所有路線
東京臨海新交通臨海線 新橋~豊洲駅 14.7km 全線複線、電化(三相交流600V・50Hz)

新橋と東京のベイエリアの一つお台場を中心に鉄道及び軌道路線を持つ鉄道(新交通システム)で、第三セクター方式の会社です。昭和63年に設立され、当時は東京臨海新交通と言う名称でした。開業当初より、「ゆりかもめ」や「新交通ゆりかもめ」の愛称で呼ばれている事、また近隣にある東京臨海高速鉄道りんかい線との紛らわしさもあり、会社名、路線名共々用いられる事が多くありませんでした。平成10年に社名を株式会社ゆりかもめに変更しました。ただし、路線名は開業時以来の名称のまま残っています。ちなみに都市計画事業としての名称は「東京都市計画道路特殊街路新交通専用道第1号臨海線1-3及び東京都市計画都市高速鉄道東京臨海新交通臨海線」です。
平成7年に開業し、その後平成18年に豊洲駅まで開業しました。この先勝どき方面への延伸計画もあるそうです。この路線の特徴として、一見1つの路線になっていますが、法律でみると軌道法(路面電車)と鉄道事業法(鉄道)が混在した路線なのです。
新橋~日の出駅間 軌道
日の出~お台場海浜公園駅 鉄道
お台場海浜公園~テレコムセンター駅 軌道
テレコムセンター~国際展示場正門駅 鉄道
国際展示場正門~豊洲駅 軌道
なぜかと言いますと、道路法というものがあり、道路法に基づく道路か否か(港湾法による港湾道路か)の違いからになります。ゆりかもめのほかにも新交通システム路線ではこのような混在している場合があります。
通常はATO装置による無人運転が実施されており、運転士さんがいなければ最前部の席に座って、展望を楽しむ事もできます。車内での異常時に対応するため、備え付けの連絡装置があり、これを利用します。
駅は全てホームドアになっており、ガラス張りとなっています。車輛の撮影はガラス越しになります。殆どの駅で掃除が行き届いており(マワ車感想)、苦も無く撮影が出来ます。

7000系(7200系)
平成7年の開業と共に登場した新交通システムの車輛です。ATO(自動列車運転装置)とATC(自動列車制御装置)を装備しており、通常はATOにより無人運転が行われています。先頭車両には乗務員による手動運転も出来るように機器が備えられています。1両あたり9m程の小型車体で、案内軌条式鉄道の車輛では初めてステンレスを採用しました。片側に2扉の乗降扉が設けられており、製造時期により種類があります。
前面には大きな数字が書かれていますが、これは編成番号で車輛番号を兼ねています。4桁のうち百の位と十の位を使います。一の位は号車を表します。(例:7091編成)7000系の由来は東京臨海副都心が7番目の副都心である事から命名されています。
現在、新型車輛が登場しており、初期の1次車から3次車は置き換えられる予定となっています。
●1次車(7011~7131編成)、2次車(7141編成及び7151編成)

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平成7年、開業と同時に1次車が登場しました。大きな特徴は主回路制御方式がサイリスタ位相制御方式である事と乗降扉がプラグドアある事です。前面にはレインボーカラーがアクセントで配されていますが、1次車、2次車は編成番号の下に帯状で配置されています。2次車は平成9年に増備されたもので、1次車と同じです。
●3次車(7161~7181編成)

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会社名が「ゆりかもめ」に変更された平成10年に増備されたグループです。外観ではプラグドアから外吊り引き戸に変更されました。車内もオールクロスシートからクロスシートとロングシートの交互配置に変更されています。まもなく7300系の置換えにより、1次~3次車は見納めとなります。(平成28年)前面のレインボーカラーは中央部に斜めに配されています。
●4次車(7211~7231編成)

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平成11年より登場したグループで、第21編成(7221)からとなります。車体及び車内は3次車と同じですが、主電動機が変更され三相かご形誘導電動機になり、制御方式がVVVFインバータ制御方式になりました。三相交流をコンバータで直流に変換後、VVVFインバータで三相交流に変換して、主電動機を回転させます。この方式をコンバータ・インバータ制御方式(CI制御方式)と言います。また、車輛の操向方式(進行方向の舵取り。ステアリングとも言う。)を4案内輪車軸ボギー方式に変更して、乗心地を向上させています。このグループより、制御方式などが大きく変更されているため、『7200系』とも言われている場合があります。
●5次車(7241~7261編成)

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平成13年に登場したグループです。4次車と同じですが、前面のレインボーカラーのデザインが変更となっています。
●6次車(7271編成・7281編成)

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平成17年に登場した最終グループです。有明~豊洲駅延伸開業に伴う増備車で、前面部分がFRPに変更されたほか、車体塗装の変更が変更されています。

7300系

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開業以来使用されてきた7000系の置換えを目的に、平成25年に登場した新交通システム(AGT)の車輛です。1次~3次車の置換えを行うために18編成が登場する予定です。
車体はアルミニウム合金製ダブルスキン構造となり、車体表面をヘアーライン処理を施し、部分的にFRPやカラーシートを配しています。前面は周辺を白色に縁取ったブラックフェイスとなりました。前部標識灯はHIDバルブとなり、車体中央(白く輝いている灯)と連結器の両脇に配されています。車内は混雑緩和を図るため、乗降扉を外吊り式の両開きドアとした他、座席をオールロングシートに変更して、収容能力を高めています。中間車の4両には車椅子スペースが設けられているほか、網棚も設置されました。
制御方式は7000系4~6次車と同じCI制御方式のVVVFインバータ制御方式で、台車も同じです。