
諸 元
| 最大長 | 20000mm |
| 最大幅 | 2920mm |
| 最大高 | 4036mm |
| 主電動機 | MT78形式(95kW) |
| 制御方式 | 回生、発電ブレーキ併用電気指令式空気ブレーキ方式(抑速ブレーキ・排気ブレーキ) |
| 動力伝達方式 | ハイブリッド方式(蓄電池併用電気式) |
| 動力台車 | DT75形式 |
| 附随台車 | TR260形式 |
車内設備など
| 座 席 | セミクロスシート |
| 乗降扉(片側) | 2扉 |
| 便所の有無 | あり |
| その他 |
概要
JR東日本ではディーゼル動車の環境負荷低減を目指す為、平成15年に試作されたキヤ991形式「NEトレイン」を使用し、開発を進めました。その試験結果を基に平成19年に「ハイブリッド式(シリーズ方式)」を採用した、世界初の営業用鉄道車輛として登場したのがキハE200形式で、量産先行車として3両が登場しました。
車体は両運転台構造で、キハE130系に似た構造のステンレス製拡幅車体が採用されています。異なる点は側面からの衝撃に対する構造の強化、乗降扉は片側2扉(引戸式)、床下機器が多い事から台車間距離を延長している等があります。車体デザインは、小海線の持つ高原のイメージから青色をベースに黄色帯を巻いた配色とし、新しいシステム「ハイブリッド」システムのロゴを配しています。
車内はバリアフリー対策で、キハE130系と同じく床面高さ、つり革の高さ、車いす対応トイレの設置等が行われています。運転台のモニタ装置、トイレ付近に設置された液晶ディスプレイではエネルギーの状況がリアルタイムに表示されています。
機器、制御システムは日立製のハイブリッドシステムを採用。ディーゼルエンジンとリチウムイオン電池を組み合わせ、三相誘導電動機を駆動させるもので、搭載されたエンジンは駆動用ではなく、発電機を動かす為に使用されます。この方法を「シリーズハイブリッド」方式と言い、電車に用いる技術を使用出来るのが特徴となります。発電用のエンジンと発電機、エネルギー蓄える主回路用蓄電池、制御用インバーター及びコンバーター装置、駆動用主電動機で構成されており、仕組みは下記の通りとなります。
停車中、蛇行中・・・エンジン、発電機は停止しており、車輛の補助機器類、サービス用電源は主回路用蓄電池から補助電源装置に電力を送り、そこで得られた電力で賄われます。
起動時・・・動き始める時は主回路用蓄電池からの電力で駆動用主電動機を駆動させ、約25km/hに達するとエンジン発電機が起動し、主回路用蓄電池からの電力を併用し、駆動用主電動機を動かします。
再力行時・・・主回路用蓄電池とエンジンの併用で駆動用主電動機に電力を供給します。蛇行からの力行の場合は、エンジン発電機を起動させます。走行負荷の状態に応じて、主回路用蓄電池の充放電も行います。
制動時・・・エンジン発電機を停止させ、回生ブレーキによって駆動用主電動機から発生した電力を主回路用蓄電池に充電します。
エンジン発電機の起動、停止は主回路用蓄電池の充電状態により自動的に行われている他、エネルギー管理制御システムにより、各装置からの情報を収集し、最適な動作の指示を行う事で、エンジン発電機と最適な蓄電池の充放電制御が行われています。これらの操作に運転士が介入(操作)する事はありません。
エンジン発電機は排気ガス対策として、コモンレール式の燃料噴射装置を装備したコマツ製DMF15HZ-Gを搭載し、発電機は三相誘導発電機となっています。この発電機は電力を生み出す他に、エンジン起動時のセルモーター、下り勾配時に抑速ブレーキを使用した際に排気ブレーキの負荷としても使われています。
これらのシステムを使用した結果、キハ110系と比較すると排気ガスに含まれる窒素酸化物、粒子状物質が大幅に削減され、燃料消費量は約10%の低減を達成しています。この他にも駅停車中はエンジンがアイドリングストップしている為、騒音も少なくなっています。
世界初のハイブリッド気動車として登場し、その後量産車に相当する車輛が登場します。形式の付与が「キ」からハイブリッドを意味する「HB」になり、平成22年にHB-E300系、平成27年に仙石東北ライン向けにHB-210系、令和7年に釜石線、八高線にHB-220系が登場しています。
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| キハE200-2(4位側) |
キハE200-1~3
ハイブリッドシステムを採用した世界初の営業用鉄道車輛です。両運転台構造で、車内はバリアフリーに対応した設備を備えています。床下機器はびっしりと配置され、屋根上には空調装置の他、主回路用蓄電池、元空気ダメが搭載されています。