383系特急形直流電車

諸 元

最大長  21000mm
最大幅  2852mm
最大高  3725mm
主電動機  C-MT65形式
制御方式  GTO素子VVVFインバータ制御方式
制動方式  回生・発電ブレーキ併用電気指令式空気ブレーキ制御方式、抑速ブレーキ
動力台車  C-DT61形式
附随台車  C-TR245A形式

車内設備など

座  席  リクライニングシート
乗降扉(片側)  1扉・2扉
便所の有無  あり
その他  

概要

 大阪・名古屋と長野を結ぶ中央本線(西線)の特急「しなの」号。昭和48年より381系が投入され活躍を続けていましたが、老朽化が見られ、置換え時期が迫ってきました。その後継車輛として平成6年に登場したのが383系です。
 381系は自然振り子式という、車体を傾斜する事により曲線区間を高速で通過出来る車輛ですが、乗心地が今一つ。383系では曲線通過時の車体傾斜にコンピューター制御を採用し、性能を向上させる他、乗心地向上を図る事を中心に設計されています。設計コンセプトは「より速く・快適に・使い易く」とバランスの良い設計とし、新技術を積極的に採用し、急曲線、急勾配の多い線区の高速化を目指しました。
 車体はステンレス製で、先頭車の前頭部のみ鋼製としています。側面中央部にピンストライプのブラウンの帯、正面、側面窓下にオレンジ色の帯を配しています。前面窓、客室窓廻りは黒色です。
 乗降扉は自由席として使う車輛は片側2ヶ所、その他は1ヶ所としました。輸送状況の変化に柔軟に応じられるよう、先頭車は両開き式のプラグドアを備えた貫通扉付きとしました。基本編成の長野方に連結されるクロ383形式のみ非貫通構造となっています。
 本系列の特徴ともなるのが、曲線通過対策。先述の通り、台車に搭載した車体傾斜機能をコンピューター制御する「制御付自然振り子式」を採用。381系に見られた「振り遅れ」や「揺れ戻し」を解消し、乗心地が大幅に向上しました。
 台車にも工夫が加えられており、車体傾斜機能の他に曲線通過時に線路に与える横圧を抑える為に片側の軸箱が動く「自己操舵機構」が開発されました。
 この自己操舵機構をもつ自己操舵台車は平成2年頃から開発が始まり、まず381系や165系で横圧の具合を調べ、試験台車を試作し、長期試験の結果を経て、383系量産先行車に採用しましたが、ボルスタレス台車では想定と異なる結果が出てしまいました。この為改良する期間が必要となり、平成8年に改良した台車を履く量産車が登場しました。(量産先行車も改造)
 本系列の編成は電動車と附随車の比率(MT比)を1:1とする構成で、パノラマグリーン車を連結する6両基本編成、グリーン車を連結する4両編成、モノクラス2両増結編成の3種類とし、これらを組み合わせ最大10両編成で運転されます。主回路等走行に必要な機器は電動車に搭載され、1M方式が採用しています。また、形式名は全て「383」形式で、偶数形式となる「382」形式は存在していません。

クモハ383-11(1位側) クハ383-2(2位側)

クモハ383-1~
名古屋方に位置するパンタグラフ付き制御電動車で、VVVFインバータ装置を搭載しています。愛称表示器を助手側運転台窓下に配置しています。自由席で使用される事から乗降扉は2ヶ所あります。
クハ383-1~
長野方に位置する制御車で、量産車で登場した形式です。2両増結編成に連結されており、乗降扉は2ヶ所です。トイレ、洗面所の設備があります。

クロ383-3(2位側) クロ383-101(2位側)

クロ383-1~
6両基本編成の長野方に位置する制御車(グリーン車)で「パノラマグリーン車」と呼ばれています。先頭車では唯一の非貫通構造で、曲面を多用した独特のスタイルを有しています。電動空気圧縮機、SIV装置を搭載しています。車いす対応トイレ、多目的室の設備があります。
クロ383-101~
4両編成の長野方に位置する制御車(グリーン車)で、量産車で登場したグループになります。貫通構造を持つ運転台ですが、客室の座席配置や設備は0番代と同じです。電動空気圧縮機を搭載しています。

モハ383-6(2位側) モハ383-109(2位側)

モハ383-1~
6両及び4両編成に連結されるパンタグラフ付き中間電動車です。VVVFインバータ装置を搭載しています。乗降扉は2ヶ所で、車いす対応座席が前位側にあり、乗降扉の幅を広くしています。この他に車内販売準備室、電話スペースの設備があります。
モハ383-101~
6両編成に連結されるパンタグラフ付き中間電動車です。指定席として使用する為、乗降扉は1ヶ所となっています。リネン室、自動販売機の設備があります。

サハ383-9(2位側) サハ383-111(2位側)

サハ383-1~
6両編成に連結される中間附随車です。指定席として使用する為、乗降扉は1ヶ所となっています。和式トイレ、洗面所の設備があります。
サハ383-101~
6両編成及び4両編成に連結される中間附随車です。自由席として使用する為、乗降扉は2ヶ所です。洋式トイレ、洗面所の設備があります。




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