0番代
登場時のグループです。常磐線で活躍しました。
クハE652-1~(クハE652-6)
基本編成上野方に位置する制御車です。乗降扉は片側2箇所あるのが特徴で、トイレ、洗面所の設備があります。機器は電動空気圧縮機を搭載しています。
1000番代・1100番代
平成24年に時刻改正にあわせて、常磐線上野~いわき間の特急「スーパーひたち」及び「フレッシュひたち」の全ての列車をE657系に置き換えるために、平成22年にE657系が登場しました。この計画に伴い、いわき~仙台間に新しく特急列車を新設し、E653系を転用する計画が立てられました。しかし、平成23年に発生した東日本大震災により、いわき~仙台間の被害は大きく、加えて原子力発電所の事故により不通区間の運転再開の目途が立たなくなってしまいました。結果、特急列車の新設は白紙になり、撤回されてしまいました。
そこで、羽越本線で活躍する特急「いなほ」号に使用されている485系を置き換える事となり、E653系が全車転用される事となりました。投入にあたっては、耐寒・耐雪構造の強化が施されたほか、車体の塗装変更などの改造が行われ、元番号に1000番を加えました。
一方、いなほ号の置換え後になる北陸新幹線金沢駅延伸開業に伴う時刻改正で、新潟~上越妙高、新井駅間に信越本線・えちごトキめき鉄道はねうまライン経由の特急「しらゆき」が新設される事となり、この車輛としてE653系の附属編成を使用し、1000番代と同様の改造を施した1100番代が登場しました。
○1000番代
特急「いなほ」号に使用されるグループです。上述の通り、0番代に耐寒・耐雪構造などの走行線区の気候に合わせた改造が施されました。車体塗装は、日本海に沈む夕日と稲穂をイメージした塗装とし、日本海に沈む夕日に輝くあかね空を緩やかな曲線で表現しています。車内では、座席が新潟県の特産品「小千谷ちぢみ」をモチーフとしたデザインとなっています。(普通車のみ)
平成29年より一部編成のエクステリアデザインが変更され、写真左は日本海を表現した「瑠璃色」、右は羽越本線沿線の海岸線に自生するはまなすを表した「はまなす色」となっています。
クハE653-1001~(クハE653-1004)
新潟方に位置する制御車で、クハE653-1~を改造したものです。耐寒・耐雪構造強化やスノープラウの装備などが行われています。
クロE652-1001~(クロE652-1005)
酒田・秋田方に位置する制御車で、クハE652-1~を改造したものです。「いなほ」号に転用する際にグリーン車が必要な事から生まれた新形式となります。1000番代化工事のほか、定員18名とゆったりとしたつくりで、1+2列シート、シートピッチは1820㎜。後位側にラウンジスペースが設置されています。
モハE652-1001~(モハE652-1010)
編成中に2両連結されている中間電動車で、モハE652-1~の改造車です。
モハE653-1001~(モハE653-1010)
編成中に2両連結されているパンタグラフ付中間電動車で、モハE653-1~の改造車です。
サハE653-1001~(サハE653-1005)
サハE653-1~を改造した中間付随車で、編成中に1両連結されています。車内設備は0番代時代とほぼ同じです。
○1100番代
特急「しらゆき」号に使用されるグループで、附属編成を改造したグループになります。改造内容は1000番代とほぼ同じで、車体塗装を列車名の「しらゆき」と同じく、アイボリーホワイトをベースとし、日本海と空の青さを紫紺で表しています。日本海に沈む夕日の海面への映り込みを朱色の帯で表現しています。グリーン車の設定は無く、全て普通車で構成されています。
クハE652-1101~(クハE652-1104)
新井・上越妙高方の制御車で、クハE652-101~を改造した形式です。電気連結器は増・解結をしない事から1000番代と同じく撤去されています。
クハE653-1101~(クハE653-1104)
新潟方に位置する制御車で、クハE653-101~を改造した形式です。
モハE652-1101~(モハE652-1104)
モハE652-1~を改造した形式で、1100番代の制御車と番号を合わせています。
モハE653-1101~(モハE653-1104)
モハE653-1~を改造した形式で、この形式も1100番代の制御車と番号を合わせています。