運転台にある機器を見てみよう
①緊急列車停止装置(EB装置:Emergency Brake)

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この装置は、運転士が居眠りや急病などといった緊急時に自動的に列車を停止させる保安装置の一つです。運転中の運転士が、マスコン、ブレーキ、警笛などのいずれかの機器操作を1分以上扱わない(マスコンを扱ったまま、オフしないなども含む。)時に、警報ブザーを鳴動させ、5秒以内に他の機器を操作するか、警報ブザーを止めるスイッチ(EBリセットスイッチ)を扱わない場合に非常ブレーキを動作させる仕組みです。EBリセットスイッチはボタン式(左)か棒式(右)のどちらかになります。
この装置は運転士が1人で乗務する貨物列車の機関車やワンマン運転をする車輛に対して、TE装置とセットで搭載されていました。現在では例外はあるものの、原則全ての車輛に搭載する義務があります。
②デッドマン装置

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デッドマン(Dead Man)とはものものしい名前ですが、言葉が意味する通り、運転士が死んでも列車を止める。という発想からきたもので、運転士が死亡、意識不明などの緊急事態が発生した場合や運転中に運転席から離れた場合に自動的に非常ブレーキなどの動作を行う装置で、マスコンハンドルにスイッチがあります。主に私鉄で使用されている装置です。
EB装置と似ていますが、EB装置は国鉄(現:JR)は一人乗務の際の安全対策が始まりです。一方、私鉄では電車で運転するというもの一般的であり、この違いからこれらの装置が出来ました。国鉄でもEB装置が誕生する以前より、マスコンハンドルはばね式で離すとノッチがオフされる機能がありました。
仕組みは、この装置は装置のスイッチは様々あり、マスコンハンドルの握る部分が跳ね上がっているもの、マスコンハンドルにスイッチを持つものなどいくつかの種類があります。
③TE装置(緊急列車防護装置:One Touch Emergency Device)

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列車に何らかの非常事態(支障物との衝撃など)やその恐れがある際に、非常停止手配を行うと共に周辺の列車等へその異常を知らせなければなりません。鉄道会社により多少の違いはありますが、運転士はいくつかの機器を操作しなければなりません。この操作する機器を一括して1つのボタンで操作する装置がこのTE装置です。
主に、非常ブレーキ動作、パンタグラフの降下(ディーゼル機関車、気動車の場合はエンジン停止(キルストップ))、汽笛吹鳴、防護無線発報、信号炎管の点火などが行われます。
近年では、踏切事故や列車(車輛)の脱線、転覆などの際に発生する強い衝撃を感知し、その際に自動的にTE装置を動作させるシステムをもった車輛もあります。

④簡易運転台

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車輛基地や駅構内で分割、併合が行われる際、僅かな小移動する事だけが目的の場合に、先頭車のような立派な運転設備は必要ありません。必要最低限の設備だけをもったものがこの簡易運転台です。主に固定編成の中にある車輛に設置されており、通常は運転台などの機器は封印されており、客室やデッキとして使用します。運転する時は可搬式の機器を持ち込んでセットして運転台をつくります。外観では、前部標識灯や後部標識灯がチラリと見えます。
簡易運転台ではありませんが、近い例を一つ紹介しましょう。東北本線上野駅などで見られたもので、客車列車の推進運転があります。上野駅の場合、客車の基地は少し離れた尾久駅に隣接する車輛基地があります。東京駅のように機関車を付け替える設備が上野駅にはなく、客車は機関車に押してもらいやって来ます。この際、客車には前部標識灯となる灯具(夜間に限る)(写真中央)を装備し、万が一に備えて非常ブレーキを動作する事の出来る装置を搭載(写真右)していました。通常は客車は先頭になって走る事はありません。この方法も簡易運転台に近いものと言えます。

汽笛(警笛)を見てみよう
 列車や車輛が周囲に対して存在を伝えるなど、何らかの事柄を伝えるために装備される保安設備の一つです。この意思を相手に伝えるために、『汽笛合図』というものがあり、汽笛の緩急(短く吹いたり、長く吹いたり)を組み合わせて知らせます。
○汽笛の種類
汽笛・・・蒸気を用いるもの。出発する際に長緩汽笛を一声しますが、近くで聞けばびっくりするほどの音色がします。
空気笛・・・圧縮空気を用いるもの。多くの車輛がこのタイプです。
電子笛・・・電気で動作するもの。沿線の環境問題に対応するため、音色や音量が工夫されている。中にはミュージックホーンという、一定のリズムを鳴らすものもあります。
 笛は最低1つは装備しなければなりません。雪国などでは音を遠くまで知らせる必要があるため、2つ以上装備した車輛もあります。最近では空気笛と電子笛を2つ装備し、接近を知らせたり、沿線の子供に応答する時(これをサービスホーンと言い、運転士の裁量で鳴らす。)などの場合は電子笛、緊急時の場合はより音量の大きい空気笛を使用する(ペダル操作の強弱で使い分ける。)といったタイプもあります。鉄道ファンの間では、汽笛を『ラッパ』などと呼んでいます。

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連結器上部のスリット部に汽笛を1つ装備している185系。

○汽笛の種類その2
汽笛

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蒸気機関車をはじめとする、蒸気機関を用いた車輛に装備されるもの。蒸気で動作し、使用すると蒸気が勢いよく吹き出します。長く吹けばボーーーッ!!と重低音、短く吹けばポッ!と軽やかな音色が出ます。
タイフォン

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電車や気動車の多くが装備しているのがこのタイフォンです。ファンがラッパと呼ぶ理由もこの形からわかるでしょう。圧縮空気によって音が出ます。音色は様々あり、フワァン!といった感じのものが多いようです。運転台下部の奥まった所に装備されているのが一般的ですが、中には車体やスカート(排障装置)に装備されているものがあり、それらにはカバーがされています。そのカバーには次のようなタイプがあります。
スリットタイプ(メッシュタイプ)

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車体(写真中央)やスカート(排障装置)(写真右)に設置されているタイフォンに付けられているカバーです。スリットタイプがほとんどで、中にはメッシュ(写真右の黒い丸のように見えるもの)になっているものがあります。このタイプは温暖な地域の車輛に見られます。
シャッタータイプ

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降雪地域の車輛に多く見られるもので、タイフォンが雪により詰まって使用出来なくなるのを防ぐために、1枚又は2枚の蓋(シャッター)を設けたタイプです。笛を吹くと蓋が開きますが、強く長めに吹くと開いたままになっている事もあります。
・おわん形

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スリット(メッシュ)タイプの車輛は暖地向けですが、寒冷地に転属する際にはシャッタータイプに改造します。しかし、手間がかかるので簡単に出来る方法として蓋をかぶせたおわん形が登場しました。横から見ると、少し浮かせて設置しているのがわかります。おわん形というのが正しい名称なのかは判然としません。この他に目詰まり防止を目的に改造している例もあります。
・ホイッスル

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電気機関車やディーゼル機関車を中心に装備している空気笛で、寒冷地で使用される電車や気動車でも見る事が出来ます。「ピーーッ!!」と甲高い音色が特徴です。寒冷地で使用する車輛は目詰まり防止を目的にカバーがされており、「ポーーッ!!」と音色が変化しています。
・電子笛

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最近の車輛に見られるようになったもので、スピーカーが装備されています。音色は様々です。特急形車輛ではミュージックが流れるものがあります。

排障器・排障設備

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この設備は鉄道車輛に装着されているもので、先頭車となる車輛の運転台側の台車、運転台下部にあります。線路上には時に障害物がある場合があります。この障害物と衝撃した際に、車体下に巻き込んで運転に支障が出ないようにするための装置です。
排障器は古くからある設備で、小さい障害物などをはね退ける目的をもっています。台車枠に固定されています。さらにレール面近くにはゴム板の補助排障器があります。
排障器では太刀打ちできないのが、踏切事故時における自動車との衝突といったもの。自動車など障害物が車体下にめり込み、床下機器を損傷させてしまいます。このような事を軽減させるために、排障装置が出来ました。一般的には『スカート』と呼ばれています。当初は主に高速で走行する新幹線車輛や特急形車輛などに装備されていましたが、踏切事故防止や車輛のデザインを含めたものとして装備され、特急形車輛以外でも見られるようになりました。2000年代に入り、鉄道人身傷害事故発生時に負傷者を巻き込ませない事を目的とした排障装置が開発され、通勤形車輛に多く装備されています。

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排障装置のいろいろ。多くは鉄板を用いていますが、中にはパイプ状のものもあります。
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新幹線車輛の場合、超高速運転である事から排障装置は強固に設計され、加えて何重にも重ねて装備されています。2t近くの障害物をはね退かせる能力があるそうです。

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当初は排障装置が装備されてなく、後に装備をするようなった例。写真は201系です。
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当初より排障装置を装備していたものの、改良型に換装した例。写真はE231系500番代で、当初は平板でしたが、尖がったタイプに換装しています。

スノープラウ(スノープロウ)

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軽微な除雪を目的に車輛の台車に装備される排障器の一つです。プラウとは種まきや苗を植える際に、土壌を掘り起こす鋤状の農具を言います。形状は小型の板状になります。雪かき車にも見られますが、これはブレードと呼ばれ、別のものとなっています。
スノープラウは使用する線路により2種類あります。単線用(写真左)は先の尖がったもので、両方向へ雪をどかします。複線用(写真中央)は本線上において、右に除雪をすると隣の線路に雪をかぶせてしまうため、左側のみに除雪をするように斜めに設置されています。

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当初はスノープラウと排障装置が別々だったものを、一体化とした例です。写真は701系で、強化型スカートなどと呼ばれています。
カウキャッチャー(cowcatcher)

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※写真右はTuboフォトオフィス様撮影

排障器の一つで、蒸気機関車やディーゼル機関車に付けられているものです。19世紀のアメリカで生まれたもので、牛避けを目的に登場しました。牛などの動物をすくうように受け止め、左右のどちらかに跳ね飛ばす仕組みです。キャッチャー(受け止める)という名前が付いていますが、受け止める装置ではありません。
アメリカから日本へ明治時代に輸入された蒸気機関車(例:写真左の6号機関車)などに装着されていました。また、日本製の蒸気機関車が戦争で海外へ輸出され、現地で装着した例(写真右、C56 44号機(復元したもの))があります。

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一方、明治、大正時代の路面電車では人身事故が相次いだ事から前面に網を設置し、当たった際に傷付けないようにポフッっと受け止める装置が開発されました。(名称不明)これはカウキャッチャーとは呼びません
カウキャッチャーや人を受け止める網も、列車が高速化すると目的を達成する事が難しくなり、排障器や排障装置に置き換えられていきました。

通過表示灯
 列車が駅や信号所を通過する際に、停車する列車と区別をし易くするために先頭車正面に点灯する白色又は黄色などの灯を言います。事業者により「急行灯」や「列車識別灯」と呼ぶこともあります。この灯を装備する義務はなく、国鉄(JR)ではごく一部の採用に留まっています。一方、優等列車を運行する大手私鉄などでは装備した例が多く見られます。
 通過識別灯は世界で初めて鉄道を実用化したイギリスが発祥です。鉄道が産声を上げ、程なくしてから早くも各駅停車や急行列車、貨物列車などの列車種別が誕生しました。当時は電気を用いた通信手段は遅れており、列車の遅れなどの理由でダイヤや時刻表以外の時間を外れて列車が接近すると、駅や信号所で停車する列車なのか早急に判断し、対応しなければなりませんでした。これは分岐器の操作の問題で、誤ると会話のできる機関車が主人公の物語に時々出てくる大事故になってしまうからです。
 そこで、先頭となる蒸気機関車の台枠左、中央、右、ボイラー上部の4か所のいずれかに白色円板(夜間は灯火)を設置し、列車種別を区別する事にしました。この技術が日本に継承されたのです。日本での装備位置は、後部標識灯(尾灯)と似たもので、2つを左右対称に設置しているのが一般的です。
 現在でも使用している会社もあれば、乗入れの都合等により廃止した会社などがあります。後者の場合、同形式でも通過表示灯が有るものと無い車輛が見られます。

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国鉄151系で採用された通過表示灯。マーカーライトと言い、紫色の灯を左右交互点滅で表していました。

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後部標識灯と通過表示灯を一体化した例です。両者を同時に使用する事がない事から、このようなスタイルとなっています。運転台に切替えるスイッチがあります。

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後部標識灯と通過表示灯を一体化すると電球の球切れが心配。という事で、それぞれを前面窓の上下どちらかにそれぞれ配置した例です。

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後部標識灯と通過表示灯を横並びとした例です。
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後部標識灯と通過表示灯を縦並びとした例です。
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1980年代に入り、「額縁スタイル」と呼ばれるデザインが流行し、前面ガラスや列車種別表示器などのガラス内に通過表示灯を設置した例です。

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貫通扉上に通過表示灯を設置した珍しい例です。

補助機器を見てみよう。
 鉄道車輛に様々な機器や設備がありますね。走行用以外の機器は主に電気や空気の力で動きます。その機器を動かすために必要な電気や空気を作る機械を総称で『補助機器』と言います。
蓄電池(バッテリー)

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外観はただの箱で、目印に「B」や「蓄」などと書かれています。その中には小さな蓄電池がいくつか入っています。
・電気車の場合
 電気車を始動させる際、パンタグラフを上昇させただけではうんともすんとも言わず、動きません。つまり高圧電気では動かない仕組みになっています。機器に直接大電圧をかけると負荷がかかりすぎて故障してしまう恐れがあるのと、漏電などがあった場合に感電事故を防止する事が主な理由となっています。蓄電池にある低い電圧で機器を構成する電磁弁などを動かし、徐々に大電圧によって動作するように回路を構成する仕組みとなっており、蓄電池は重要な役目を担っています。また、停電時には非常用電燈の電源として使用されています。
・気動車・ディーゼル機関車の場合
 エンジン内にある、燃料を燃焼させる点火プラグなどの電源として用いられます。
・客車(旧型客車等の一部)・貨車(車掌車及び車掌室のある貨車)の場合

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客車や貨車の蓄電池は写真にある『車軸発電機』によって充電されます。車軸発電機は車軸が回転するとその回転エネルギーをベルト(写真左)又は歯車(写真右)によって伝え、発電機で電気エネルギーに変換し、充電されます。
客車では放送装置、室内灯などのサービス機器に、貨車は室内灯に使用されています。
空気圧縮機(コンプレッサー)

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 電気車、内燃車には必須の機器で、『圧縮空気』を作る機械です。空気の圧縮方法によりレシプロ(往復圧縮)式やスクリュー式などの種類があります。大気圧を1kpa(キロパスカル)とすると、8~9kpaの圧縮空気をつくります。
 この圧縮空気を使うメインとなるものが『ブレーキ』になります。この他に気圧スイッチ(空気の圧力を利用したもので、一定の圧力に応じてオン-オフをするもの。)、汽笛、ドア(現在は電動化が進み減ってきています。)などに使用されています。
 圧縮空気が満たされていると静かですが、動作を始めるとドドドドド…とけたたましく動きます。最近では防音対策により、機器箱に収められているものもあり「コンプレッサーユニット」と書かれています。

電動発電機
 電動機と発電機を一つにしたもので、電力の変換を目的とした機械です。交流の周波数変換、直流から交流の変換、直流の昇圧や高圧など変圧器では変換できない電気をつくります。電気車が登場した頃より使用され、長らく一般的に使用されてきました。電動発電機は「MGmoter generator)」とも言われています。

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 つくられた電気は制御機器の動作用、室内灯、放送装置などの低い電圧で動作する機器用のもので、5kvA~20kvAが一般的です。

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冷房装置の導入など、電気容量の大きい機器が搭載されるようになり、160kvA~210kvAの大容量MGもあります。

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従来の電動発電機は直流電動機を使用したものでしたが、ブラシや整流子といった摩耗部品が使用され、メンテナンスが必要でした。1980年代に入り、ブラシを廃止した電動発電機がつくられ、この電動発電機を『ブラシレスMG:BLMG』と言います。
このBLMGは直流1500Vを電源にしてサイリスタインバータを用いています。三相交流に変換し、三相同期電動機を駆動させて三相同期発電機で発電する仕組みとなっています。
MGよりもメンテナンスの軽減が図られましたが、回転部分の摩耗部品が残るため、メンテナンスフリーとまでは至りませんでした。

1990年代に入り、これらMGやBLMGに代わるものとして『静止型インバータ(SIV)』が登場します。

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直流をインバータにより、交流100V~440Vに変換する装置で、SIV(Static Inverter)と呼ばれています。ちなみにSIVは和製英語で、世界標準では「APUAuxiliary Power Unit」と言います。また、日本語では「静止型」となっていますが、これは走行用のインバータと区別する事と、従来の電動発電機とは異なり、駆動部をもっていない事から「静止型」と付けています。機器には「SIV」や「補助電源装置」と書かれています。
構造はVVVF制御を定電圧定周波数制御方式(CVCF制御方式)にしたもので、従来の発電機と比べるとメンテナンスフリー化が図られており、従来の発電機を換装して使用している例も多くあります。
また、最近ではSIV装置が故障した際に、VVVF制御装置を異常時にはSIV装置として使用できるように(これをデュアルモードインバータ設計という。)した一体型のタイプも見られます。
電動発電機と同じく、低電圧の制御機器、室内灯、冷暖房装置などの電源として使用されています。

ヒューズ(fuse)

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 鉄道車輛には電力を用いた、様々な機器があります。これら機器全てに『定格電流』という、電流の流れる量が決められており、その量を超えると加熱や発火といった事故を起こしてしまいます。大電流から電気回路を保護し、合わせて機器も保護する必要があり、その番人役として『ヒューズ』があります。
 通常は回路の一部として何もおきません。落雷や漏電などの理由により定格以上の電流が流れると、内蔵されている金属が溶断して、回路を遮断する仕組みとなっています。ヒューズが切れると機器が動作しなくなり、新しい物に交換します。
 ヒューズには写真左のような筒形や写真右のようなもの(写真ではわかりませんが、中に板状のヒューズがあります。)があります。これらヒューズは切れると、新品に交換する必要があるほか、運転士や検修社員がヒューズの容量を誤ってしまう恐れ(5Aのヒューズにすべきところを3Aのヒューズをセットしてしまう。当然、通電すれば切れてしまいます。)や作業の合理化を目的に、ノンヒューズブレーカー(NFB)が登場しました。
 このノンヒューズブレーカーはご家庭にあるアンペアブレーカーと同じ原理で、定格電流を超えるとスイッチが自動的に切れるものです。