所有路線
ガイドウェイバス志段味(しだみ)線 大曽根~小幡緑地駅 6.5km 案内軌条は側面案内式、全線複線

愛知県名古屋市に路線を持つガイドウェイバスを運営する第三セクター方式の会社で平成6年に設立、平成13年に開業しました。
このガイドウェイバスとは、専用軌道にガイドレールを設置し、バスに設置した案内輪で誘導を行うものです。難しい言い方では「案内軌条式軌道」と言います。ステアリング操作(ハンドル操作)が不要の半自動運転を行い、一般道路では普通のバスとして走行が出来る新交通システムの一つです。名古屋ガイドウェイバスでは、交通渋滞の影響を受けず、快適な移動が出来る事から「ゆとり」と「ストリート」の組み合わせた「ゆとりーとライン」という愛称が付けられています。

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この志段味線は将来の新都市交通システムへの転用も考え、全線を高架線としています。専用軌道区間から先は一般道路になり、路線バスとして走っています。

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写真は志段味線小幡緑地駅近くにある一般道路からのアプローチ線です。左手に専用の入口があります。
ガイドウェイバスってなんだろう?
上述でも説明しましたが、ガイドウェイという側壁を用いて、バスの走行を誘導する仕組みで、ドイツが発祥となっており、「バスウェイ」と呼ばれる事もあります。

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ガイドウェイバスに使用されるバスには、前後の車輪の近くに「案内輪」と呼ばれる水平に配置された小型の車輪があります。(写真左)この案内輪を用いて、両側に配置されたガイドウェイに沿って進みます。(写真中央)ガイドウェイに入ればハンドル操作は不要です。案内輪には収納をしない「固定式」が世界では一般的ですが、日本は「収納式」を採用しています。(写真右)
バスレーンやバス専用道路と比べると高いものですが、車輛代は路面電車よりも安価であることから、路面電車程の乗客数が見込めないものの、路線バスが渋滞などを原因に輸送力やサービスの低下を招いている地域に開発されました。
日本では世界と比べると特徴的な事がいくつかあります。世界では専用区間を平地に設置していますが、日本では全線高架となっており、他国と比べると驚くほどの高価な整備費用がかかっています。乗降施設となる駅もとてつもなく大きいもので、バスの停留所とは全く異なっています。
この他、規則により1駅間の走行台数は1台以下と決められており、続行運転は出来ないという事もあります。また、世界ではバスとして区分されていますが、日本では無軌条電車(トロリーバス)として区分されているため、軌道法の適用を受けるため、鉄道の一つとして扱われています。

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鉄道の一種である事から、専用区間内ではバスではなく「内燃車(ディーゼルカー)」になります。この他に信号機や制限標識を見る事が出来ます。

GB2110形

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路線バスですが、法規上無軌条電車の扱いを受けるため、鉄道車輛と同様に形式称号が存在します。GB2110形はバスでは日野ブルーリボンシティハイブリッド(リフトバス)LJG-HU8JLGP改という車輛となっています。調べてみると、ハイブリットノンステップバス平成27年度燃費基準+5%達成車というもので、名古屋ガイドウェイバスでは車輛の構造上ノンステップ化が出来ないため、リフト付きのツーステップ化(2つ階段があるもの)の特殊仕様の車輛です。