所有路線
日本海ひすいライン 市振~直江津駅 59.3km 全線複線、電化(市振~糸魚川駅は交流20kv・60Hz、糸魚川~直江津駅間は直流1500V:糸魚川~梶屋敷駅の間にデッドセクション(車上切替方式)があります。)
妙高はねうまライン 妙高高原~直江津駅 37.7km 全線単線、電化(直流1500V)

平成27年、北陸新幹線長野~金沢間延伸開業に伴い、並行する在来線の経営分離が決定されました。石川県、富山県とそれぞれの県内の路線(この2県は北陸本線)を第三セクター方式の鉄道会社として設立。新潟県内となるJR東日本信越本線妙高高原~直江津駅間、JR西日本北陸本線市振~直江津駅間を受け持つため設立されたのがえちごトキめき鉄道です。設立は平成22年で、当初は新潟県並行在来線株式会社という社名でした。
翌年の平成23年に社名及び路線名の一般公募が行われ、社名を「えちごトキめき鉄道」、路線名を信越本線の区間を「妙高はねうまライン」、北陸本線の区間を「日本海ひすいライン」とそれぞれ選ばれました。平成24年に社名を現在の名前に変更しています。この社名及び路線名の由来は次の通りです。
えちごトキめき鉄道・・・新潟県の旧国名「越後国」から、越後の玄関である事のアピール。心躍る様子を「ときめき」に、そして「とき」の部分をカタカナとして、佐渡市で繁殖、放鳥が行われている、トキ(朱鷺)を配して、明るい未来をイメージさせる社名として選ばれました。
妙高はねうまライン・・・沿線にそびえる、別名越後富士とも言われる妙高山の春の雪解けの際に稜線の残雪が前足を跳ね上げる馬の形に見える「妙高の跳ね馬」に由来しています。
日本海ひすいライン・・・糸魚川市に流れる姫川がヒスイ(翡翠)の産地である事に由来しています。
第三セクターとなりましたが、車窓の風景は変化がありませんよ。

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日本海ひすいラインとあいの風とやま鉄道は泊駅で乗り換えです。

ET127系電車

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JR東日本新潟地区で活躍していたE127系を譲り受けた車輛です。2両編成10本を改修し、排障器付の大型スカートが装備されました。標準色は車体下部に妙高山の山並みをイメージしたフレッシュグリーンをまとったもの(写真左)で、中にはラッピング塗装となっている編成もあります。(写真右)妙高はねうまラインで活躍をしています。

ET122形気動車

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旧北陸本線、日本海ひすいラインで運用される気動車です。電化はされているのですが、直流と交流区間が異なっている事、また輸送密度が低いため、交直両用電車を投入した際のコストを検討したところ、気動車による運行が決められました。しかし、この区間の多くは約6割がトンネルとなっており、火災発生時の危険性が指摘されました。そこで、中古車ではなく新造車を導入する事となり、本形式が誕生しました。車輛はJR西日本のキハ122形式をベースとしました。
新造にあたっては、耐寒・耐雪構造の強化、燃料タンクを二重構造にするな安全度向上が図られています。
一般車6両、イベント兼用車の2両、計8両が製作されました。一般車(写真左)は日本海の美しい波をイメージしたデザインとなっており、車内は転換クロスシート(1+2列配置)とロングシートの組み合わせとなっています。イベント兼用車は2種類用意され、外装デザインは長岡造形大学と産学の共同制作となっています。7番(写真右)は「日本海の海中を流れるようなデザイン」とし、青系を主体とし、ベニズワイガニ、アンコウなど沿線の魚類のイラストをあしらったものとしています。8番は「3市の花をモチーフにしたデザイン」とし、アイボリーをベースに妙高市の「シラネアオイ」、上越市の「ツバキ」、糸魚川市の「ササユリ」の花を車体に散りばめたものとなっています。

ET122形1000番代

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平成28年に登場した同社のリゾート列車「えちごトキめきリゾート・雪月花」用の気動車です。乗車には事前に予約が必要です。また、食事の有無を決めておきましょう。エンジンなどの主要な機器は0番代と同じですが、車体は大きく異なります。銀朱色をベースとした、前面非貫通、片側運転台構造の車体に、側面には国内最大級のパノラマウィンドゥが設置され、沿線の大自然を見渡せます。車内は和モダンを基調としており、展望ハイデッキと座席が妙高山、日本海側に向いた1号車、テーブルの付いた座席で、地元の食材をふんだんに使用した食事を楽しめ、展望ハイデッキ、さくらラウンジ(カフェバー)のある2号車で構成されています。

駅の紹介
●妙高はねうまライン(旧 信越本線) (起点は妙高高原駅)

凡例 ①…開業年月日 ②…起点駅からのキロ程 ③…コメント

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※写真はJR東日本信越本線時代に撮影したものです。

二本木(にほんぎ)・・・①明治44年5月1日 ②14.7km ③開業以来の木造駅舎が使われ続けており、妙高はねうまラインでは唯一の開業時からの駅舎が現存する駅となっています。平成30年に外観の復元工事が行われ、開業時の頃のスタイルになりました。駅構内は島式ホーム1面2線で、急勾配区間である事からスイッチバックが採用されており、新潟県では唯一のスイッチバック駅でもあります。このため、通過列車は当駅を寄らないで通過していきます。かつては駅に隣接する化学工場の専用線があり、貨物輸送も行われていました。

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新井(あらい)・・・①明治19年8月15日 ②21.0km ③単式ホーム1面1線、島式ホーム1面2線で構成される中規模な駅です。旧新井市(現在は妙高市)の玄関駅で、特急列車の発着もあります。かつては当駅より近隣の化学工場への原材料や製品の発送(貨物)扱いがあり、この会社の所有する1形式1両のタンク車があるなど貨物ファンの間で知られる駅でもありました。

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上越妙高(じょうえつみょうこう)・・・①大正10年8月15日 ②27.3km ③大正7年に信越本線の脇野田信号場(わきのだしんごうじょう)として開業したのが始まりです。その後、大正10年に駅に昇格し、脇野田駅(わきのだえき)になりました。北陸新幹線の開業に伴い、駅を120m程移設し接続駅とする事になりました。また、信越本線がJR東日本からえちごトキめき鉄道へ移管されるのに合せて駅名を平成27年に上越妙高駅に改称しました。駅構内は西側に島式ホーム1面2線の橋上駅舎をもつえちごトキめき鉄道があり、東側に島式ホーム2面4線の構造をもつ北陸新幹線の高架駅があります。当駅はJR東日本とJR西日本の境界駅となっています。ホーム全体がスノーシェルターに覆われているのが特徴です。

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高田(たかだ)・・・①明治19年8月15日 ②31.0km ③江戸時代には高田藩の城下町として栄えた、上越市高田の市街地にあり、上越市南部の中心地にある駅です。駅舎はお城をイメージしたデザインである一方、東京駅丸の内駅舎のイメージも取り入れられ、支柱に赤レンガ風のタイルが使われています。構内は単式ホーム1面1線、島式ホーム1面2線の構造で、3番線は臨時ホームとなっています。

●日本海ひすいライン(旧北陸本線) (起点は市振駅)

凡例 ①…開業年月日 ②…起点駅からのキロ程 ③…コメント

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市振(いちぶり)・・・①大正元年10月15日 ②0.0km(あいの風とやま鉄道線は倶利伽羅駅から100.1km) ③あいの風とやま鉄道との境界駅で、新潟県では最も西にある駅です。運行上、当駅ではなく泊駅で運行系統が別れています。駅舎は開業以前の明治41年に建てられたものが使われています。当時、当駅がトンネル建設の基地であったためで、リフォームされつつも、明治期の駅舎の様子が残っています。駅周辺は小さな集落があり、ホームからは日本海が一望できます。

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親不知(おやしらず)・・・①大正元年10月15日 ②8.6km ③島式ホーム1面2線の小さな駅。駅舎は開業時以来のもので、駅事務室の一部が2階建てとなっています。市振駅から青海駅付近まで続く、古くから交通の難所と知られる断崖絶壁の親不知の中間に当駅はあり、市振方が親不知、青海方を子不知と言います。日本海側には北陸自動車道と国道8号線の高架がデン!!とあり、橋脚の隙間から日本海を望む事が出来ます。

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青海(おうみ)・・・①大正元年10月15日 ②13.9km ③島式ホーム2面4線で構成されていますが、現在は島式ホーム1面2線のみが使われています。(使われていない方は荒廃が進んでいる。)近隣に大きなセメント工場があり、操車場を有するなど大きな駅でしたが、貨物輸送が廃止され、とても寂しくなっています。駅から少し離れた場所に貨物列車の代替輸送(トラック便)となる青海オフレールステーションがあります。

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梶屋敷(かじやしき)・・・①大正元年12月16日 ②24.8km ③単式ホーム2面2線で構成されている駅です。糸魚川、富山方面は跨線橋を渡って利用します。このホームはかつては島式ホームでしたが、現在は保線用車輛の留置線となっており、営業には供されない。駅舎は開業以来の回廊が付いたタイプとなっています。

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能生(のう)・・・①大正元年12月16日 ②33.4km ③北陸本線複線化に伴い、昭和44年より現在の位置となっています。(単線時代は日本海沿いにありました。)島式ホーム2面4線の待避線がある構造の駅で、小さな保線用車輛の庫もあります。当駅は筒石駅方に頸城トンネル、浦本駅方に木浦トンネルに挟まれた場所にあり、駅舎より一段高い築堤上にホームがあります。

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※写真はJR西日本北陸本線時代に撮影したものです。

筒石(つついし)・・・①大正元年12月16日 ②40.9km ③開業時は日本海沿いにある駅でしたが、昭和44年の北陸本線複線電化により現在の位置に移転してきました。当駅の特徴は全長11353mの頸城トンネル内にホームがある事です。断面積を抑えるため、上下線でホームを向い合せるような構造とした相対式ホーム2面2線構造で、棒線駅の扱いとなっています。ホームから地上の駅舎までは、建設時に使われた斜坑を利用しており、階段(280段)を上る必要があります。(エレベーターやエスカレーターはありません。)

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有間川(ありまがわ)・・・①昭和22年7月1日 ②49.3km ③昭和21年に請願駅として有間川仮乗降場として設置され、翌年に駅に昇格しました。相対式ホーム2面2線の構成で、ホームからは日本海を望む事ができます。出入口は駅舎の他にいくつかあります。