諸元
全 長  20000mm
全 幅  2950mm
全 高  3620mm
主電動機 MT75B形式(140kw)
制御方式 IGBT素子VVVFインバーター制御方式
制動方式 電気指令式空気ブレーキ制御方式、回生ブレーキ、発電ブレーキ、抑速ブレーキ、耐雪ブレーキ
動力台車 DT71C形式、DT71D形式 不随台車 TR255D形式、TR255E形式

車内設備など
座 席 セミクロスシート
乗降扉 片側3扉
トイレ あり

 JR東日本新潟支社の管内で運用される普通列車の主力である115系。老朽化や陳腐化に対応するためリニューアル工事などを実施してきましたが、車齢が最も長いもので50年を経過していました。また、平成27年の北陸新幹線延伸開業に伴い、並行する在来線の第三セクター化により新潟県内にあたる信越本線妙高高原駅~直江津駅間がえちごトキめき鉄道になり、E127系0番代12編成中(1編成は踏切事故で廃車。)、10編成が譲渡され、車輛が不足する事になり、これらに対応するために平成26年にE129系が登場しました。
 E233系を基本に仙台支社内で活躍するE721系をベースに短編成設備、耐寒・耐雪構造などを採り入れ、新潟地区の事情に合わせた車輛で、2両編成と4両編成を基本編成とし、2両、4両、6両編成と需要に応じた編成を組む事が出来ます。
 車体は台枠の一部を除いてステンレスで構成された「オールステンレス車体」で、全車輛が総合車両製作所新津事業所で製造されており、同社のオールステンレス車輛ブランド「sustina(サスティナ)」に属します。
 車体幅は混雑緩和、クロスシート部での車椅子の通過を考えて2950mmの拡幅車体を採用。裾絞りのある車体断面となっています。乗降扉は片側3扉あり、半自動機能時に使用する押しボタンは周囲が点灯するタイプとなっています。行先表示器はフルカラーLEDが採用され、路線ごとに色分けをする事で誤乗防止対策も実施。
 前面は踏切事故対策により強化されている他、側面衝突も考え、E233系と同じく、各構体の柱の位置を合わせています。強風対策も施されており、各車輌(モハE128形式起動モニタリング装置搭載車は除く。)に死重を搭載し、低重心化を図っています。帯色は秋の稲穂をイメージした黄金色に朱鷺をイメージした朱鷺ピンクの2色で、前面及び腰部に朱鷺ピンクの太帯に黄金色の細帯、幕板部に朱鷺ピンクの帯を配しています。
 車内は、自然豊かな環境と都会的な上品さをコンセプトとし、アイボリー、クリーム色を基調に座席は暖色系のピンクブラウンとしています。ロングシートの要望も多い事から、車内の半分をロングシートとし、半分をボックスシートとしたセミクロスシートとなっています。サービス面では自動放送装置の他、LED式車内案内表示器を乗降扉の上部に千鳥状に配置しています。トイレは車いす対応の大型洋式トイレとなっています。
 新潟支社の管轄エリアで活躍しており、一部ではワンマン運転も実施されています。

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クモハE129-1~(クモハE129-1)

4両編成に連結されるパンタグラフ付き制御電動車です。車輌間の重量バランスを取るとともに、空転を少なくするため運転台寄りは不随台車、次位車輛との連結側を動力台車としています。屋根上には回生ブレーキ失効時に使用する発電ブレーキ用の抵抗器、床下にはVVVFインバーター制御装置を搭載しています。

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クモハE129-101~(クモハE129-128)

2両編成に連結されるパンタグラフ付き制御電動車です。基本的はクモハE129-1~と同じです。一部の車輛は霜取り用パンタグラフを搭載しています。

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クモハE128-1~(クモハE128-14)

4両編成の制御電動車です。車内後位側には車椅子スペース、車いす対応の大型トイレが設置されています。補助電源装置、電動空気圧縮機を搭載しています。運転台寄りは不随台車、連結面寄りは動力台車となっています。

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クモハE128-101~(クモハE128-101)

2両編成の制御電動車です。ワンマン運転に対応しており、車内を見る鏡が外からもうかがえます。他の制御車と同じく、電気連結器及び自動解結装置を装備しています。

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モハE129-1~(モハE129-14)

4両編成に連結されるパンタグラフ付き中間電動車です。屋根上には発電ブレーキ用抵抗器、床下にはVVVFインバーター制御装置を搭載しています。

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モハE128-1~(モハE128-1)

4両編成に連結される中間電動車です。ユニット寄りを動力台車、反対側は不随台車となっています。電動空気圧縮機を搭載しています。