諸元
全 長  20000mm
全 幅  2966mm
全 高  3970mm 
主電動機 C-MT61A形式(120kw)
制御方式 直並列抵抗制御方式、弱め界磁制御方式
制動方式 回生ブレーキ併用電気指令式空気ブレーキ方式、抑速ブレーキ
動力台車 C-DT56形式 不随台車 C-TR241形式

車内設備など
座 席 クロスシート
乗降扉 片側3扉
トイレ あり

 平成元年、東海道本線に金山総合駅(金山駅)が開業するのに合わせてダイヤ改正が実施される事になりました。これに伴い、新快速、快速列車の増発が行われ、新快速用の車輛として本系列が登場しました。
 基本構造は211系5000番代に準じたステンレス製の車体で、先頭部はFRP(繊維強化プラスチック)製で、前面ガラスは平面ではなくサイドにRの付いたデザインとしています。片側3扉構造で、客室窓は戸袋窓を除いて1段下降式2連続窓となっています。車体の帯色はコーポレートカラーのオレンジ色を配し、白の縁取りがあります。
 車内は落ち着きのある灰色の色調でまとめられ、座席は全てクロスシートとなっています。乗降扉付近と車端部は固定式ですが、その他は転換式となっています。クハ310形式にはトイレの設備があり、客室壁面にはJRの普通列車用車輛では初めてテレフォンカード式公衆電話が設置されました。(平成19年で廃止、撤去。)
 車内サービスでは各車輌の妻面にLED式の車内情報案内装置が設けられ、行先や停車駅など各種案内の他、デジタル時計が時刻を知らせてくれます。
 制御方式や台車などは211系5000番代を踏襲したもので基本構造は同じですが、運転最高速度が120km/hに引き上げられたことにより、ブレーキ増圧システムなど強化が図られるとともに、台車にはヨーダンパを装備し、乗心地向上を図っています。
 4両編成15本が豊橋~大垣駅間で主に活躍しています。

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クモハ311-1~(クモハ311-1)

豊橋方に位置するパンタグラフ付き制御電動車です。主制御器、主抵抗器を搭載しています。写真は菱形のC-PS24A形式パンタグラフを搭載していた時のもので、平成18年以降はシングルアーム式のC-PS27A形式に換装されています。

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クハ310-1~(クハ310-15)

大垣方に位置する制御車です。後位側にトイレが設置されています。1~5番は前期車、6~15番は後期車となり、後期車では列車番号表示器が廃止されたほか、車外スピーカーの設置位置が車体から冷房装置のキセ内に移動するなど変化が見られます。また、最終増備車となる14、15番は中央部乗降扉付近の窓、車端部の窓が固定式に変更されています。

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モハ310-1~(モハ310-2)

クモハ311形式とユニットを組む中間電動車です。電動空気圧縮機、補助電源装置を搭載しています。中間部の連結器は全て半永久連結器を装備しています。

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サハ311-1~(サハ311-2)

中間不随車で、定員はモハ310形式と同じです。当形式を抜いた3両編成での運転も可能なつくりとなっています。