
諸 元
| 最大長 | 17250mm(キハ31形式)、16300mm(キハ32形式)、21300mm(キハ54形式) |
| 最大幅 | 2800mm(キハ31形式)、2700mm(キハ32形式)、2920mm(キハ54形式) |
| 最大高 | 3620mm(キハ31形式・キハ32形式)、3845mm(キハ54形式) |
| 機 関 | DMF13HS形式(250PS) |
| 制御方式 | 自動空気ブレーキ方式 |
| 動力伝達方式 | 液体式 |
| 動力台車 | DT22G形式(キハ31形式・キハ32形式)、DT22A形式・DT22F形式(キハ54形式) |
| 附随台車 | TR51G形式(キハ31形式)、TR51E形式(キハ31形式) |
車内設備など
| 座 席 | クロスシート(キハ31形式)、ロングシート(キハ32形式・キハ54形式0番代)、セミクロスシート(キハ54形式500番代) |
| 乗降扉(片側) | 2扉 |
| 便所の有無 | あり(キハ54形式500番代のみ) |
| その他 |
概要
国鉄分割民営化に先立ち、経営の困難が予想される北海道、四国、九州各地区の経営基盤整備を目的に昭和62年にキハ31形式、キハ32形式、キハ54形式が登場しました。投入される地域の要望を反映させ、各形式の仕様は決められましたが、新製価格低減、メンテナンスコスト節減、接客設備改善、ワンマン運転対応と共通の設計が図られると共に、変速機や台車等に廃車発生品を再利用し、エンジンも直噴式とする等、一連の思想をもとに設計されています。国鉄が末期に思い描いた将来の気動車とも言え、車体に軽量ステンレス鋼を用いる等の特徴があります。
〇キハ31形式
九州地区向けに製作された17m級のステンレス製気動車です。ワンマン運転に対応する為、車端部に寄せられた乗降扉が特徴で、バス用の折戸を使用しています。都市近郊輸送を主目的としていますが、上昇式一段窓、2+1列の0系新幹線廃車発生品の転換式クロスシートを採用し、観光用にも使用出来るようになっています。冷房装置はバス用の専用機関直結式AU34形式で、台車は廃車発生品に手を加えたDT22G形式、TR51E形式を履いています。九州各地で使用されていましたが、平成31年に形式消滅しています。
〇キハ32形式
四国地区向けに製作された形式で、第三セクター向け気動車をモデルとした16m級の小型気動車です。車体はコスト削減の為、鋼製としています。乗降扉や冷房装置等にバス用部品を多用し、台車や変速機等は廃車発生品を多用しています。登場時は投入された徳島、高知、松山地区それぞれで塗装パターンは統一されながらも、色が異なっていました。現在はJR四国色に統一されています。
〇キハ54形式
四国地区、北海道地区向けに投入された20m級のステンレス製気動車です。勾配区間や降雪地域で使用される事から2基エンジンを搭載しています。四国地区向け0番代はオールロングシートの構造。北海道地区向け500番代は一般仕様と急行列車仕様の2タイプが用意されました。
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| キハ31 7(2位側) | キハ32 11(1位側) |
キハ31 1・2
昭和62年に登場した九州地区向けの17m級ステンレス製気動車で、23両登場しました。2+1列のクロスシートが配置されており、ずらりと並ぶ小窓が特徴です。昭和63年に製作された車輛は座席が改良されています。
キハ32 1~11
昭和62年に登場した四国地区向けの16m級の小型気動車。第三セクター向けの軽快気動車を国鉄仕様としたもので、当時の国鉄旅客用車輛として最小の車輛となりました。乗降扉はバス用の折戸を使用する等、各所にコストダウンの工夫が施されています。登場時はアイボリーをベースに側面に斜めに投入された地域の色(徳島地区:藍色、高知地区:臙脂色、松山地区:密柑色)が入っていました。1~11番は新潟鐵工所製で、前部標識灯、後部標識灯は独立して丸形、窓サッシは黒色となっています。
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| キハ32 17(2位側) | キハ54 3(2位側) |
キハ32 12~21
キハ32 12番以降は富士重工業製で、前部標識灯及び後部標識灯は1つのケースに収められ、窓サッシは無塗装となっています。
キハ54 1~12
昭和62年に四国地区向けに投入された20m級のステンレス製気動車で、12両が製作されました。勾配線区(土讃線や予讃線等)向けにエンジンを2基搭載しています。車内はオールロングシートで、トイレはありません。
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| キハ54 514(1位側) | キハ54 528(1位側) |
キハ54 501~529
昭和61年に北海道地区向けに投入された20m級のステンレス製気動車で29両が製作されました。酷寒冷地での使用である事から、耐寒・耐雪構造となっており、排雪や動物との衝突等に備えて、スカートが装備されている他、排雪走行時に対応する為、エンジンが2基搭載されています。501~526番はセミクロスシート車(現在はリクライニングシート車もあります。)、527~529番の3両は急行列車仕様で、転換クロスシートの構成となっており、識別の為、客室窓上に赤い帯が追加されています。
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| キハ54 508(1位側) | キハ54 525(2位側) |
キハ54 501~529
警笛は前面助手側下部にシャッター式のものを備えていましたが、エゾシカとの衝突事故が多発した為、「鹿笛」と呼ばれる甲高い音色を発する警笛に変更。屋根上に備えられており、元の警笛はステンレス板で塞がれている変化があります。
平成24年より、廃車発生品を流用した部品(駆動系)の更新工事が全車に実施されており、液体変速機等が更新されています。外観では、台車がコイルばねのDT22系からボルスタレス台車のN-DT54形式に変更されており、軽快なスタイルになりました。