諸元
全 長  20000mm
全 幅  2950mm(拡幅車体)、2790mm(2000番代)
全 高  3980mm
主電動機 MT75形式(140kw)
制御方式 IGBT素子インバーター制御方式
制動方式 回生ブレーキ併用電気指令式空気ブレーキ、直通予備ブレーキ、耐雪ブレーキ
動力台車 DT71系 不随台車TR255A系

車内設備など
座 席 ロングシート、クロスシート(近郊形)
乗降扉 片側4扉
トイレ あり(近郊形)

 JR東日本では国鉄より継承した大量の通勤形、近郊形電車を置き換えるべく、従来の方法にとらわれない手法で第1弾として209系を作りました。そこで確立した技術を成長させ、第2弾として平成11年よりTIMSを搭載したE231系を大量投入しました。しかし、まだまだ国鉄形電車は多くあります。そして、第1弾の209系も故障など老朽化や設備の陳腐化が見られるようになってきました。
 E231系を更に進化、発展させた系列を開発し、同社を代表する車輛として平成18年に登場したのが、このE233系になります。残る国鉄形車輛、209系の置換えを主な目的としており、同社開発の第三世代の車輛になります。
 E233系の最大の特徴は「安全性、信頼性の向上」です。また、利用者にアンケートを実施し、その答えを反映させ設計が行われました。そのコンセプトは、①輸送障害の低減を図るため、故障に強い車輛。②人にやさしい車輛。③情報案内や車輛性能の向上。④車体強度の向上。を掲げています。
 車体はスタンダートとなる軽量ステンレス製拡幅車体(2000番代を除く。)ですが、平成17年に発生したJR福知山線脱線事故を教訓にし、側面からの衝突事故の安全対策を強化しました。
 従来は、箱型の車体を組み立てる際、側構体(側面)と妻構体(妻面)を2面ずつ、屋根構体と台枠(床面)の六面体となり、これらをくみ上げた際に各構体に配置された骨組み部材は位置にばらつきが出ていました。E233系ではこの骨組みを組み合わせた際に一致させるように設計しました。この構造は骨組みが環状(リング)になる事から「リング構造」と言い、リング構造と合わせて構体の接合部品を大きいものを使用したり、溶接強度を向上させる事で車体強度向上を図っています。また、先頭車は踏切事故対策がさらに強化され、通勤形にもE217系以降の近郊形電車で採用された衝撃吸収構造を採用しているほか、ブレーキ装置や供給空気ダメを台車単位にしています。
 機器類などは故障や事故などに備え、同一機器を2つ以上搭載する二重化設計思想(冗長化)を同社の車輛としては初めて採用しました。一つの機器が故障しても、予備の機器で運転を可能とするもので、この設計は同社の以降に登場した車輛ならず、他の鉄道事業者にも影響を与えています。ユニット構成も見直され、10両編成では6M4Tとしたほか、主電動機も出力が高いものになっています。
 制御方式はIGBT素子を使用したVVVFインバーター制御方式で、E231系と同じTIMSを採用していますが、伝送速度をより早くし、二重系化したものになっています。
 車内の内装はユニバーサルデザインを多く採り入れ、バリアフリーの向上、快適性の向上を目指し、モダンで温かみのあるものとしています。アイボリーをベースに、床は茶系の床敷物としています。座席は座席幅を拡大し、座布団の厚みをもたせ、乗心地の改善を図っています。袖仕切り部や座席間にある握り棒は使い易いよう、通路側に緩やかにせり出した曲線状となっています。優先席はより判り易いよう、床に赤色の格子模様、つり革はオレンジ色、握り棒には黄色のラバーを設けています。この他、車内の臭気対策として同社の通勤形電車では初めてとなる空気清浄機を搭載しています。
 この他、山手線用に登場したE231系500番代と同じく、自動放送装置、乗降扉上部に液晶ディスプレイを用いた車内案内表示器が設置されています。
 中央快速線に最初に登場し、首都圏各線区に投入され、現在3287両が在籍しており、E231系の2628両を大きく上回る大所帯となっています。この車輛数はJR全体では最大であり、国鉄時代を含めると103系の3447両に次いで第2位となります。

0番代
 中央快速線、青梅線、五日市線で使用される201系を置き換えるために平成18年に登場したグループです。車体の帯色は101系から続く伝統のオレンジバーミリオン(朱色1号)です。運用する区間が上記の他に八高線(拝島~高麗川駅)、中央本線(高尾~大月駅)、富士急行線と多岐にわたっており、編成も10両貫通編成、6両編成、4両編成と用意されており、6両編成と4両編成を組み合わせた10両編成もあります。この異なる編成はアルファベット又は漢字と数字の組み合わせで判別する事ができます。
中央快速線用10両貫通編成・・・「」+クハE233形式0番代の車号の組み合わせ。通称、T編成。
中央快速線用6両+4両分割可能編成・・・「」+6両編成はクハE233形式0番代、4両編成はクハE232形式0番代の車号の組み合わせ。通称、H編成。
青梅、五日市線用・・・「」+3桁の数字の組み合わせ。この3桁の数字は百の位が編成両数(6両編成又は4両編成)、残りの3桁は車号で、6両編成はクハE233形式0番代、4両編成はクハE232形式0番代の車号です。通称、青編成。
 寒冷地や長時間停車のある線区にも運用があるため、半自動機能が備わっており、半自動扱い中は放送案内も流れています。ボタンスイッチ部が点灯していると使用できます。この他、3/4閉機能もあります。
 車内は上述の通りですが、各番代ごとに座席の背もたれの柄が異なっており、テーマがあります。0番代では「情報の歴史」を表現し、テレックス~バーコード~QRコードのパターンを表現しています。
 行先表示器はJR東日本の営業車輛では初めてフルカラーLEDが採用され、視認性の大幅な向上を図っています。0番代では運用範囲、列車種別が多く、様々なパターンの表示を見ることが出来ます。

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クハE232-1~(クハE232-43)

10両貫通編成及び4両編成の10号車(高尾・青梅方)に位置する制御車です。電動空気圧縮機を搭載しています。車内は車椅子スペースが車端部にあります。

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クハE232-501~(クハE232-505)

6両編成の6号車(高尾・青梅方)に位置する制御車です。電動空気圧縮機を搭載しています。前頭部連結器には自動解結装置及び電気連結器が装備されています。屋根上にアンテナが2本設置されていますが、これはデジタル無線機のアンテナで、2本ある理由は2本のうち、受信状態の良いアンテナからデーターの入力を選ぶ、ダイバーシティという通信の質や信頼性向上を図る技術を用いているためです。なお、初期車はアンテナ下部に受信を更に良くする受け板がありません。(アンテナのみ。)

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クハE233-1~(クハE233-57)

10両貫通編成及び6両編成の東京・立川方の1号車に位置する制御車です。電動空気圧縮機を搭載しています。車内はラッシュ時間帯になると女性専用車となるため、荷棚を他車よりも5㎝低く設置されています。クハE233-61は踏切事故により大破し、修繕扱いの名目による新造となっており、現在は2代目となっています。

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クハE233-501~(クハE233-509)

4両編成の東京・立川方の7号車に位置する制御車です。10両編成時はクハE232-501~と向き合う形で連結されます。構造はクハE232-501~と同じです。

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モハE232-1~(モハE232-38)

10両貫通編成及び6両編成の3号車に位置する中間電動車で、モハE233-1~とユニットを組みます。床下にはSIV装置を搭載しています。モハE232-61は踏切事故により、新造(修繕扱い)され、現在は2代目となっています。

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モハE232-201~(モハE232-261(2代目))

10両貫通編成及び6両編成の5号車に位置する中間電動車で、モハE233-201~とユニットを組みます。床下にはSIV装置は搭載されておらず、中間不随車のような外観となっています。写真の261は踏切事故により、現在の車輛は2代目となっています。川崎製ですが、2代目は新津車両製作所製であるため特徴である妻面にリブがありません。

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モハE232-401~(モハE232-426)

10両貫通編成の9号車に位置する中間電動車で、モハE233-401~とユニットを組みます。床下にはSIV装置を搭載しています。

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モハE232-601~(モハE232-615)

4両編成の9号車に位置する中間電動車で、モハE233-601~とユニットを組みます。

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モハE233-1~(モハE233-41)

10両貫通編成及び6両編成の2号車に位置するパンタグラフ付き中間電動車です。1号車方に予備パンタグラフ、床下にVVVFインバーター装置を搭載しています。モハE233-61は踏切事故により、現在は2代目となっています。

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モハE233-201~(モハE233-238)

10両貫通編成及び6両編成の4号車に位置するパンタグラフ付き中間電動車です。予備パンタグラフは搭載していません。モハE233-261は踏切事故により、現在は2代目となっています。

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モハE233-401~(モハE233-424)

10両貫通編成の8号車に位置するパンタグラフ付き中間電動車です。モハE233-201~と同一仕様ですが、ユニットとなる車輛が異なるため番代区分されています。写真は中央本線開業130周年を祝し、201系を彷彿させるオレンジバーミリオンのラッピングを施した時のものです。

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モハE233-601~(モハE233-615)

4両編成の8号車に位置するパンタグラフ付き中間電動車です。モハE233-1~と同じく、予備パンタグラフを搭載していますが、母線遮断器は搭載していないのが違いとなります。

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サハE233-1~(サハE233-26)

10両貫通編成の7号車に位置する中間不随車です。床下には非常時に使用する脱出用梯子が備えられています。

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サハE233-501~(サハE233-526)

10両貫通編成の6号車に位置する中間不随車です。サハE233-1~と同じ仕様ですが、電動空気圧縮機を搭載しているグループです。

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サハE233-501~(トイレ付)(サハE233-542)

中央快速線にグリーン車を導入する事が決定し、10両貫通編成では一部編成の変更が行われる事になりました。同時にサービス向上を図るため、トイレの設置を本番代に行いました。(番代の変更はなし。)車端部に車椅子対応の大型トイレが設置されています。6号車から4号車に変更され、4号車、5号車のモハユニット(200番代)は5号車、6号車に変更されています。

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モハE233形式800番代(モハE233-844)

中央快速線グリーン車導入に伴い、分割可能なH編成の6両編成の4号車に組み込まれているモハE233-201~にトイレを増設した番代です。原番号の2を8に置換えています。

1000番代
 京浜東北線・根岸線で活躍する209系の置換えを目的に平成19年に登場した番代です。0番代を基本としつつ、前面帯が窓下にも配され、列車番号表示器が独立するなど変化があります。また、超音波を利用したホーム検知装置を装備しています。車内では乗降扉上部にある液晶ディスプレイが15インチから17インチワイド画面に変更されました。ドア構造は0番代と同じ、スクリュー式ですが、半自動機能はなく、3/4閉機能のみとなっています。座席は青色をベースに、背もたれの柄はバーコード風の長短の線を組み合わせ、スピード感とモダンな都会をイメージしたものとなっています。209系で見られた6扉車は、拡幅車体を採用している事、着席ニーズの点から見送られています。
 なお、平成26年に川崎駅構内で発生した脱線横転事故により、ウラ177編成が廃車となり、E233系では初の廃車となっています。

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クハE232-1001~(クハE232-1003)

大船方1号車に位置する制御車です。床下にはATC機器が搭載されています。

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クハE233-1001~(クハE233-1012)

大宮方10号車に位置する制御車です。列車番号表示器が独立しているほか、前面にもラインカラーが入って0番代とは印象が変わりました。

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モハE232-1001~(モハE232-1015)

4号車に位置する中間電動車です。電動空気圧縮機、SIV装置を搭載しています。モハE233-1001~とユニットを組みます。

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モハE232-1201~(モハE232-1203)

2号車に位置する中間電動車です。電動空気圧縮機のみを搭載しています。モハE233-1201~とユニットを組みます。

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モハE232-1401~(モハE232-1408)

7号車に位置する中間電動車です。電動空気圧縮機、SIV装置を搭載しており、モハE233-1401~とユニットを組みます。

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モハE233-1001~(モハE233-1015)

5号車に位置するパンタグラフ付き中間電動車です。予備パンタグラフ、VVVFインバーター装置を搭載しています。

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モハE233-1201~(モハE233-1215)

3号車に位置するパンタグラフ付き中間電動車です。予備パンタグラフは搭載していない車輌です。

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モハE233-1401~(モハE233-1412)

8号車に位置するパンタグラフ付き中間電動車です。モハE233-1201~とほぼ同仕様の車輛です。

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サハE233-1001~(サハE233-1008)

6号車に位置する中間不随車です。床下には非常時に脱出用として使われる梯子が装備されています。

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サハE233-1201~(サハE233-1212)

9号車に位置する中間不随車です。サハE233-1001~と同一仕様ですが、非常時用梯子は搭載していません。

2000番代
 常磐緩行線と東京地下鉄(東京メトロ)千代田線及び小田急電鉄小田原線に平成21年に投入されたグループです。同線で活躍する203系及び207系900番代を置き換えました。(後に209系1000番代も。)
 本系列の地下鉄仕様車になり、拡幅車体ではない2790mm幅のほっそりした車体となっています。また、小田急電鉄にも乗り入れる事から、仕様の取り決めにより断面形状は台形となっています。また、乗降扉間隔も他の番代とは異なり、私鉄車輛で一般的に採用されている間隔幅としています。ラインカラーは伝統のエメラルドグリーンで、側面窓上部の帯は省略されています。
 前頭部は非常時用貫通扉の設置などの理由から衝撃吸収構造を採用せず、前面強化構造としました。標識灯も窓上から窓下に移動し、前部標識灯はHID灯ではなく、シールドビームとしています。
 基本的な走行機器類は0番代や1000番代と同一仕様ですが、SIV装置の製造メーカー変更などがあります。

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クハE232-2001~(クハE232-2001)

代々木上原・本厚木方の制御車です。保安装置ATC-10形(東京地下鉄では、新CS-ATC)、ATS-Sn、小田急電鉄内で使用するD-ATS-Pを搭載しています。

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クハE233-2001~(クハE233-2001)

取手・綾瀬方の制御車です。基本的な仕様はクハE232-2001~と同じです。なお、本番代は都営地下鉄新宿線10-000形3次車以降のモデルになっています。

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モハE232-2001~(モハE232-2001)

5号車に位置する中間電動車です。電動空気圧縮機、SIV装置を搭載しています。ドアはスクリュー式ではなく、リニア駆動方式に変更しています。

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モハE232-2201~(モハE232-2201)

2号車に位置する中間電動車です。車内は座席のほか、車椅子スペースが設置されています。電動空気圧縮機のみを搭載しています。

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モハE232-2401~(モハE232-2401)

8号車に位置する中間電動車です。モハE232-2001~の同一仕様ですが、モハE233-2401~とユニットを組みます。

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モハE233-2001~(モハE233-2001)

6号車に位置するパンタグラフ付き中間電動車です。予備パンタグラフ、VVVFインバーター制御装置を搭載しています。

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モハE233-2201~(モハE233-2201)

3号車に位置するパンタグラフ付き中間電動車です。VVVFインバーター制御装置を搭載しています。

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モハE233-2401~(モハE233-2401)

9号車に位置するパンタグラフ付き中間電動車です。モハE233-2201~と同一仕様ですが、車内は座席の他に車椅子スペースが設置されています。

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サハE233-2001~(サハE233-2001)

4号車に位置する中間不随車です。

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サハE233-2201~(サハE233-2201)

7号車に位置する中間不随車です。妻面に千代田線内で使用する誘導無線送受信機、誘導無線アンテナを装備しています。

3000番代
 本系列の近郊形となる番代です。始まりは横須賀・総武快速線で活躍するE217系の更新工事を平成19年度より実施するにあたり、予備編成が不足する事から東海道本線で活躍するE217系を転属させると同時に、113系の置換えを兼ねて平成18年に基本10両編成+付属5両編成が1本登場しました。その後、もう1本残るE217系を転属(横須賀線武蔵小杉駅開業に伴う列車増発のため。)させるために1本登場します。
 本格的な増備が始まったのは平成23年からで、東海道本線で活躍する211系を置き換えるために本数が増え、やがて東北本線・高崎線の211系置換えも行いました。
 近郊形電車という事で、ロングシート仕様のほか、セミクロスシート仕様、トイレ付、グリーン車の番代や形式が登場しています。車体構造は普通車は0番代や1000番代、グリーン車はE531系を基本に設計されており、帯色は湘南色としています。E231系ではドア部分は帯色はありませんが、E233系では帯色が配されています。
 この他、車内では案内表示器がLEDを使用した文字スクロール式が乗降扉上部に設置されています。また、特徴として本系列では唯一、台車にヨーダンパが装備されています。
 編成内容は基本編成は10両。付属編成は5両編成としていますが、E231系と共通するように組まれていますが、所属基地や製造年によって多少の差異があります。
 E231系近郊形と同じ、広大なエリアで共に活躍をしており、併結運転をする姿も見ることが出来ます。

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クハE232-3001~(クハE232-3004)

基本編成の熱海・逗子方1号車に位置する制御車です。車内はセミクロスシートで、車椅子対応トイレが設置されています。床下には蓄電池が搭載されています。

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クハE232-3501~(クハE232-3508)

付属編成の熱海・逗子方11号車に位置する制御車です。車内はロングシートで、車椅子対応トイレが設置されています。

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クハE233-3001~(クハE233-3025)

基本編成の東京・大宮方の10号車に位置する制御車です。セミクロスシートで、車椅子スペース、車椅子対応トイレが設置されています。付属編成を連結するため、自動解結装置及び電気連結器を装備しています。

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クハE233-3501~(クハE233-3515)

付属編成の東京・大宮方の15号車に位置する制御車です。セミクロスシートで、車椅子スペースが設置されています。

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モハE232-3001~(モハE232-3002)

国府津車両センターに所属する平成18年及び平成22年登場した基本編成では6号車、それ以降の編成では8号車に位置する中間電動車です。車内はロングシートです。電動空気圧縮機、SIV装置を搭載しています。

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モハE232-3201・3202(モハE232-3201)

国府津車両センターに所属する平成18年及び平成22年に登場した基本編成の8号車に位置する中間電動車です。その後、E231系と編成内容を合わせるために、当番代は2両のみとなっています。車内はロングシートで、電動空気圧縮機のみを搭載しています。

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モハE232-3401~(モハE232-3404)

基本編成の2号車に位置する中間電動車です。セミクロスシートで、床下には電動空気圧縮機、SIV装置を搭載しています。

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モハE232-3601~(モハE232-3608)

付属編成の12号車に位置する中間電動車です。ロングシートで、床下には電動空気圧縮機、SIV装置を搭載しています。

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モハE232-3803~(モハE232-3816)

平成23年以降に製作された基本編成の6号車に位置する中間電動車です。東北本線・高崎線で活躍するE231系の基本編成では6号車にトイレが設置されています。所がE233系では電動空気圧縮機、SIV装置を搭載しており、トイレの設置が困難でした。そこで、SIV装置を非搭載とし、トイレ及び汚物処理装置を設けたのが本番代で、車輛番号を統一することから3803番からとなっています。なお、この車輛を連結した編成にはモハE232形式3200番代は連結されていません。

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モハE233-3001~(モハE233-3002)

国府津車両センターに所属する平成18年及び平成22年に登場した基本編成では7号車、それ以降の基本編成では3号車に位置するパンタグラフ付き中間電動車です。車内はロングシートで、予備パンタグラフ、VVVFインバーター制御装置を搭載しています。

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モハE233-3201~(モハE233-3216)

基本編成の9号車に位置するパンタグラフ付き中間電動車です。車内はセミクロスシート仕様となっています。

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モハE233-3401~(モハE233-3416)

国府津車両センター所属する平成18年及び平成22年に登場した基本編成では3号車、それ以降の基本編成では7号車に位置するパンタグラフ付き中間電動車です。車内はロングシート仕様となっています。

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モハE233-3601~(モハE233-3615)

付属編成の13号車に位置するパンタグラフ付き中間電動車です。車内はロングシート。予備パンタグラフ、VVVFインバーター制御装置を搭載しています。

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サハE233-3001~(サハE233-3015)

付属編成の14号車に位置する中間不随車です。セミクロスシート仕様で、床下には電動空気圧縮機を搭載しています。

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サロE232-3001~(サロE232-3016)

基本編成では4号車に位置する二階建てグリーン車です。客室の他に乗務員室、業務用室の設備があります。

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サロE233-3001~(サロE233-3016)

基本編成5号車に位置する二階建てグリーン車です。客室の他にトイレ、洗面所の設備があります。

5000番代
 京葉線、外房線、内房線、東金線で活躍する201系、205系、209系500番代の置換えを目的に平成22年に登場したグループです。本番代は全て新津車両製作所(現:総合車両製作所新津事業所)製となっています。
 0番代を基本に設計されていますが、ラインカラーのワインレッドの帯色を巻いています。また、205系で試用されていた移動禁止システムを装備している点が異なります。編成内容は10両貫通編成と分割可能な6両編成+4両編成の2種類があり、東京方を1号車としています。
 車内は1000番代に準じた設計となっており、座席は青系色。ドアエンジンはリニア駆動方式となっています。車輛案内表示器は17インチワイド液晶ディスプレイですが、モバイルWiMAX(高速無線通信)が新しく採用されています。この他、半自動機能はありませんが、長時間停車の際に使用する3/4閉機能をもっています。

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クハE232-5001~(クハE232-5016)

貫通編成及び6両編成の東京方1号車に位置する制御車です。屋根上の後部にはWiMAX用のアンテナがあります。車内には車椅子スペースがあります。床下には電動空気圧縮機を搭載しています。

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クハE232-5501~(クハE232-5503)

4両編成の東京方7号車に位置する制御車です。車内は客室のみで、床下には電動空気圧縮機を搭載しています。

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クハE233-5001~(クハE233-5013)

基本編成及び4両編成の蘇我方10号車に位置する制御車です。車内には車椅子スペースの設備があります。床下には電動空気圧縮機を搭載しています。

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クハE233-5501~(クハE233-5503)

6両編成の6号車に位置する制御車です。車内は客室のみ。床下には電動空気圧縮機を搭載しています。

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モハE232-5001~(モハE232-5002)

貫通編成及び6両編成の4号車に位置する中間電動車です。SIV装置を搭載しています。

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モハE232-5201~(モハE232-5202)

貫通編成及び6両編成の2号車に位置する中間電動車です。電動車を名乗りますが、台車に電動機が装備されているだけで、床下にはTIMSの機器箱とブレーキ制御装置のみの不随車のような外観が特徴です。

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モハE232-5401~(モハE232-5416)

貫通編成の8号車に位置する中間電動車です。床下にはSIV装置を搭載しています。モハE233-5401~とユニットを組みます。

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モハE232-5601~(モハE232-5603)

4両編成の8号車に位置する中間電動車です。床下にはSIV装置を搭載しています。モハE233-5601~とユニットを組みます。

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モハE233-5001~(モハE233-5016)

貫通編成及び6両編成の5号車に位置するパンタグラフ付き中間電動車です。予備パンタグラフ、VVVFインバーター制御装置を搭載しています。

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モハE233-5201~(モハE233-5202)

貫通編成及び6両編成の3号車に位置するパンタグラフ付き中間電動車です。VVVFインバーター制御装置を搭載しています。

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モハE233-5401~(モハE233-5416)

貫通編成の9号車に位置するパンタグラフ付き中間電動車です。モハE233-5201~とほぼ同じ構造です。

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モハE233-5601~(モハE233-5603)

4両編成の9号車に位置するパンタグラフ付き中間電動車です。予備パンタグラフ、VVVFインバーター制御装置を搭載しています。0番代と同じく、母線遮断器は搭載していません。

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サハE233-5001~(サハE233-5016)

貫通編成の7号車に位置する中間不随車です。非常時用の脱出用梯子は装備されず、準備工事となっています。

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サハE233-5501~(サハE233-5516)

貫通編成の6号車に位置する中間不随車です。床下には電動空気圧縮機、非常時用の脱出用梯子を搭載しています。

6000番代
 横浜線で活躍する205系を置き換えるために平成26年に登場したグループです。0番代と比較して、前面行先表示器の視認性向上を図ったほか、ホーム検知センサーが装備されています。先に登場した埼京線用7000番代と同じく、LED照明を採用しています。

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 大きな特徴は専用のロゴマークが用意されて事です。同社の通勤形車輛では初めての事で、横浜線のラインカラーである緑色をベースに、横浜線を意味する「YOKOHAMA LINE」、沿線の横浜市、相模原市、町田市の市の木であるケヤキの葉っぱをデザインしたものが配されています。
 車内は座席モケットは京浜東北線と違いを見せる事から緑系としています。205系で組み込まれていた6扉車の設定はありません。

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クハE232-6001~(クハE232-6012)

東神奈川方の1号車に位置する制御車です。床下には蓄電池、D-ATC/ATS-P統合型車上装置を搭載しています。運転台後方にステッカーが貼られていますが、これは投入後に横浜線活性化の一環で行われた駅スタンプの掲出で、編成ごとに横浜線の各駅を中心にデザインされていたものです。現在は撤去されています。

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クハE233-6001~(クハE233-6003)

八王子方の8号車に位置する制御車です。クハE232-6001~と同一仕様です。D-ATC/ATS-P統合型車上装置とは、1台でD-ATCとATS-Pの機能を有し、同一の機器で行うというもので、切り替えは自動で行われます。

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モハE232-6001~(モハE232-6015)

3号車に位置する中間電動車で、モハE233-6001~とユニットを組みます。電動空気圧縮機、SIV装置を搭載しています。

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モハE232-6401~(モハE232-6421)

6号車に位置する中間電動車で、モハE233-6401~とユニットを組みます。モハE232-6001~と同じく、電動空気圧縮機、SIV装置を搭載しています。

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モハE233-6001~(モハE233-6015)

4号車に位置するパンタグラフ付き中間電動車です。予備パンタグラフ、VVVFインバーター制御装置を搭載しています。

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モハE233-6401~(モハE233-6403)

7号車に位置するパンタグラフ付き中間電動車です。予備パンタグラフはなく、VVVFインバーター制御装置のみ搭載しています。母線遮断器はありません。

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サハE233-6001~(サハE233-6015)

5号車に位置する中間不随車です。非常時用の脱出用梯子を搭載しています。

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サハE233-6201~(サハE233-6201)

2号車に位置する中間不随車です。

7000番代
 埼京線、川越線で活躍する205系を置き換えるために平成25年に登場したグループです。拡幅車体の車輛を投入したため、6扉車の設定はありません。ラインカラーは205系と同じく、エメラルドグリーンで座席モケットも湘南新宿ラインとの識別を兼ねて、同色としています。
 機器面では補助電源装置(SIV装置)は2000番代と同様のものに、電動空気圧縮機もE657系と同様のドイツ製のものが採用されています。
 車内サービスでは、照明を蛍光灯からLED照明に変更し、消費電力を削減したほか、痴漢対策で防犯カメラを設置しています。(最近では、他の路線や車輛にも防犯カメラが広く普及しています。)

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 保安装置はATC(ATC-6型)とATS-Pの2種類が使用されており、異なる保安装置を統合したATC/P統合型車上装置を搭載しています。平成29年より埼京線池袋~大宮駅間にATACS(アタックス)という新しい保安装置が導入され、小規模な改造が施されました。屋根上にはATACS用の無線アンテナが追加され、運転台上部はアンテナだらけとなっています。なお、本番代ではラジオ用受信アンテナが省略され、WiMAXアンテナが設置されています。(クハE232形式7000番代のみ。)

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クハE232-7001~(クハE232-7009)

大宮・川越方の1号車に位置する制御車です。屋根上後部にはWiMAX用のアンテナがあります。写真はATACS導入前のもの。

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クハE233-7001~(クハE233-7012)

新宿・大崎方の10号車に位置する制御車です。混雑時間帯は女性専用車となる車輛で、全体の荷棚が優先席と同じく低めに設定されています。床下にはATC/ATS-P統合型車上装置を搭載しています。

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モハE232-7001~(モハE232-7009)

4号車に位置する中間電動車です。電動空気圧縮機、SIV装置を搭載しています。

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モハE232-7201~(モハE232-7209)

2号車に位置する中間電動車です。電動空気圧縮機のみを搭載しており、SIV装置は準備工事となっています。

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モハE232-7401~(モハE232-7412)

8号車に位置する中間電動車です。電動空気圧縮機、SIV装置を搭載しています。モハE233-7401~とユニットを組みます。

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モハE233-7001~(モハE233-7009)

5号車に位置するパンタグラフ付き中間電動車です。予備パンタグラフ、VVVFインバーター制御装置を搭載しています。

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モハE233-7201~(モハE233-7209)

3号車に位置するパンタグラフ付き中間電動車です。VVVFインバーター制御装置を搭載しています。

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モハE233-7401~(モハE233-7412)

9号車に位置するパンタグラフ付き中間電動車です。VVVFインバーター制御装置を搭載しています。

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サハE233-7001~(サハE233-7012)

6号車に位置する中間不随車です。非常時用の脱出用梯子を搭載しています。

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サハE233-7201~(サハE233-7212)

7号車に位置する中間不随車です。非常時用の梯子は搭載していません。TIMS機器箱、ブレーキ制御装置を搭載しています。

8000番代
 南武線(支線を除く)で活躍する205系、209系の置換えを目的に平成26年に登場したグループです。
 横浜線向け6000番代と同じく、専用のロゴマークが用意されているのが特徴の一つです。

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写真左は先頭車、乗務員室直後にあるロゴマークで「南武線が街と街、人と人をつなぎ「明るく弾む伸びゆく沿線」」をイメージしたものです。写真右は先頭車のラインカラー上、中央部に描かれている沿線の街並みをイメージしたイラストです。左から、ミューザ川崎、武蔵小杉駅周辺の高層ビル群、とどろきアリーナ、洗足学園音楽大学、多摩川、よみうりランドの観覧車、一橋大学、多摩都市モノレール、立川駅北口にあるアーチ、立川ルミネのイメージが描かれています。
 車内は南武線のイメージカラーである黄色のモケットが使用されています。照明はLED照明です。この他として、中間車に搭載される非常時用脱出用梯子はなく、乗務員室内にある非常時用梯子にもなる補助いすが使われます。本番代より、人身事故などの理由による輸送障害低減を図るため前方カメラ(車でいう、ドライブレコーダー)が装備されています。

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クハE232-8001~(クハE232-8019)

立川方6号車に位置する制御車です。床下には電動空気圧縮機を搭載しています。

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クハE233-8001~(クハE233-8017)

川崎方1号車に位置する制御車です。クハE232-8001~と同一仕様で、向きが異なるだけとなっています。

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モハE232-8001~(モハE232-8001)

3号車に位置する中間電動車です。SIV装置を搭載しています。

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モハE232-8201~(モハE232-8215)

5号車に位置する中間電動車です。補助機器は搭載しておらず、SIV装置の準備工事だけが行われています。外観は不随車のようです。

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モハE233-8001~(モハE233-8016)

2号車に位置するパンタグラフ付き中間電動車です。予備パンタグラフ、VVVFインバーター制御装置を搭載しています。

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モハE233-8201~(モハE233-8215)

4号車に位置するパンタグラフ付き中間電動車です。VVVFインバーター制御装置を搭載しています。小さな変化ですが、パンタグラフそばに点検時の転落事故防止のためU字状の安全帯フックが新設されています。

8500番代
 南武線のE233系化は8000番代で行われましたが、1編成のみ209系が残されていました。この209系を置き換えるために0番代を改造したのがこのグループで、平成29年に登場しました。
 種車となった0番代は青梅線で活躍していたもので、8000番代に近い仕様に改造が行われました。(投入後、少しずつ変化していました。)主に座席の変更や照明のLED化、乗降扉上部にあるモニター画面の変更が行われました。一方で、0番代のままで残る部分もあり、列車番号が行先表示器と同じであるなど8000番代と異なる部分もあります。

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※種車となった0番代(青670編成)です。

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クハE232-8528(クハE232-8528)

クハE232-528を改造したものです。電気連結器が残されているのが特徴です。原番号に8000番を加えています。

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クハE233-8570(クハE233-8570)

クハE233-70を改造したものです。半自動機能使用時に使う押しボタンが残されていますが、機能停止により使用は出来ません。

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モハE232-8570(モハE232-8570)

モハE232-70を改造した車輛です。原番号に8500番を加えています。

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モハE232-8770(モハE232-8770)

モハE232-270を改造したものです。8000番代と同様の仕様とするため、SIV装置は撤去され、不随車のような外観となっています。原番号に8500番を加えています。

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モハE233-8570(モハE233-8570)

モハE233-70を改造したものです。外観上の大きな変化は見られません。原番号に8500番を足しています。

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モハE233-8770(モハE233-8770)

モハE233-270を改造したものです。こちらも大きな変化はなく、帯色が変わった程度となっています。原番号に8500番を足しています。