
諸 元
| 最大長 | 21300mm |
| 最大幅 | 2839mm |
| 最大高 | 3385mm |
| 機 関 | SA6D-125H形式(330PS)、SA6D125H-1形式(355PS)(N2000系) |
| 制御方式 | 電気指令式空気ブレーキ(機関ブレーキ、排気ブレーキ併用) |
| 動力伝達方式 | 液体式 |
| 動力台車 | S-DT56形式(試作車・量産車)、S-DT61形式(N2000系) |
| 附随台車 | なし |
車内設備など
| 座 席 | リクライニングシート |
| 乗降扉(片側) | 2扉 |
| 便所の有無 | あり |
| その他 |
概要
高速道路網の整備、延伸に伴い、特急列車の速度向上を目的にJR四国と鉄道総合技術研究所の共同開発した日本初の制御付振り子車輛で、振り子式気動車としては世界初の車輛で、平成元年に試作車が登場しました。西暦2000年を目前に開発された事から「2000系」という、国鉄時代から続く「キハ」等の記号を使用せず、4桁の数字で表記する形式称号となり、以降JR四国の新製車輛は4桁の形式称号となっています。
車体はオールステンレス製で、乗降扉は片側2ヶ所にプラグドアを備えます。重心を下げる必要がある事から車輪径810mmの小径車輪を使用し、乗降扉のステップを廃止、車体外板に薄いステンレス板を使用して軽量化を図っています。
振り子式気動車を実現した仕組みを説明すると、気動車はエンジンから台車への動力伝達の反作用として生じる車体への回転力があり、技術的に困難と考えられていました。そこで、1両に2基のエンジンを向かい合うように搭載し、エンジンの回転方向をお互い逆向きに動くようにし、反作用を相殺させる事で実現に至りました。
振り子車輛において、傾斜タイミングの遅れ(振り遅れ)は乗心地を悪くしてしまう課題で、381系電車でも問題となりました。本系列では「制御付自然振り子式」を採用。予め走行線区のデーターをコンピューターに記憶させ、走行時に線形データーに基づいて車体を油圧装置により傾斜させる仕組みとしています。(データが無い場合は制御装置は使用出来ず、自然振り子となる。)振り子機構はコロ式で、作用時は最大傾斜角5度で、本則+30km/hでの運転が可能となり、運転最高速度120km/h運転を可能としています。
土讃線、予讃線、高徳線を中心に特急列車を中心に活躍してきましたが、運用の変化、老朽化に伴う後継形式の登場もあり、平成29年頃より徐々に廃車が始まり、80両あった車輛もN2000系と称される車輛16両、量産車の先頭車11両が残るのみとなっています。
先行試作車「TSE」
平成元年に登場した最初のグループで、「TSE」=Trans Shikoku Experimentalの愛称が付けられました。登場時は量産化が出来ない場合を考え、ソファーを配置した区画やAV機器を搭載し、前面展望の映像を流せるようにした他、座席を窓側に向け、固定出来るようにする等、団体専用車輛としての転用を想定して設計されているのが特徴でした。(量産化改造時にこれらは撤去や固定化されています。)
試験終了後、量産車登場により、量産化改造を実施。その後特急列車に活躍。平成30年に廃車されています。(先頭車は保存。)
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| 2001(1位側) | 2101(1位側) |
2001(2000形式)
先行試作車の非貫通構造の先頭車です。愛称表示器が無い他、登場時は前面連結器に大きなカバーが装着され特徴の一つでした。車内にはトイレ、洗面所の設備があります。振り子制御装置を搭載しています。量産化改造では車内の改装、密着小型自動連結器から密着連結器(電気連結器付き)の交換が行われています。
2101(2100形式)
先行試作車の貫通構造を持つ先頭車です。登場時はソファーを配したラウンジがありました。トイレ、洗面所の設備があります。貫通扉はプラグドアで、後に改造により量産車と同じものとなりましたが、閉鎖され使用出来なくなっています。
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| 2201(1位側) |
2201(2200形式)
先行試作車の中間車で客室の他、車掌室、業務用室、車内販売準備室、電話室の設備があります。トイレ、洗面所が無い他、行先表示器も設置されていないのが特徴となっています。
量産車
先行試作車の性能試験を経て、平成2年に登場したグループです。本グループでは土佐くろしお鉄道の所有する車輛も製作され、30番代として区分されています。
先行試作車からの変更点は、先頭車に字幕式の列車愛称表示器の設置、前部標識灯を2灯から4灯に変更。前面が黒い為、昼行時の遠方視認性を良くする為、警戒色として黄色の帯を追加しています。連結器は密着連結器(電気連結器付き)としています。車内設備では、グリーン席の新設、座席の改良、仕切り扉の機構の変更、乗降扉付近にLED式の号車番号表示器の設置等が実施されました。
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| 2005(1位側) | 2009(2位側) |
2202~2011・2030
量産車の非貫通構造の先頭車です。先行試作車では普通席でしたが、グリーン席と普通席の合造車となっています。各車輛に振り子制御装置に傾斜タイミングの指令を出す制御指令装置(CC装置)を搭載しています。トイレ、洗面所、車内販売準備室の設備があり、車内販売準備室は後に撤去され、清涼飲料水の自動販売機が設置されています。平成19年頃より、乗降扉の窓ガラスが小型化しています。
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| 2102(1位側) | 2120(2位側) |
2102~2123・2130
量産車の貫通構造の先頭車です。先行試作車の機器配置を見直して定員数を増やしています。前面のデザインが変更され、貫通扉は外開き式に変更しています。トイレ、洗面所の設備があります。
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| 2157(1位側) | 2153(2位側) |
2151~2157(2150形式)
量産車で登場した形式で、貫通構造を持つ先頭車です。構造的には2100形式と同一ですが、方向転換が可能である事。振り子制御装置を搭載しており、2000形式の代用(グリーン車を連結しない列車)として使用出来る点が異なります。
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| 2206(1位側) | 2216(2位側) |
2202~2219・2230・2231
量産車の中間車で、2201番にあった車掌室、業務用室、車内販売準備室、電話室を廃止し、客室のみとしています。現在は廃形式となっています。
N2000系
運転最高速度130km/h運転を目的に製作されたモデルチェンジ車に相当するグループで、平成7年に登場。「N2000系」として区分されています。改良にあたっては智頭急行HOT7000系気動車の技術を参考にしており、エンジン出力の高出力化(330PSから355PS)、ブレーキ装置を踏面ブレーキからディスクブレーキに変更し、滑走防止装置を搭載しています。この他に環境問題を受けて、冷房装置の冷媒に代替フロンを使用しています。
平成7年に先頭車の2400形式、2450形式2両の先行試作車が登場。平成9年に中間車となる2500形式が量産車として登場し、平成10年に先頭車が登場します。先行試作車2両は従来車のデザインを継承しており、識別の為、貫通扉及び乗降扉を赤色とし、前面黄色の警戒色の帯を太くしていました。量産車の先頭車は高運転台構造に変化し、スタイリッシュなデザインになり、配色も紺色とローズピンクの二色に変更。先行試作車もこれに合わせるデザインに変更しています。
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| 2424(1位側) | 2458(2位側) |
2424(2400形式)
N2000系先行試作車の貫通構造を持つ先頭車です。車体は量産車と同じデザインとなっています。車内設備はバリアフリー対応となっており、車いす対応座席、四国地方では初めてとなる洋式トイレ(車いす対応)が設置されています。下二けたの車輛番号「24」は量産車からの続番としています。
2458(2450形式)
N2000系先行試作車の貫通構造を持つ先頭車です。振り子制御装置を搭載しています。2424のトイレ無しの仕様で、同一構造となっています。
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| 2425(1位側) | 2461(1位側) |
2425~2429
N2000系量産車となるグループです。前面のデザインが強化構造に変更された他、車内設備に男子用小便所が追加されています。
2459~2463
N2000系量産車となるグループです。デザインの変更が行われている他は、先行試作車と同じです。
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| 2520(1位側) |
2520~2523(2500形式)
N2000系量産車の中間車です。先頭車に先行して登場しています。車内は化粧板や床敷物の色や素材を新しいデザインとしています。