489系特急形交直両用電車

諸 元

最大長      mm
最大幅      mm
最大高      mm
主電動機  MT54形式(120kw)
制御方式  抵抗制御方式(直並列組み合わせ制御、弱め界磁制御)
制動方式  発電ブレーキ併用電磁直通ブレーキ
動力台車  DT32系
附随台車  TR69系

※番代区分、改造車等多数ある為、主要寸法は省略。

車内設備など

座  席  リクライニングシート
乗降扉(片側)  1扉
便所の有無  あり
その他  

概要

 我が国は国土の多くが山岳地帯であり、鉄道も25‰以上の勾配線区が多く存在し、山陽本線の「瀬野八」等の有名な急勾配区間が点在しています。その中に置いて「碓氷峠」は66.7‰の日本一の急勾配があり、明治24年開業以来、蒸気機関車で始まり、電気機関車を用いて運転していました。
 昭和39年に上野~金沢駅を結ぶ特急「はくたか」号がキハ82系から電車化されましたが、485系は横軽対策は施されておらず、通過するにも8両編成が限界であった為、輸送力確保の観点から上越線経由となりました。昭和47年のダイヤ改正で急行「白山」号が電車特急に格上げされるのに伴い、碓氷峠を12両編成で機関車と協調運転が可能な485系を増備する事が求められ、昭和46年に489系が登場しました。
 碓氷峠を通過する場合、無動力運転では最大8両編成となりますが、昭和37年に165系急行形電車を基に開発された169系では協調運転を行う事で12両編成での運転が実現出来ました。489系は485系に協調運転の機能を付加した系列で、169系と同じく系列の末尾を「9」としています。形式は電動車、附随車ともに新形式となっています。協調運転は出来なくなりますが、485系の形式を混ぜての運転も可能です。
 首都圏と信州圏を経て、北陸地方を結ぶ特急列車を中心に活躍していましたが、平成9年に長野行き新幹線(北陸新幹線の暫定開業)により信越本線横川~軽井沢駅間廃止、同時に碓氷峠も廃止され、本系列の役目を終えました。老朽化もあった事から廃車が進む一方で、北陸特急等で活躍をしていましたが、平成27年に廃系列となっています。

0番代
 489系は485系のモデルチェンジの時期と重なって製作されており、0番代は485系の初期車と同じボンネットスタイルで登場しました。

クハ489-1(1位側) クハ489-501(2位側)

クハ489-1~
クハ481形式100番代と同じ構造を持つ制御車です。内外装ともに485系とは差はありません。製造年度によりタイフォンがスカートにある車輛と、車体側にある車輛があります。
クハ489-501~
碓氷峠では麓側に位置し、EF63形式電気機関車と連結する車輛となります。協調運転用のジャンパ栓を持ち、連結器は自動連結器を備えています。編成では0番代とセットとなります。

モハ489-9(3位側) モハ489-25(3位側)

モハ489-1~
モハ485形式0番代初期車と同じ構造を持つ中間電動車です。1~15番はキノコ型キセを持つAU12形式冷房装置を搭載しています。16番以降は分散式のAU13形式冷房装置を搭載しています。

モハ489-18(2-4位側)

モハ489-18~21
この4両は特急「白山」号のアコモ改良(グレートアップ)時に登場した車輛で、前位側半分を「ラウンジ&コンビニエンスカー」として改造を行いました。ラウンジにはソファが配置され、軽食等を販売する売店が備えられています。

モハ488-4(3位側) モハ488-215(4位側)

モハ488-1~
モハ484形式初期車と同一構造のパンタグラフ付き中間電動車です。屋根上にはAU12形式、冷房容量確保の為、車内には床置き形の冷房装置が搭載されています。
モハ488-201~
モハ484形式のマイナーチェンジ車と同じく、冷房装置を集中式冷房装置に変更したグループです。

サロ489-23(3位側) サロ489-101(1位側)

サロ489-1~
本系列のグリーン車です。1~10番はAU12形式冷房装置、11番以降はAU13形式冷房装置となっています。短編成化により余剰車が大量に発生し、サハ489形式と共に先頭車化改造等の種車となり、485系へ編入されています。(485系から489系になった車輛もあります。)
サロ489-101
編成の3MG化、3CM化を実現する為、485系にサロ481形式1000番代が誕生し、489系でも同様の目的を行うべくサロ489形式1000番代が誕生しました。その後、短編成化等により1両が搭載していた電動空気圧縮機、電動発電機を撤去する事になりこの車輛が登場しました。(10両製作され、残り9両は全て先頭車化改造の上、485系に編入されています。)

200番代・300番代
 登場の翌年、昭和47年製造車より485系と同じくマイナーチェンジが行われ、貫通、非貫通車が登場しています。

クハ489-203(2位側) クハ489-604(1位側)

クハ489-201~
クハ481形式200番代と同じ、貫通扉を設けたマイナーチェンジ車です。489系で分割・併合運転を行った列車は実現しませんでした。
クハ489-601~
クハ489形式200番代とペアとなる制御車で、碓氷峠では麓側に位置します。予備用の電動空気圧縮機を床下に搭載しています。

クハ489-301(2位側) クハ489-702(1位側)

クハ489-301~
クハ481形式200番代が必要両数に達し、以降の増備車は非貫通車として登場しました。構造はクハ481形式300番代と同じで、予備用の電動空気圧縮機を搭載しています。
クハ489-701~
クハ489形式300番代とペアになる麓側に位置する制御車です。




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