クモハ121-1~(クモハ121-7)
高松方に位置するパンタグラフ付き制御電動車です。1M方式であるため、走行に必要とされる機器を全て搭載しており、1両でも動くことが出来ます。パンタグラフは当初、廃車発生品のPS16形が使用されていましたが、平成4年に予讃線観音寺~新居浜駅間電化開業により、狭小トンネルに対応したS-PS58形パンタグラフに換装しています。補助電源に使用されるMGもサシ481形式からなどのリサイクル品でしたが、平成10年以降は90k
vAのSIV装置に換装されています。
7200系
121系は登場から30年ほどが経過し、車内外共に大幅なリニューアル工事を施工する事になりました。この工事により、7200系という新しい系列にする事になりました。
車体の主だった変更は高松方のクモハ121形式は7200形式、琴平・松山方のクハ120形式は7300形式に変更。合わせて、車体カラーの変更やロゴマークの追加。車外スピーカーの設置、ベンチレーター撤去などが行われました。
最も大きい変更は制御方式などで、抵抗制御方式からIGBT素子を用いたVVVFインバーター制御方式に変更しました。この変更に伴い、主電動機も直流直巻電動機からかご型三相誘導電動機(S-MT64形(140kw))に変更されています。この他、電動空気圧縮機、補助電源装置も更新されています。ブレーキ方式は従来通り、電気指令式空気ブレーキ方式となっています。この様な大幅な変更を行ったため、運転最高速度は110km/hと向上しています。しかし、運転最高速度の向上にもう一つ大事なものがあります。
それが台車です。121系では廃車発生品の中古台車でしたが、空気ばね式の軽量ボルスタレス台車に変更しました。この台車は川崎重工業が開発したCFRP(炭素繊維強化プラスチック:carbon fiber reinforced plastic)台車「efWING」というもので、電動車はS-DT67ef形、不随車はS-TR67ef形という形式名がつけられています。この台車を採用した事により、走行安定性の向上、大幅な軽量化が図られています。
客室はクロスシートの一部をロングシート化し、千鳥配置に変更。ロングシートはバケットタイプとしています。客室窓も内折れ式へ変更しています。このほか、ワンマン運転対応の機器が搭載され、ワンマン運転にも対応できるようになりました。
平成28年より実施され、平成31年に121系は全て7200系に変更し、系列消滅しています。