タキ30100形式(タキ30104)

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昭和51年に登場した35t積み重クロム酸ソーダ液専用タンク車です。所有者の工場移転に伴い登場した形式で、タキ29300形式に似たスタイルが特徴です。重クロム酸ソーダ液専用車として唯一の形式でしたが、平成7年に形式消滅しています。
※ニクロム酸ナトリウム(sodium dichromate 化学式:NaCr)…重クロム酸ナトリウム(ソーダ)とも言う、融点356℃、沸点400℃(分解)の赤色の結晶で有毒。潮解性があり、水に溶けやすい性質を持っています。クロム化合物や石油精製に用いられています。

タキ35000形式

昭和35年に登場した35t積みガソリン専用タンク車です。35t積みガソリン専用車の開発にあたっては、各社で様々なタイプが開発されてきましたが、形式の種類や仕様が多くなるなどの反省から、各社で使用を統一する「標準設計方式」を採り入れました。これは国鉄貨車では初めての事になります。
構造は、タキ9900形式のようなフレームレス構造ではなく、台枠の中梁を廃止し、耐候性高張力鋼を用いた軽量タンクを搭載するもので、このタンクは製作が容易な「葉巻型」と呼ばれる、車端に向かって径が小さくなる円錐形状の異径胴タンク体で、重心を下げるため中心部は台枠に落とし込んで設置されます。各部の軽量化と強度が図られた結果、自重は約16tで、タキ9900形式よりも軽量化されています。また、車体長も短いのが特徴です。
タキ35000形式は1108両も大量に作られたほか、この構造を採り入れた多数の形式が生まれ、このグループを「35系タンク車」と呼びます。全国各地でよく見られたタンク車でしたが、後継のタキ1000形式の増備により平成21年に廃形式となっています。
●タキ35000形式のいろいろその1(タキ35061・タキ35862・タキ35459)

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標準設計方式とは言えども、車輛メーカーによって小さな違いがあります。それを書き始めると途方もない量になります。タキ35000~タキ35135、タキ35244~タキ35253は側ブレーキが片側のグループ、そのうち、タキ35000とタキ35027は試作車です。タキ35150~タキ35243、タキ35254~は側ブレーキが両側に配置されています。台車はタキ36077まではTR41C形式を履いています。様々な石油メーカーが所有しており、今では見られない(合併や社名変更)会社もありました。
●タキ35000形式のいろいろその2(タキ36086・タキ36101)

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TR41C形式台車が多くの車輛に使われていましたが、タキ36080~タキ36099はTR41G形式、タキ36100~タキ36107まではTR41E-12形式を履いていました。このグループは数が少なく、レアなグループでした。
●タキ35000形式のいろいろその3(タキ35562・タキ35805・タキ35883)

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多くの車輛は黒色でしたが、日本オイルターミナル株式会社所有の車輛は大量輸送用を示す青15号に塗られていました。台枠も青く塗られた車輛と黒色の車輛がありました。また、別の会社に移籍をして、しばらく青いままの車輛も見られました。(このタイプの模型が発売され、廃車解体待ちで色褪せた車輛になっていたような。)荷主で珍しい所有者の一つに米軍陸軍輸送隊があり、老朽化したタキ3000形式に代わる車輛として充当されたようです。「JP-8」のステッカーが貼られており、識別が出来ました。
●タキ35000形式のいろいろその4(タキ35768・タキ35386・タキ35403)

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両数も多く、輸送効率に優れている点を活かし、各種化成品輸送に臨時運用される車輛もありました。タンク内を洗浄して、そのまま使っていましたが、水分の混入を嫌う積荷(冷凍機油、絶縁油など)に対応するため、除湿装置や吸湿装置を設置した車輛(写真、左と真ん中)や上出し方式に改造し、液出し管や空気管の付いた荷役装置を設置した車輛(写真右)がありました。

タキ38000形式(タキ38032・タキ38102)

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昭和52年に登場した36t積みガソリン専用タンク車です。タキ35000形式に保安対策を盛り込むと同時に、荷重を増加させた形式になります。この構造を採り入れた車輛は「38系タンク車」と呼ばれています。実際はタキ40000形式が昭和50年に登場しており、この車輛を小さくしたとも言えます。タキ35000形式では石油類用としてタキ45000形式が用意されましたが、この形式では対応する形式が作られていません。140両製作されましたが、大きな変化はなく、タンク上部のランボードのつくりが異なる程度の違いとなっています。

タキ40000形式(タキ40000・タキ40130)

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昭和50年に登場した40t積みガソリン専用タンク車です。40t積み車ではタキ10200形式に続いて登場した形式となり、タキ43000形式に保安対策を盛り込んだ形式となります。そのスタイルは38系タンク車の基となりました。軸重15tの運転制限貨車の一つでもあります。タキ40000・タキ40001は試験車で、その後昭和51年より量産車が登場しました。保安対策が優先され、ゆったりとしたつくりが特徴です。
昭和58年までは成田空港(新東京国際空港)のジェット燃料輸送で活躍。この時の種別は「灯油A-1」でした。パイプライン完成により、全国で活躍しています。
保安対策により、荷重が減った事で輸送効率が下がり、荷主から不満の声があったため、保安対策を見直しタキ43000形式が再び作られています。

タキ42300形式(タキ42303)

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昭和53年に登場した35t積み硫酸ヒドロキシルアミン水溶液専用タンク車です。硫酸ヒドロキシルアミン水溶液専用車として唯一の形式です。タンク体は腐食を防ぐためステンレス製で、キセ付ドームレスタンク車です。平成11年に形式消滅をしています。
※硫酸ヒドロキシルアミン(hydroxylamine sulfate 化学式:(NHOH)・HSO)…融点170℃、沸点56℃の白色の結晶。ヒドロキシルアンモニウムスルファートなどと呼ばれています。強力な還元剤であると共に酸化剤でもあります。高温面や炎に触れると分化し、硫黄化合物を生成します。酸化剤や金属粉末、硝酸塩などとは激しい反応をします。水に溶け易く、鉄道輸送では45%の水溶液(強酸性液体)として輸送されます。低温になると晶析(しょうせき:結晶になる現象)するため、保温状態で輸送されています。

タキ42750形式(タキ42843・タキ42861)

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昭和56年に登場した32t積み石油類専用タンク車です。オイルショックにより余剰化していたタキ9800形式を改造したもので、用途を重油を含む石油類から灯油又は軽油専用とし、比重を変更したため3t減の32t積み車としたものです。タンク内蒸気加熱管及び鏡板部の点検蓋を撤去する改造が行われました。平成13年に貨物輸送は終了し、そのうちの1両(タキ42861)がJR北海道所属車となり、夏季におけるレール温度上昇防止のための散水車に改造されて、タキ9900形式と共に活躍をしています。

タキ43000形式

昭和42年に登場した43t積みガソリン専用タンク車です。タキ35000形式を拡大した形式となります。ガソリンは大量消費される石油製品の一つですが、効率よく輸送するには荷重を上げる事で解決できます。全国の鉄道路線では、それぞれ線路に対する重量が決められており、「軸重」と呼んでいます。これは車輛1両ずつだけではなく、軸重を受ける線路にも数種類の重さがあり、走行する列車の本数などの条件もあわせて決められています。本線では線路が丈夫に作られていますが、1日数本のローカル線では軽いレールを使うなどで、軸重は低く設定されています。つまり、荷重と車体重量合せた時、軸重が重いと入線できない線区も出てきます。タキ43000形式では輸送効率を優先し、入線できる線区を限定する運用(運用区間限定車)として設計され、貨車では初めての形式となります。
構造では、鯨腹型異径胴タンク体とフレームレス構造を応用した極限設計により、ボギー車では初めて43t積みを可能としました。タキ1000形式の登場により、少しずつ数を減らしています。模型をつくられる際の参考資料として、写真左を手ブレーキ装置の判る写真、中央又は右をブレーキ関係装置の判る写真としてご紹介します。(一部を除く)
●タキ43000~タキ43036(タキ43000・タキ43014・タキ43032)

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日本オイルターミナル株式会社の創立と同時に登場した0番代グループです。タンク車では初めての青15号が採用されています。初期車の特徴として、会社名及び形式名(車輛番号)、専用種別表記が位置が低く、手ブレーキのある側に寄せて表示されています。中央に表記しなかったのは、マンホール真下では液だれによる汚損を避けるためのようです。ブレーキ関係では初期と後期では異なっています。台車はTR210形式(写真左)を履いていましたが、走行抵抗が大きく1200t列車の運転が出来ないため、後に登場する車輛はころ軸受のTR214A形式になります。TR210形式装備車も現在はTR214B台車に交換されており、登場時の姿とは異なっています。
●タキ43100~タキ43437、タキ43500~タキ43514(タキ43163・タキ43249)

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走行性能の改善のため、台車をコロ軸としたTR214系台車を履いたグループです。本州向けを100番代、北海道地区向けを500番代としており、車輪にブレーキ力を伝える制輪子に違い(本州向けはレジンシュー(合成制輪子)、北海道向けは鋳鉄制輪子)がある程度で、外観はほぼ同じです。会社名の表示位置が高くなり、その下車体中央に形式名などの表示をするようになっています。
●タキ43438~タキ43485(タキ43482・タキ43443)

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台車がTR214B形式に変更したグループです。タンク上部のランボードが丈夫なつくりになっています。車体が黒いのはこの形式を所有するもう一つの会社である日本石油輸送株式会社であるためです。
●タキ43486~タキ43499、タキ43519~タキ43599(タキ43578・タキ43478)

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昭和49年に登場したグループで、従来車設計の延長で保安対策を採り入れた準保安対策車グループと呼ばれています。車体は黒塗り一色で、当時のファンは大きな衝撃を受けたそうです。保安対策として、吐出弁の操作をタンク上部で行う方法に変更、手ブレーキの無い側の台枠が200㎜延長されました。台車はTR214B形式です。
●タキ43600~タキ43644(タキ43600・タキ43618)

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極限設計フレームレスタンク車のタキ43000形式ですが、保安対策でフレームレス構造の製造が禁止となり、昭和50年より側梁付のタキ40000形式を増備しましたが、荷重が40t積みと、輸送効率が低下してしまいました。昭和57年に基準が緩和され、新保安基準に適合する車輛として登場したのがこのグループで、保安対策車グループと呼ばれています。従来車とは設計を全面的に更新しており、衝突時の安全確保のため、台枠緩衝長をタンク鏡板から端部まで500㎜以上確保しなければならない。という一例があり、地上設備の制約から延長が困難であるため、タンクを太くして鏡板を平べったくして距離を稼ぐなどの変更が行われています。
●タキ143645(タキ143645)

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昭和62年に1両だけ製作された試作車です。石油製品を輸送するタンク車では初めてのステンレス製タンク体を持つ車輛として作られました。その後、量産車は登場せず、ステンレス製の新形式も登場していません。台車はコキ1000形式から流用したTR215F形式で、現在はこの車輛だけが履く珍しい台車です。現在もどこかで活躍をしているようです。
※石油(Petroleum)…炭化水素を主成分とし、少量の硫黄、酸素など多数の物質を含む油で、鉱物資源の一つです。油田から採掘し、ガス、水分などを大まかに除去したものを「原油」と言います。原油を分留(沸点の差を利用して、液体の混合物を蒸留(液体を気化させ、再び冷却し元の液体を取り出す事。)によって、成分を分離させ取り出す事。)などの石油精製工程を経て、多くの石油化学製品が生まれています。
※ガソリン(gasoline)…石油製品の一つで、沸点が30℃~220℃の石油製品の総称です。名称はガス(gas)、アルコールやフェノール類の接尾辞である「ol」、不飽和炭化水素の接尾辞である「ine」からなる言葉です。一般的には「ガス」とも言われ、「ガス欠」などの由来にもなっています。日本では「揮発油(きはつゆ)」とも呼ばれています。ガソリンは常温では無色透明の液体で、揮発性及び引火性が高いのが特徴。燃料用のガソリンは、灯油などと区別がし易いよう赤褐色又は青色に着色されています。自動車などのガソリンエンジン、航空機などのジェットエンジン、有機合成の原料などに用いられています。「ガソリン」専用車で輸送されています。
※灯油(kerosene)…石油の分留成分の一つに「ケロシン」というものがあります。沸点が150℃から280℃で、臭気のある無色又は黄色の引火性液体です。このケロシンを主成分として灯油が作られます。因みにケロシンを高品質化するとジェット燃料やロケット燃料などになります。灯油は1号灯油と2号灯油があり、一般的には精製度が高く、硫黄などの不純物が少ない1号灯油が使用されており、「白灯油」とも言われています。家庭用暖房機器(石油ストーブ)や給湯器、燃料電池などの燃料として使われるほか、工業用では洗浄や溶剤に用いられています。「石油類」専用車で輸送されています。
※軽油(light oil)…原油の蒸留温度が180℃~350℃(沸点)の石油製品の一つで、無色の可燃性液体。出荷時に精製会社により異なるが、緑色などに着色されます。灯油に似ているが炭素数が異なっています。主にディーゼルエンジンの燃料として用いられており、ディーゼル燃料とも言われています。軽油は重油に対応して付けられた名称であり、「軽自動車用の燃料」という訳ではないので、ガソリンスタンドで間違えないように。「石油類」専用車で輸送されています。
※重油(heavy oil)…原油の蒸留で最後に残った油、それらを処理して得られる重質の石油製品です。ガソリン、灯油、軽油よりも沸点が高く、重粘質である事からこの名前が付けられました。褐色又は黒褐色の重質の可燃性液体で、3つの種類に分類されています。1種(A重油)、2種(B重油)、3種(C重油)となっており、1種から3種になるにしたがって硫黄分が多くなると共に粘度が高くなっています。1種はディーゼル機関の燃料、2種及び3種はボイラーなどの加熱炉などの燃料に用いられています。「石油類」専用車で輸送されています。

タキ43000形式243000番代

平成元年に登場した44t積みガソリン専用タンク車です。タキ43000形式の付属品の構造や材質を見直して軽量化し、軽くなった分を荷重にしたものです。運転区間制限貨車の一つです。タキ43000形式と共に活躍をしています。模型の参考資料になるよう、写真左側を手ブレーキ側、右側をブレーキ関係機器見える側としていますので、ご参考にして下さい。
●タキ243646~タキ243665(タキ243660・タキ243661)

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平成元年に登場したグループで、黒一色の塗装となっています。外観はタキ43000形式そのものですが、わずかに大きくなっています。
●タキ243666~タキ243755(タキ243685・タキ243755)

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平成2年に登場したグループで、エメラルドグリーンと灰色の2色塗りとなり、爽やかなイメージとなりました。
●タキ243756~タキ243885(タキ243765・タキ243882)

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平成4年に登場したラストのグループです。タキ1000形式のモデルになったようで、手ブレーキやブレーキ関係の機器が従来車とは異なっています。台車は全車TR214B形式を履いています。

タキ44000形式

昭和42年に登場した43t積み石油類専用タンク車です。タキ45000形式を拡大した形式で、タキ43000形式の石油類仕様のタンク車です。設計比重の関係で車体長は短く、形式の前に12m以下のタンク車である事を表す「コ」の記号が付きます。この形式も運転区間制限貨車の一つとなっています。製造数は170両で、タキ1000形式の登場により急速に数を減らしています。模型製作の参考になるよう、写真左側を手ブレーキ側、右側をブレーキ関係機器見える側としていますので、ご参考にして下さい。
●タキ44000~タキ44023(タキ44001、タキ44019)

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所有者である日本オイルターミナル株式会社の創立と共に登場した0番代と呼ばれるグループです。タキ43000形式0番代と同じく台車はTR210形式を採用(写真右を参照。)、車体の表記もやや下側である事が特徴です。台車は損耗などによりコロ軸受けのTR214系に交換されています。
●タキ44100~タキ44223、タキ44500~タキ44506(タキ44133・タキ44141)

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走行抵抗に難のあるTR210形式からころ軸受のTR214系に変更したグループで、100番代及び500番代と言われています。タキ43000形式100番代と同じく、100番代は本州向け、500番代は北海道地区向けのグループで、制輪子の材質が異なっています。
●タキ44507~タキ44521(タキ44512・タキ44518)

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昭和57年に登場した保安対策車のグループです。北海道向けの500番代からの続番で登場しました。タキ43000形式600番代に対応する形式となり、従来車とは構造を全面的に見直しています。荷役設備の関係から車体長を僅かな延長に留め、タンク体を太くしました。車体長延長は手ブレーキと反対側の台枠部分で、タキ43000形式600番代と同じく、手すりの形状が変更されています。12mを超える車輛になったので「コ」の記号はなくなっています。表記は写真のように手ブレーキ側に寄せられているのも特徴です。(100番代後期車でも見られます。)

タキ45000形式

昭和41年に登場した35t積み石油類専用タンク車です。35t積み石油類タンク車として、タキ1500形式、タキ9800形式、タキ10000形式、タキ10000形式、タキ20000形式に続いて6番目に登場した形式で、タキ35000形式ガソリン専用車の石油類対応車として登場しました。589両が製作されていますが、余剰化により他の形式に改造された車輛も多くあります。台車はTR41C形式からTR41DS-12に改造されたものが多くを占めています。平成20年に形式消滅しています。
●タキ45000形式のいろいろその1(タキ45011・タキ45128・タキ45307)

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タキ45000~タキ45090までは側ブレーキが片側、以降は両側に設置されています。両数の割には大きな変化が少なく、マンホールを囲うランボードの形状(網タイプと鉄板穴あきタイプ)や液出し管の蓋の形状の違いなどがある程度のものでした。
●タキ45000形式のいろいろその2(タキ45574・タキ45313・タキ45252)

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タキ45574以降は台車がTR41Gを履いていました。所有者では日本オイルターミナル株式会社所属車は青15号で異彩を放っていました。改造車も散見できました。よく見ないと判らないのですが、水分を嫌う積荷に対応して吸湿装置や除湿装置をマンホールの横に置いてあった車輛もありました。

タキ46000形式(タキ46036・タキ46054)

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昭和60年に登場した38t積み濃硫酸専用タンク車です。保安対策を施したタキ29300形式を増備するにあたり、余剰となっていたタキ45000形式を種車に改造したもので、自重の関係で、荷重が1t少なくなったため新形式となりました。71両が改造されています。台枠より下廻りは種車の流用で、タンク体が新製されています。初期車と後期車ではタンクの大きさが僅かに異なっており、ドームレスタンク車ですが、後期車にはドームっぽい部分があります。平成21年に形式消滅しています。