所有路線
つくばエクスプレス 秋葉原~つくば駅 58.3km 全線複線、電化(秋葉原~守谷駅間は直流1500V、守谷~つくば駅は交流20kv・50Hz)

平成3年に設立され、平成17年に開業した第三セクター方式の鉄道会社です。沿線の宅地化が進み、混雑が激しい常磐線の混雑緩和などを目的に建設されたもので、もともとは国鉄が経営をする予定でしたが、台所事情により第三セクター方式により誕生する事になりました。路線名も「常磐新線」という名称ですが、これはお役所から見る名称で、案内などでは使われていません。路線名である「つくばエクスプレス」は公募によって選ばれました。「つくば線」が1位でしたが、筑波鉄道筑波線(昭和62年廃止)と同じ読み方であるため、不採用となっています。路線名がそのまま、案内などに使われています。
路線は当初は東京駅からでしたが、お財布の事情もあり秋葉原駅となりました。路線は地下を走る区間と高架線で構成されており、踏切は一つもないのが特徴です。このため、運転最高速度は130kn/hの高速運転。秋葉原からつくば駅を最速45分で結んでいます。北千住駅で常磐線と交差し、並行する形でつくば駅まで路線があります。保安装置に自動列車運転装置(ATO)があり、ワンマン運転を実施しています。全駅にはホーム柵が設けられているなど、自動化技術を多用しているのも特徴にあります。
つくばエクスプレスには直流区間と交流区間がありますが、これは茨城県石岡市にある気象庁の地磁気観測所での地磁気観測に影響を与えないためで、常磐線にも取手~藤代駅にデッドセクションが設けられたのも同様の理由からです。また、守谷駅で交差する関東鉄道常総線が開業以来非電化のままとしている理由も、この観測に影響を与えないため。という理由です。
東京と茨城県つくば市(筑波研究学園都市)、沿線の通勤、通学路線の役割を担うほか、筑波山などの観光路線としての役割も担っています。

TX-1000系

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平成15年に登場した通勤形電車で、開業時より活躍をしています。つくばエクスプレスの直流電車で、秋葉原~守谷間の運用を担っています。形式名の「TX」とはローマ字のTsukuba eXpressが由来となっています。現在、先行試作車6両編成1本、量産車6両編成13本が活躍しています。
当初の国鉄が運用する予定であったためか、車輛規格はJRと同じで、他の私鉄などど比べると大きい車輛です。車体はアルミニウム合金のダブルスキン構造。塗装は施されておらず、自肌色(銀色)です。アクセントとして、側面上部に赤色の帯が貼られています。構体構造は日立製作所の「A-train」の技術で設計されており、川崎重工がライセンス生産をしています。前面デザインはV字形の鋭い、スピード感あるデザインとなっており、地下区間においての異常時対応のため非常用貫通扉を備えています。
車内は現在多くの車輛に見られる、バリアフリー対応設備の整ったロングシート仕様で、乗降扉付近に点字ブロックや車椅子スペースなどの設備があります。座席はバケットシートで片持ち支持式です。
運転台は国内では最速の130km/hのワンマン列車あり、それらに対応する機器を搭載しています。保安装置にATC、ATO、TASC(定位置停止装置 Train Automatic Stop-position Controller)を備え、運転士はボタン操作で加速から停車までを自動で行う仕組みとなっています。
制御方式はIGBT素子を用いたVVVFインバータ制御方式、ブレーキ制御方式はCS-ATC連動回生ブレーキ付電気指令式空気ブレーキ、全電気ブレーキ制御方式を採用しています。

TX-2000系

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平成15年開業と同時に登場した交直両用通勤形電車です。直流電車であるTX-1000系をベースに設計されており、交流区間でも運用する事からそれらに対応した機器を搭載しており、大きな違いとなっています。
車体はアルミニウム合金製のダブルスキン構造を採用した20m級片側4扉構造です。TX-1000系とはほぼ同じ外観ですが、パンタグラフ周辺が異なるほか、前面の車輛番号を表記するプレートがTX-1000系では紺色ですが、TX-2000系は赤色となっています。
車内はロングシートを基本としていますが、3号車及び4号車の2両にはクロスシートが配置されています。1次車と2次車があり、1次車では火災対策強化、ドア戸袋部引き込まれ防止対策、座席クッション材の改良などが行われ、2次車では省エネルギー対策を中心に改良しています。