BEC819系近郊形交流電車

諸 元

最大長  20000mm
最大幅  2950mm
最大高  4096mm
主電動機  MT404K形式(95kw)
制御方式 PWMコンバータ制御方式+IGBT素子VVVFインバータ制御方式
制動方式  回生ブレーキ併用電気指令式空気ブレーキ制御方式
動力台車  DT409K形式
附随台車  TR409K形式

車内設備など

座  席  ロングシート
乗降扉(片側)  3扉
便所の有無  有り
その他  

概要

 JR九州が都市部近郊の非電化路線に気動車を置き換える目的で開発された近郊形交流用蓄電池電車で、平成28年に登場しました。世界で初となる交流方式の蓄電池車となった817系改造の試作車による試験結果を基に量産車化した系列でもあります。「DUAL ENERGY CHARGE TRAIN」の黄色文字をつなげた「DENCHA(デンチャ)」の愛称が付けられています。
 車体は「人と地球の未来にやさしい」をコンセプトに817系をベースとしつつ、305系で採用された「スマートドア」(押しボタン式ドア)、「マルチサポートビジョン(大型液晶モニタ)を導入しています。アルミ合金製で、817系2000番代と同じ白色とし、地球をイメージした青色をドアに配色しています。行先表示器は817系1000番代に採用された大型のLED式のものが引き続き採用されています。
 制御方式は817系と同じで、これに主回路用蓄電池、補助電源装置を組み合わせたもので、主回路用蓄電池は72個搭載し、3並列とした構成で、3つの蓄電池箱にそれぞれ収められた3バンク鋼製となっている。1バンクに異常が発生しても、残った別のバンクで運転が継続出来るように設計されています。
 主回路システムは「架線走行モード」と「蓄電池走行モード」の2つがあり、前者は電車と同じ、架線から電気を取入れ走行するもの。後者は非電化区間での走行で、蓄電池からの給電により走行し、減速時には回生ブレーキで発電された電気を蓄電する。非電化区間を走行後、電化された駅で充電を行う。10分間で約90km走行が可能な、急速充電を行います。
 運転台は817系2000番代と同じで、これに蓄電池関係の機器などが組み合わせています。電化、非電化区間の切り替えにはパンタグラフインターロックシステムと呼ばれるシステムが採用され、地上に設置されたIDタグを使って信号を送り、パンタグラフの上昇、下降の指示、運転機器に力行の禁止指令、解除を送信します。運転士が指示に従わない場合は、基本的に車輛は停止するようになっており、手動介入により解除し、運転を継続する事は可能です。電化区間から非電化区間へ進入した場合は非常ブレーキ、パンタグラフの強制降下するシステムとなっている。
 BEC819系は筑豊本線若松~桂川駅間に投入され、その後篠栗線、香椎線でも活躍をしています。また、本系列を基本に耐寒耐雪構造等を施したJR東日本のEV-E801系が派生系列として登場しています。

0番代・100番代・5100番代
平成28年に登場した最初のグループ。筑豊本線の支線的存在の若松線に投入されました。理由として、蓄電池での走行距離が蓄電池の容量に適していた事と路線のある北九州市が「世界の環境首都」を目指しており、市内にある同線が投入に相応しい事から本系列の投入第一号となりました。その後、0番代にワンマン運転時の安全確認に用いるホームミラーに代わり、安全確認カメラを増設した100番代が登場。その100番代は自動列車運転装置が追加され、5100番代に改番。100番代は番代消滅しています。

クハBEC818-1(2位側)

クモハBEC819-1~
若松方に位置するパンタグラフ付き制御電動車です。主変換装置、主変圧器、補助電源装置、電動空気圧縮機等を搭載しています。パンタグラフ部分は狭小トンネルに対応する為、低屋根構造となっています。
クハBEC818-1~
直方方に位置する制御車で、主回路用蓄電池を搭載しています。

300番代・5300番代
平成31年に香椎線向けに登場したグループです。0番代の走る筑豊本線と香椎線での走行距離等の違いがある為、蓄電池の容量を増大させた他、防護無線自動発報装置を追加しています。当初は300番代でしたが、自動列車運転装置が追加され5300番代に改番。300番代は番代消滅しています。

クモハBEC819-307(2位側) クハBEC818-307(1位側)

クモハBEC819-301~
香椎線向けに登場した車輛で、基本は0番代と同じ。
クハBEC818-301~
香椎線向けに登場した車輛で、内外装は0番代と同じで、車内にはトイレの設備があります。床下の青色に塗装された部分が蓄電池箱となっています。

クモハBEC819-5308(2位側) クハBEC818-5301(1位側)

クモハBEC819-5301~
クモハBEC819-301~に自動列車運転装置を追加したもの。内外装共に変化はありません。
クハBEC818-301~
クハBEC818-301~に自動列車運転装置を追加したもの。




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