183系特急形直流電車

諸 元

最大長  20000mm
最大幅  2946mm
最大高  3991mm
主電動機  MT54形式(120kw)
制御方式  抵抗制御方式(直並列組み合わせ制御、弱め界磁制御)
制動方式  発電ブレーキ併用電磁直通ブレーキ、勾配抑速ブレーキ
動力台車  DT32系
附随台車  TR69系

車内設備など

座  席  リクライニングシート
乗降扉(片側)  2扉
便所の有無  あり
その他  

概要(0番代)

 昭和32年にモハ90系(後の101系)新性能電車が誕生し、翌年の昭和33年に東京~大阪間を驚異の6時間30分で運転する特急形電車第1号となるモハ20系(後の151系)が誕生し、直流、交流電化が全国に拡がり、対応した特急形が製作されました。
 昭和47年に総武本線東京駅乗り入れ、外房線及び内房線の直流電化開業が行われる事となり、特急列車の運転も計画されます。特急形電車は長距離輸送が役割であり、短距離かつ房総地区の利用者の多くがレジャー客と今までとは全く異なるものとなった為、これらに対応すると共に、団体列車等にも使用出来る特急形電車が開発される事となり、183系が登場しました。
 当時としては異例な特急形電車となりましたが、後々の国鉄特急列車体系に大きな変化を与えるきっかけとなると同時に、特急列車の大衆化を導く結果となり、JRになった現在でも引き継がれています。
 車体は485系をベースとしていますが、混雑時の乗降時間、乗車時間が短い事を踏まえ、乗降扉は片側前後に1か所ずつ。(グリーン車は除く。)普通車の座席は簡易リクライニングシート(通称、バッタンシート)が初めて採用されています。この他に房総各方面に列車を運転する事から、列車の併結運転が計画され、地下区間も走る事から前面には貫通扉が設けられました。この他に中央本線や信越方面への進出も計画した為、パンタグラフ部分の低屋根化や横軽対策を施しています。
 房総地区を中心に活躍しましたが、平成18年に全車廃車となり、番代消滅となっています。

クハ183-15(1位側) クハ183-3(2位側)

クハ183-1~
偶数、奇数向きどちらでも使える制御車。電動空気圧縮機、電動発電機を床下に備える他、地下鉄線内で使用するATC保安装置を搭載しています。前位側2位側乗降扉と客室の間に機器室が設置されています。貫通扉を使用した併結運転の実績はありませんが、サハ車代用という形で晩年は使用された実績があります。

モハ182-2(2位側) モハ183-49(1位側)

モハ182-1~
モハ183形式とユニットを組む中間電動車です。181系のユニット構造を継承しており、偶数形式の電動車は機器が少なく、附随車のような外観が特徴です。
モハ183-1~
パンタグラフ付き中間電動車で、主制御器や主抵抗器等の機器を搭載しています。

概要(1000番代)

 昭和48年から49年にかけて、新潟県等上越地方は豪雪に見舞われました。上越線の特急「とき」に使用されていた181系は老朽化も相まって、故障が続発し、運休が相次ぎました。この事態に対処する為に急きょ製作されたのが本番代となります。
 0番代とは異なり、耐寒・耐雪構造を大幅に強化した点が特徴で、制御車は隙間風や雪の浸入を防ぐ為非貫通構造とし、運転台の居住性向上を図りました。中間電動車のユニット構成も大幅な見直しが行われ、機器配置の変更や耐寒・耐雪構造を盛り込む改善が行われました。
 後にATC機器を搭載した車輛や編成の短縮化による他系列の中間附随車の先頭車化改造による新番代が加わっています。

クハ183-1012(2位側) クハ183-1009(2位側)

クハ183-1001~
偶数、奇数向きどちらでも使える制御車。0番代に耐寒・耐雪構造を施したもので、前面は非貫通構造となりました。写真は中央本線の特急「あずさ」に使用されていた車輛で、通称「グレードアップあずさ」と呼ばれたアコモ改良車です。自由席は塗装変更のみでしたが、指定席車は客室窓を拡大する等の小規模な改造が施されました。塗装色は左側が初代、右が二代目となります。

クハ183-1505(1位側) クハ183-1506(2位側)

クハ183-1501~
1000番代にATC保安装置を付加したグループです。2位側の乗降扉と客室の間に機器室を設置しています。この他は1000番代と同じとなっています。

クハ182-102(2位側) クハ183-103(2位側)

クハ182-101~
485系のサハ481形式100番代を先頭車化改造した車輛。種車にある車販(車内販売)準備室を活用した0番代が有りますが、本番代は撤去し、客室としたグループです。0番代とは窓配置が異なります。
クハ183-101~
101、102番は189系のサハ189形式、103番以降は485系のサハ481形式を先頭車化改造した車輛です。奇数向き制御車となっています。

クハ183-152(1位側) クハ183-1527(1位側)

クハ183-151~
489系のサハ489形式を先頭車化改造した車輛です。種車の都合で乗務員室扉と乗降扉の間隔が広いのが特徴です。160kvAの電動発電機を搭載しています。
クハ183-1525~
クハ183-1001~にATC保安装置を搭載したグループです。写真の1527番はチャンピオンマークの左右にある飾り帯が低い位置にある変形車として知られていました。

モハ182-1032(1位側) モハ182-1052(2位側)

モハ182-1001~
1000番代のパンタグラフ付き中間電動車です。機器配置の見直しにより、パンタグラフが搭載される等0番代とは外観が全く異なります。パンタグラフは2基搭載していましたが、架線の摩耗軽減等を目的に後位側のパンタグラフは撤去されています。冷房装置横のランボードが初期車と後期車では異なります。

モハ183-1054(1位側) サロ183-1104(1位側)

モハ182-1001~
1000番代の中間電動車です。本形式も機器配置の見直しで0番代とは異なる外観となっています。主制御器や主抵抗器等の機器を搭載しています。
サロ183-1101~
長大編成化及び機器故障に対応出来るようにサロ183形式1000番代に電動空気圧縮機と電動発電機を搭載したグループです。




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