所有路線
東港線 笠寺~東港駅 3.8km 全線単線、非電化
昭和町線 東港~昭和町駅 1.1km 全線単線、非電化
汐見町線 東港~汐見町駅 3.0km 全線単線、非電化
南港線 東港~知多駅 11.3km 全線単線、非電化
東築線 東港~名電築港駅 1.3km 全線単線、非電化

名古屋港の東地域で貨物輸送を専業とする鉄道会社です。この地域は戦前より企業が進出しており、名古屋港管理組合が敷設した専用線から名古屋鉄道築港線東名古屋港駅に送り、大江駅、神宮前駅を経由して国鉄熱田駅まで運んで、全国に貨物が送られていました。
輸送量が増加し、旅客輸送の多い常滑線を経由するこのルートでは輸送力に限界が出てきました。そこで、操車場を名古屋東港に設置し、東海道本線笠寺駅に接続する臨海鉄道の計画が持ち上がり、国鉄と名古屋港管理組合の共同で昭和40年に設立されたのが、名古屋臨海鉄道です。因みに名鉄は減収になる事が予想されたため、この年から国鉄高山本線との直通運転を見返りとして行っています。
現在は、昭和町線、汐見町線では貨物列車の運行はありません。石灰石、化学製品、自動車部品輸送を主に行っており、東築線で名古屋鉄道向けの車輛や国外への輸出車輛の列車が時折運転されています。

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名鉄築港線の名電築港駅近くで、東築線と平面交差をしています。聞きなれないジョイント音がしますよ。

ND552形

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昭和40年の開業より昭和63年まで17両が増備されたディーゼル機関車です。ND552形の「」は名古屋(Nagoya)のN、「」は動軸数で4軸である事から4番目のアルファベットD、「55」は自重を表し、「」はエンジンの搭載数を表しています。
ND552形には2種類に大別でき、自社発注のND552形と国鉄で使用していたDD13形を譲り受けた車輛があります。
自社発注機(写真左)
1~3、5~10号機(4号機は忌番なのか欠番)の9両になります。国鉄の傑作機であるDD13形をモデルに製作した運転室を中央とし、その前後にボンネットを配置したセンターキャブ機です。エンジンもDD13形に準じており、500PSのDMF31SB形を2基搭載、重連総括制御機能も付いています。塗装は当初は国鉄色に準じたものでしたが、現在は水色の車体に白色の帯を巻く姿となっています。
国鉄譲渡機(写真右)
昭和55年より国鉄、日本国有鉄道清算事業団から譲り受ける形で増備され、8両が追加されました。このグループは11~19号機(14号機は欠番)となっています。種車はDD13形0番代又は300番代となっています。基本的な改造は行われず、そのままでしたが、更新工事などにより異なるものとなっている車輛もあります。

ND60形

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平成20年に登場したディーゼル機関車です。開業以来活躍するND552形の保守用部品の確保が難しくなりつつある事、貨物輸送が増えてきたため導入に至りました。京葉臨海鉄道で自社発注したKD60形をベースに設計されています。2両活躍しており、1号機はピンク色の帯、2号機はクリーム色の帯を巻いています。

ワ1形

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昭和41年に三岐鉄道より譲り受けた有蓋車を転用した救援車です。1両のみ在籍。

太平洋セメント

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名古屋臨海鉄道で活躍してきたND552形19号機は現在、太平洋セメントに売却され、四日市駅近くにある太平洋セメント藤原工場四日市出荷センターへの入換用機関車として、DD45形(写真右、かつては高崎線倉賀野駅で日本通運に籍があった。)と共に活躍をしています。