クハE217-1~(クハE217-5)
基本編成の千葉方に位置(11号車)する制御車です。車内はセミクロスシートの配置。車端部に車椅子スペースとトイレ(和式)が設置されています。38番以降は前面非貫通で登場しています。写真は更新される前の様子。
クハE216-1001~(クハE216-1025)
付属編成の久里浜方に位置する(増1号車)制御車です。車内はロングシートで、車椅子スペース、トイレ(和式)が設置されています。1022番からは前面は非貫通となっています。
諸元
全 長 20000mm(普通車) 20500mm(グリーン車)
全 幅 2950mm
全 高 4070mm
主電動機 MT61形式(120kw)
制御方式 GTO素子VVVFインバーター制御方式(機器更新により現在はIGBT素子VVVFインバーター制御方式)
制動方式 電気指令式空気ブレーキ方式(回生ブレーキ付き)
動力台車 DT61形式 不随台車 TR246形式
車内設備など
座 席 ロングシート、クロスシート
乗降扉 片側4扉(グリーン車は片側2扉)
トイレ あり
横須賀線、総武快速線が活躍してきた113系を置き換える目的で平成6年に登場した近郊形電車です。
一般的に近郊形電車は中~遠距離利用者の通勤輸送、行楽客など多様なニーズに応えて設計する必要がありますが、使用される横須賀線、総武快速線は混雑緩和も急務である事から、この混雑緩和を主眼に設計されました。
車体構造はJR東日本の新系列の嚆矢となる209系通勤形電車を近郊形電車へ改良したものとし、国鉄時代を含めて近郊形電車では初めての片側4扉構造を採用。普通席の座席もロングシートを基本にしました。中遠距離利用者に配慮するため、一部の車輛はセミクロスシート仕様になっています。車体幅は211系と同じ2950mmとし、裾絞りのある車体断面となっています。グリーン車は215系のサロ214形式、サロ215形式を基本とした設計とし、2階建て車輛としています。
乗務員室は品川~錦糸町駅間の長大トンネル区間を走行する事から、トンネル区間内での脱出用の貫通扉を設置しています。所謂、A-A基準に沿ったものですが、増備途中から法令が改正され貫通扉は不要となりましたが、扉の機能は失っているものの、デザインとして残されています。
運転台は高運転台構造とし、更に平成4年に発生した成田線の踏切事故を教訓に、運転士の安全を確保するために衝撃吸収構造を採用しました。この構造は前面窓ガラス下部に衝撃吸収用のアルミハニカムを装備し、運転台を強固な構造として乗務員を保護する「サバイバルゾーン」、潰れる事で衝撃を吸収する「クラッシャブルゾーン」(乗務員室扉の部分(幅))で成り立っており、運転台の奥行きは209系よりも広くなっています。
車内は209系とほぼ同じで、白色系の内装、床は灰色としています。座席は片持ち式バケットシートタイプとなっています。サービス機器ではLED式の車内案内表示器、ドアの開閉時に鳴動するドアチャイムが設置されています。
走行機器類や台車等の構成は209系をベースにしており、GTOサイリスタ素子を用いたVVVFインバーター制御方式となっています。平成19年に機器更新が実施され、素子がIGBT素子に変更されたほか、制御伝送装置のハードウェア、ソフトウェアの更新などが行われました。
基本編成の千葉方に位置(11号車)する制御車です。車内はセミクロスシートの配置。車端部に車椅子スペースとトイレ(和式)が設置されています。38番以降は前面非貫通で登場しています。写真は更新される前の様子。
付属編成の久里浜方に位置する(増1号車)制御車です。車内はロングシートで、車椅子スペース、トイレ(和式)が設置されています。1022番からは前面は非貫通となっています。