787系特急形交流電車

諸 元

最大長  21600mm
最大幅  2944mm
最大高  4280mm
主電動機  MT61QB形式(150kw)
制御方式  サイリスタ連続位相制御方式・弱め界磁制御方式
制動方式  発電ブレーキ併用電気指令式空気ブレーキ制御方式・抑速ブレーキ
動力台車  DT400K形式
附随台車  TR400K形式

車内設備など

座  席  リクライニングシート
乗降扉(片側)  1扉
便所の有無  有り
その他  

概要

 JR九州では発足以来、総合交通輸送体系の基幹的役割を果たす為、通勤・通学輸送では811系、優等列車では783系を投入する等の輸送改善を行ってきましたが、旅客のニーズは年々高度化・多様化をしていきます。平成4年のダイヤ改正を機に抜本的な見直しを図り、旅を楽しみ、人に優しい車輛の提供を目的に製作されたのが787系になります。
 鹿児島本線で長らく親しまれてきた特急「有明」号ですが、熊本以南の列車をかつて特急列車の代名詞でもあった「つばめ」に名称を変更し、投入されました。
 車輛の総合的なデザインは部外の著名デザイナーに依頼しています。車体は耐候性高張力鋼を用いて軽量化を図っています。屋根などの腐食し易い箇所にはステンレスを用いています。外観は曲線デザインが多い中で、直線的なデザインとなっています。先頭部は独特なデザインで、「つばめ」をイメージしたようなスピード感あるものとなっています。塗装色はグレーメタリック系の2色となっています。
 車内は高級ホテル感覚をコンセプトとしており、高水準の快適性を追求。多様な移動時間の楽しみ方が出来るように設計されているのが特徴です。側面の化粧板はグレー、床はカーペット敷きとし、荷物棚は蓋の付いたハットラック式です。トイレは日本の鉄道車輛では初となる、航空機では主流の真空式が採用されました。
 本系列ではビュッフェ車の登場も特徴です。国鉄末期に廃止され、以降の系列では新製車が無かった食堂車を意味する「シ」が加わった事は当時の話題となりました。
 主回路システムは811系をベースにしたサイリスタ位相制御方式を採用。主電動機や台車は783系で使用されるものを改良したもので、運転最高速度130km/hを実現しています。
 登場時は9両編成と7両編成の2種類でしたが、平成11年に7両編成と6両編成に変更。捻出された中間車と新製した先頭車を組み合わせた4両編成が登場しました。
 平成14年、平成16年に九州新幹線新八代~西鹿児島(現:鹿児島中央)駅が部分開業の予定があり、特急「つばめ」号がアクセス特急として生まれ変わり、特急「リレーつばめ」号に変更する事が決定し、全面的なリニューアル工事が実施されると同時に、ビュッフェ車の必要性が無くなり、普通車に改造され消滅しました。
 平成23年に九州新幹線が全線開業すると九州各地の主な線区で活躍を始めます。令和4年からは西九州新幹線部分開業に伴い、特急「リレーかもめ」号のメインとして活躍。この他、日豊本線の特急列車に活躍をしています。

クモハ786-5(2位側) クモロ787-4(1位側)

クモハ786-1~
上り方に位置するパンタグラフ付き制御電動車です。主変圧器、主整流器、SIV装置を搭載しています。車内の中央部に荷物置き場があります。
クモロ787-1~
下り方に位置する制御電動車です。主制御器、発電ブレーキ用抵抗器を搭載しています。車内は4人用個室(サロンコンパートメント)、セミ個室(トップキャビン)、2+1列の座席配置となる一般席となっています。平成17年にトップキャビンを1列3席の電動リクライニングシートを配したDXグリーン席に変更しています。

クハ787-5(2位側) クハ787-108(2位側)

クハ787-1~
上り方に位置する制御車です。4両編成が登場した際の制御車で、特急「有明」号用となっていました。デッキと客席の仕切りはガラスとなっています。
クハ787形式100番代
特急「有明」号用の先頭車が不足した事から、編成短縮化で捻出したサハ787形式100番代を先頭車化改造したグループで、5両が改造されました。種車の後位側の座席を撤去し、運転台を設置しています。客室中央部の荷物置き場はそのまま残しています。番号は種車のものをそのまま使用しています。

クロハ786-6(1位側) クロハ786-5(2位側)

クロハ786-1~
下り方に位置する制御車で、グリーン席と普通席の合造車。4両編成が登場した際に加わった新形式です。前位側にグリーン席、後位側が普通席となっています。手動式の扉で仕切られており、デッキ部の1-3位側は大きな窓が設置されています。喫煙室(全車禁煙後の現在は電話スペース)、トイレ、洗面所の設備があります。

モハ787-18(3位側) モハ786-5(2位側)

モハ787-1~
各編成に連結される中間電動車です。主制御器と電動空気圧縮機を搭載しています。トイレ、洗面所の設備があります。
モハ786-1~
現在は4両編成に組み込まれているパンタグラフ付き中間電動車です。主変圧器、主整流器を搭載しています。バリアフリー対応トイレ、簡易ベッドを備えるマルチスペース、洗面所の設備があります。

モハ786-105(3位側) モハ786-201(1位側)

モハ786-101~
クモロ787形式とユニットを組む車輛として登場した番代で、現在は4両編成及び6両編成に組み込まれています。車内は0番代と同一です。
モハ786-201~
8両編成、6両編成に組み込まれているパンタグラフ付き中間電動車です。0番代のバリアフリー設備の改良を行いました。定員が僅かに少なくなっています。

モハ786-301(3位側) モハ786-6102(1位側)

モハ786-301~
8両編成、6両編成に組み込まれているパンタグラフ付き中間電動車です。100番代のバリアフリー設備の改良を行ったもので、定員が僅かに少なくなっています。
モハ786形式6000番代
モハ786形式100番代に電力設備監視装置を設置した車輛。1両が改造されており、原番号に6000番を加えています。

サハ787-9(1位側) サハ787-109(1位側)

サハ787-1~
8両編成、6両編成に組み込まれている中間附随車です。車内には中央部に荷物置き場があり、トイレ、洗面所の設備があります。また、簡易の車掌スペースがあります。
サハ787-101~
8両編成、6両編成に組み込まれている中間附随車です。0番代のトイレ、洗面所、簡易の車掌スペースがなく、客室のみとなっており、本系列では最大の定員数となります。

サハ787-206(1位側) サハ787-204(4位側)

サハ787-201~
8両編成、6両編成に組み込まれている中間附随車です。サハシ787形式を普通車に改造したもので、屋根部分、ボックスシート、業務用扉、乗務員用スペースは種車のままとなっています。改造は主にビュッフェ部分に普通席を配置するもので、885系と同じものを設置。荷棚が無い為、シートピッチを広く取り、足元に荷物スペースを設けています。また、高窓等を通常の高さの窓に改造しています。

サハシ787-5(2位側)

サハシ787-1~
セミコンパートメント、立席ビュッフェ(後に簡易座席を設置。)、車内販売準備室で構成される中間附随車(ビュッフェ車)です。電動空気圧縮機を搭載しています。ビュッフェでは簡易な食事が提供されていました。特急「リレーつばめ」号へ転用する為、全車がサハ787形式200番代に改造され、形式消滅しています。




参考書の表紙に戻る     形式写真の表紙に戻る     電車その2の表紙に戻る