモハ701-5001~(クモハ701-5001)

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盛岡方の制御電動車です。後部標識灯が運転台窓上に移動、ステップが無くなり、裾部がすっきりしているなど特徴のある車輛です。床下機器は、耐寒・耐雪構造が強化されています。

クハ700-5001~(クハ700-5004)

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大曲方の制御車です。1000番代と同一の構造で、サービス機器としてトイレの設備があります。

5500番代

 平成11年に山形新幹線が新庄駅まで延伸開業しました。これに合わせて登場したのが本グループです。5000番代を基本とした標準軌仕様ですが、板谷峠の通過対策として砂まき装置、踏面清掃装置を装備した台車を履いています。主回路システムを1500番代と同じ回生ブレーキ付としたため、屋根上の抵抗器は廃止となっています。
 車内はロングシートのみで、トイレは車椅子対応の大型トイレとなっています。

クモハ701-5501~(クモハ701-5504)

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新庄方の制御電動車です。クモハ701-5001~と似ています。写真はシングルアームパンタグラフ、スノープロウ一体型排障器を装備した現在の姿です。

クハ700-5501~(クハ700-5504)

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福島方の制御車です。電動空気圧縮機を搭載しています。客室内には車椅子対応大型トイレが設置されています。