0番代
421系の老朽化による置換えを目的に平成6年に登場した1次車のグループです。2両編成9本が製作され、1~6番は近畿車輛製、7~9は自社の小倉工場で製作されました。車内は車端部を除いて、オール転換クロスシートの構成となっています。
平成14年に8番が列車衝突事故により廃車され、残りの編成は平成15年に中間付随車(400番代)を組込み3両固定編成となり、この際に400番代と同じ仕様にする改造を行っています。

クモハ813-1~(クモハ813-5)

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熊本方に位置する制御電動車です。VVVFインバータ制御装置、補助電源装置が搭載されています。

クハ813-1~(クハ813-2)

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門司港方に位置する制御車です。車内にはトイレの設備があります。パンタグラフ、主変圧器、サイリスタ位相制御装置(架線から交流20000kvを取込み、主変圧器で降圧し、サイリスタ位相制御装置で直流に変換し、VVVFインバータ装置で交流電源をつくって主電動機を動かす仕組み値なっています。)が搭載されています。

サハ813-401~(サハ813-405)

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平成15年に登場したグループで、813系では10次車になります。2両編成であった0番代を3両編成化する目的でつくられました。構造は300番代と同じで、客室側面窓ガラスはUVカット仕様となっており、カーテンはありません。車内のクハ813形式側には車椅子スペースがあります。

100番代
日豊本線で使用される421系、気動車及び客車列車、長崎本線や佐世保線で使用される715系を置換える目的で平成7年より登場したグループで、2~4次車になります。このグループでは3両固定編成が登場し、サハ813形式が新しく仲間に加わりました。

クモハ813-101~(クモハ813-105)

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熊本方の制御電動車です。車内は乗降扉付近のクロスシートが固定式となり、空間が拡大したため立席定員が増加しています。

クハ813-101~(クハ813-105・クハ813-115)

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門司港方の制御車です。基本的な構造は0番代と同じです。写真右は篠栗線、筑豊本線(桂川~折尾駅間)(通称福北ゆたか線)向けの車輛で、塗装に違いがあるほか、当初は2両編成で登場しました。

サハ813-101~(サハ813-113)

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本グループより登場した中間付随車です。3両固定編成に組み込まれています。

サハ813-501~(サハ813-502)

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平成13年福北ゆたか線の電化開業に合わせて2両編成で登場した100番代を3両編成化するために6両がつくられたグループで、813系全体では8次車に相当します。
車内はオールロングシート仕様で、形状は303系と同じく背もたれと座布団が1席ずつ独立しています。

200番代
北九州地区の列車増発及び老朽化した423系や715系の置換えを目的に平成9年に登場しました。5~7次車になり、本系列の中では最も車輛数が多く108両(3両編成36本)がつくられました。
車内の座席配置は100番代と同じながらも、コストダウンを図った設計となっており、外観ではドア周りのビートプレスが少なくなった他、トイレの採光窓、号車札差しなどが廃止されました。また、前部標識灯横のフォグランプも廃止されました。一見使えそうですが、デザイン上のダミーとなっています。

クモハ813-201~(クモハ813-210)

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熊本方の制御電動車です。100番代に似ていますが、コストダウンが図られており、車体や車内に違いがあります。

クハ813-201~(クハ813-219・234)

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門司港方の制御車です。100番代のコストダウン車であるため、トイレの採光窓が廃止されており、外観上の違いの一つともなっています。

サハ813-201~(サハ813-236)

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本番代の中間付随車です。

300番代
平成14年、鹿児島本線海老津~教育大前駅間で下り普通列車(811系+813系7両編成)がイノシシと衝突し、停車しました。そこへ、後続列車(813系5両編成)が無閉そく運転で進入し、中継信号機の進行現示を自列車に対するものと誤認し、加速してしまい停車中の列車に追突。134名が重軽傷を負いました。
各車輌の車体は事故の衝撃により破損、結果として全車が廃車になりました。このうち813系3編成分の不足を補うために平成15年にこの300番代が3編成つくられました。(9次車になります。)
事故では車端部の破損が主(軽量車体による歪み)であった事から、使用可能な部品を再利用しています。車体構造や機器類は200番代とほぼ同じですが、車内設備を大幅に改良した点が特徴にあります。客室窓にはUVカットガラスを使用しており、ロールカーテンを廃止。817系で採用された環状の吊り革を乗降扉付近に配置しています。座席はモケット柄の変更、屋根にはラインデリアが採用されています。乗降扉の引き込まれ事故防止のため窓ガラスを複層化し、同一平面としています。この他、ユニバーサルデザインをトイレに採用し、車椅子でも利用できるように大型化しました。

クモハ813-301~(クモハ813-303)

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200番代と同一構造の制御電動車です。客室窓にUVカットガラスを使用しており、、黒っぽく見えるのが外観の違いです。

クハ813-301~(クハ813-302)

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門司港方の制御車です。外観はほぼ200番代と同じです。

サハ813-301~(サハ813-302)

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本番代の中間付随車です。この形式も客室窓ガラスが外観の識別ポイントになります。

1100番代
平成19年に輸送力増強及び日豊本線ワンマン運転開始により登場した12次及び13次車です。
基本は1000番代としていますが、行先表示器がキハ220形式200番代、817系1100番代と同じ大型のLED式が採用されています。表示器が大型化された事により、運転台部分の屋根形状が飛び出た形となり、外観の大きな特徴になっています。

クハ812-1101~(クハ812-1102)

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熊本方の制御車です。1000番代に準じた設計ですが、先頭部の大型行先表示器が特徴です。

クハ813-1101~(クハ813-1110)

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門司港方に位置する制御車です。トイレの設備があります。車体側面の行先表示器も大型化されており、この下にある窓は他の窓より小さくなっています。

モハ813-1101~(モハ813-1102)

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本番代のパンタグラフ付中間電動車です。機器の構成などは1000番代と同じです。