所有路線

智頭線 上郡~智頭駅 56.1km 全線単線 非電化

兵庫県、岡山県、鳥取県にまたがる路線を運営する第三セクター鉄道で、平成6年に開業しました。所有する智頭線は、陰陽連絡路線の一つ国鉄智頭線として、日本鉄道建設公団が建設したものです。国鉄の財政悪化を受けて、智頭線は建設の凍結を余儀なくされてしまいました。
昭和58年に鳥取県がこの智頭線を調べた所、地域輸送では赤字であるが、国鉄と特急列車による直通運転を行えば黒字になる事が判り、第三セクター鉄道として運営する事を決めました。
数多くの第三セクター鉄道が赤字で苦しい経営を強いられている中、智頭急行は平成27年以降は収益性で一番となっています。京阪神と鳥取県を結ぶ特急「スーパーはくと」の収益が大きく、岡山駅を始発着とする特急「スーパーいなば」もあります。しかし、表有れば裏有りでえ、普通列車の利用者は少なく、好調な特急列車の陰に苦しさを抱える経営となっています。
所有する車輛には形式記号に「HOT」が付いていますが、これは智頭急行の通る=兵庫県、=岡山県、=鳥取県を表したものです。

HOT3500形

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智頭急行智頭線が開業した平成6年に登場した普通列車用の気動車です。一般用9両、イベント用1両の計10両がつくられました。
特急列車の運転最高速度は130km/hであり、この運転に差し支えないように運転最高速度110km/hとしており、全長17m級の車体にHOT7000系と同じコマツ製SA6D125H-1(355PS)の強力なエンジンを1基搭載しています。エンジン出力が350PSである事から、形式名称が3500となっています。
車内にはトイレの設備があり、一般車輛はセミクロスシート仕様となっています。自社線内の普通列車のほかに、JR西日本因美線の智頭~鳥取駅でも運転されています。

HOT7000系

鳥取県と京阪神を結ぶ特急「スーパーはくと」用の特急形気動車です。同社の智頭線とJR西日本因美線は山岳路線である事から、急勾配、急曲線が連続しており、高速運転には不向きな事から、制御付き自然振り子方式の車輛として設計されました。
設計にあたっては、先に登場したJR四国2000系をモデルとしていますが、乗降扉の数が異なるなどの違いも見られます。
平成21年、平成28年にリニューアル工事を実施しています。
HOT7000形

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京都方に位置する非貫通構造の先頭車です。5両製作されました。
HOT7010形

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鳥取方に位置する非貫通構造の先頭車です。5両製作されました。
HOT7020形

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3両製作された貫通構造をもつ先頭車です。方向転換が可能な構造となっており、京都方、鳥取方どちらでも連結が出来ます。車内にはコンパートメントの設備があります。
HOT7030形

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7両が製作された中間車です。小便所及び和式トイレの設備があります。
HOT7040形

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8両が製作された中間車です。バリアフリー対応の洋式トイレの設備があります。
HOT7050形

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平成9年に加わった中間車で6両が製作されました。普通席とグリーン席の合造車となっています。