0番代

 昭和63年に登場したグループです。JR北海道で初めて新製した電車であり、冷房装置付近郊形電車として有名です。基本編成はMc+M’+Tcの3両編成で、22本製造されました。最後の第22編成は6両貫通編成として登場しています。平成4年に同一の機能ですが、6両編成とした100番代、200番代が3本製造されました。平成13年より、130km/h高速化対応工事が実施され、本グループの第15編成以降及び第22編成、100番代、200番代が工事対象となり、3000番代に改番されています。これにより100番代、200番代は番代消滅しています。

クモハ721-1~(クモハ721-6)

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本グループの制御電動車です。モハ721形式とユニットを組みます。主制御器、電動空気圧縮機、SIV装置を床下に搭載しています。屋根上には発電ブレーキ用抵抗器があり、車体の雪切室とともに外観の特徴となっています。

クハ721-1~(クハ721-2)

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本グループの制御車です。片側3扉構造で、デッキで客室とは仕切られるため2室構造となっています。車体番号は白、黒、黄緑色の3色があります。(理由は不明。視認性の確認?)

モハ721-1~(モハ721-6)

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クモハ721-1~とユニットを組む、パンタグラフ付電動車です。主変圧器、主整流器を搭載しています。なお、パンタグラフは登場時は下枠交差式のものでしたが、平成16年頃よりシングルアームパンタグラフに変更されています。

1000番代

 平成5年に登場した6次車グループに相当します。0番代とは制御方式が異なり、コンバータ部でサイリスタ位相制御による電圧リミット制御を行う、3ステップ変調三相電圧PWMインバータ方式となっています。主電動機も直流電動機から交流電動機になりました。この他、騒音や振動、断熱対策が改善され、台車も構造を簡素化しつつも乗心地を向上させたN-DT721A形式及びN-TR721A形式に変更されています。
 編成は3両編成が基本となりますが、VVVF制御方式により、Tc1+M’+Tc2の1M2T編成となっています。
 6両編成化に伴い、4000番代及び5000番代へ改造されており、1編成のみが予備車で残っています。

クハ721-1001~(クハ721-1009)

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このグループの旭川方に位置する制御車です。車内にはトイレの設備があります。現在はuシート車に改造された1009番が残るのみとなっています。

クハ721-2001~(クハ721-2009)

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このグループの小樽方に位置する制御車です。車端部には空調制御及びサービス電源室が設けられており、床下には補助電源装置を搭載しています。この番代も2009番のみが残っています。

モハ721-1001~(モハ721-1009)

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本グループのパンタグラフ付中間電動車です。主回路がVVVF制御となり、0番代とは外観が異なります。このグループも1009番のみ1両が残っています。

3000番代

 平成12年より0番代、100番代、200番代に対し130km/h高速化対応工事を行ってきましたが、在来車との区分を明確にするため平成13年に番代区分され誕生しました。原番号に3000番を足したものです。外観は種車時代と変化はありません。

クモハ721-3015~(クモハ721-3017・クモハ721-3022)

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クモハ721-15~を130km/h運転対応車にしたグループです。一部の車輛では床下機器をマウント化(雪から機器を守るために、箱に納めてしまうこと。)した車輛(例では3022番)も見られます。

クモハ721-3201~(クモハ721-3201)

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元200番代で、当初より6両貫通編成で登場しました。0番代とは屋根上の発電ブレーキ用抵抗器キセが冷房装置と同じようになった程度で、編成番号を合わせることから番代区分されたものです。130km/h運転対応車になり、原番号に3000を足しています。これにより200番代は番代消滅しています。

クハ721-3015~(クハ721-3022)

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クハ721-15~を130km/h運転対応車にしたグループです。一部の車輛はuシート車に改造されています。

クハ721-3101~(クハ721-3103)

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元100番代。当初より6両貫通編成で登場し、0番代とは同一ですが、編成番号を合わせるために番代区分されたものです。このグループも全車130km/h運転対応車になり、100番代は消滅しています。

モハ720-3023(モハ720-3023)

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3両編成の6両貫通編成化に伴い登場(新造)された本系列初めての中間電動車です。登場時はモハ720-23で、0番代では唯一の中間電動車となり、珍車として有名です。130km/h運転対応車となり、原番号に3000番を足しました。

モハ720-3101~(モハ720-3103)

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100番代、200番代6両貫通編成の中間電動車です。編成番号を合わせる目的から100番代として登場しました。このグループも130km/h運転対応車となり、100番代は番代消滅しています。

モハ721-3015~(モハ721-3021)

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モハ721-15~を130km/h運転対応車にしたグループです。外観の変化はありません。

モハ721-3101~(モハ721-3103)

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6両貫通編成のパンタグラフ付中間電動車で、モハ720-101~とユニットを組みます。このグループを130km/h運転対応車に改造し、原番号に3000番を加えています。

モハ721-3201~(モハ721-3201)

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6両貫通編成のパンタグラフ付中間電動車で、クモハ721-201~とユニットを組みます。130km/h運転対応車改造に伴い、原番号に3000番を足しています。

サハ721-3022(サハ721-3022)

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3両編成の6両貫通編成化に伴いモハ720-23と同じく、初めての中間付随車となった車輛で、0番代では1両のみの珍車です。車掌室、トイレの設備があります。登場時は半室だけuシートでしたが、平成15年に全室に改造されています。この車輛も130km/h運転対応車になり、原番号に3000番を加えています。

サハ721-3201~(サハ721-3202)

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6両貫通編成の中間付随車で、0番代(23番)と同一の仕様です。登場時はサハ721形式200番代となっていました。

4000番代

 全室uシート車と普通車の中間付随車2両を新造し、1000番代と組み合わせて6両編成としたグループです。

クハ721-4101~(クハ721-4102)

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クハ721-1001~を改番したグループです。番号の変更のみで、外観等は変わりありません。

クハ721-4201~(クハ721-4203)

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クハ721-2001~を改番したグループです。

モハ721-4101~(モハ721-4102)

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モハ721-1001~を改番したグループです。2号車に連結されています。

モハ721-4201~(モハ721-4203)

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モハ721-1001~を改番したグループです。モハ721-4101~と同じですが、連結される位置が5号車となり番代を変えています。

サハ721-4101~(サハ721-4102)

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本グループの新造された中間付随車です。従来車とは異なり、乗降時間短縮を目的にデッキが廃止されています。また、トイレの設備があり、近郊形電車では初めてとなる真空式トイレを採用しました。

サハ721-4201~(サハ721-4202)

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サハ721-4101~と同じく、新造された中間付随車です。こちらはuシート車で、デッキは残されており、その扉は自動化されています。

5000番代

 上述の4000番代を組成した際、制御車が余りますね。この制御車と新造した中間車を組み合わせたのがこのグループです。性能面で変化があり、ブレーキ遅れ込め制御機能が追加装備されています。
※ブレーキ遅れ込め制御とは?
編成において、車輛ごとの重量やブレーキ性能などの違いに応じて、ブレーキ力を指示する制御方法。本来は不均一となるブレーキ制御は脱線事故などの原因となるため禁止されていますが、安全な範囲となる場合はこれを許しています。

クハ721-5101~(クハ721-5102)

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クハ721-1001~を改造したグループ。対象となった車輛は元uシート車で、全て自由席とするため、座席の交換などが行われました。

クハ721-5201~(クハ721-5203)

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クハ721-2001~を改番したグループです。番号の変更のみで、種車時代と変化はありません。

モハ721-5101~(モハ721-5102)

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本グループの新造されたパンタグラフ付中間電動車です。乗降時間短縮を目的にデッキは廃止されているのが特徴です。

モハ721-5201~(モハ721-5201)

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モハ721-5101~と同じ仕様のパンタグラフ付中間電動車です。違いは連結される位置で、5100番代は2号車、5200番代は5号車となります。

サハ721-5101~(サハ721-5101)

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サハ721-4101~と同一仕様の中間付随車です。ブレーキ遅れ込め制御機能追加により、番代区分されています。

サハ721-5201~(サハ721-5202)

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サハ721-4201~と同一仕様の中間付随車です。こちらも、ブレーキ遅れ込め制御機能追加により、番代区分されています。