681系特急形交直両用電車

諸 元

最大長  21160mm
最大幅  2920mm
最大高  4170mm
主電動機  WMT105形式(245kw):先行試作車、WMT103形式(220kw):量産車
制御方式  サイリスタ位相制御+GTOサイリスタ-VVVFインバーター制御方式
制動方式  回生ブレーキ併用電気指令式空気ブレーキ制御方式・抑速ブレーキ・耐雪ブレーキ
動力台車  WDT300形式
附随台車  WTR300形式

車内設備など

座  席  リクライニングシート
乗降扉(片側)  1扉・2扉
便所の有無  あり
その他  

概要

 京阪神地区と北陸地方を結ぶ特急「雷鳥」号、「スーパー雷鳥」号は登場から長らく485系を主力として活躍してきましたが、並行する高速道路網の整備が進み、アコモ改良等では限界を迎えつつありました。そこで、485系を置き換えつつ、速達化及び質の高いサービス提供を図るべく、平成4年に登場したのが681系です。
 485系の運転では踏切の無い湖西線、北陸トンネル内で特別に130km/h運転(鉄道の安全基準で、列車は非常ブレーキを扱ってから600m以内に停止しなければならない。という決まりがあります。)が行われていましたが、681系ではブレーキ性能を向上させる事で130km/hを目指すと共に、踏切の無い湖西線、北陸トンネル内は160km/hに対応する性能としました。現在の所、同線及びトンネル内においては実現していませんが、平成9年より北越急行ほくほく線でその性能を発揮した運転が行われていました。

先行試作車(1000番代)
 平成4年に登場したグループで、9両編成1本が製作されました。登場時は485系と編成を合わせる為、9両貫通編成とされました。車体は鋼製を基本とし、屋根板や床板は腐食に強いステンレス鋼を使用しています。先頭車は大型曲面ガラスを用いた流線形とし、先頭部の連結器を格納式を採用。スカート全体を一体形状とする事でスピード感あるデザインとしています。塗装色はウォームグレーをベースにコーポレートカラーの青色とベージュのシンプルなものとしています。
 安定した高速走行、曲線通過性能向上を図る為、低重心設計としており、振り子式電車に近い高速走行を実現しています。
 走行機器は電動車(M車)にVVVFインバータ装置、附随車(Tp車)にパンタグラフ、変圧器、整流器等の交流機器、附随車(T車)に電動空気圧縮機、SIV装置を分散搭載したM+Tp+Тの3両を1ユニットとし、編成全体でMT比を1M2Тとする事で編成の自由度を高めるようにしています。
 車内は回転式リクライニングシートが配されており、普通席は485系よりもシートピッチを拡大しています。グリーン席は2+1列の座席配置です。客室窓は展望性も良い大型連続窓を採用し、段差を極力無くし、滑らかなデザインとなっています。
 登場時の形式は客室と乗降扉を持つ車輛を0番代。これを基本にトイレ、洗面所の設備を持つ車輛を100番代、その他の設備を持つ車輛を200番代と区分しました。
 当初は臨時特急として活躍をはじめ、平成7年に量産車が登場。同年に編成の向きと設備を量産車に合わせる改造を受けます。富山方にあったグリーン車は大阪方にと全体の編成を逆にしました。この際に原番号に1000番を加えました。
 改造後も貫通9両編成のままでしたが、分割・併合の無い運用に限定されていましたが、流石に不便。という事で、量産車と同じく分割・併合が出来るように基本編成6両、付属編成3両に変更し、更に車内設備を683系0番代と合わせる改造工事を平成13年に実施しました。これにより、先頭車化改造した中間車は形式や番代区分が変更された他、車内設備を変更した車輛も番代区分の変更が行われています。
 先行試作車編成は2度の大きな改造工事を受けた事もあり、老朽化が見られ始めた平成27年より廃車が始まり、令和4年に全て廃車となって、番代消滅しています。

クハ680-1201(1位側) クハ681-1501(1位側)

クハ680-1201
金沢方に位置する非貫通構造の制御車です。(9号車)登場時はクハ680-1で大阪方に位置していました。方向転換でクハ680-1001に変更。分割編成化改造で再度改番しています。電動空気圧縮機、SIV装置を搭載しています。車内は車いす対応座席、車いす対応トイレ、洗面所の設備があります。
クハ681-1501
基本編成の金沢方に位置する貫通構造の制御車です。(6号車)登場時はサハ681-101。方向転換でサハ681-1101に改番、分割編成化改造で、先頭車化改造を受けました。中間車時代にはトイレ、洗面所の設備がありましたが、運転台を設置した為、客室のみとなっています。

クハ680-1501(3位側) クロ681-1001(3位側)

クハ680-1501
付属編成大阪方に位置する貫通構造のパンタグラフ付き制御車です。(7号車)クハ681-1501と同じく中間附随車を先頭車化改造した車輛です。登場時はサハ680-1。方向転換でサハ680-1001となり、分割編成化改造で先頭車化改造を受けています。主変圧器、主制御器を搭載しています。車内にはトイレ、洗面所の設備があります。
クロ681-1001
基本編成の大阪方に位置する非貫通構造の制御車(グリーン車)です。登場時はクロ681-1で金沢方に位置していました。方向転換で1000番を加えています。分割編成化改造では変更されていません。電動空気圧縮機、SIV装置を搭載しています。車内は2+1列の座席配置で、方向転換工事の際、乗降扉を移設し、トイレ、洗面所を設置しています。

モハ681-1051(1位側) モハ681-1101(3位側)

モハ681-1051
基本編成の3号車に位置する中間電動車です。登場時はモハ681-201で7号車に位置していました。方向転換改造でモハ681-1201となり、連結位置を3号車に変更します。分割編成化改造で業務用室及び車掌室を撤去し、前位側に乗降扉を設置する改造を行いました。VVVFインバータ装置を搭載しています。
モハ681-1101
基本編成の5号車に位置する中間電動車です。登場時はモハ681-101で2号車に位置していました。方向転換改造で5号車に移動しています。VVVFインバータ装置を搭載しています。車内にはトイレ、洗面所の設備があります。

モハ681-1301(3位側) サハ680-1101(3位側)

モハ681-1301
付属編成の8号車に位置する中間電動車です。登場時はモハ681-1で5号車に位置していました。方向転換改造で8号車に移動し、モハ681-1001に改番しました。分割編成化改造で前位側にあった乗降扉を撤去し、自動販売機を設置し、1301番に改番しています。
サハ680-1101
基本編成の2号車に位置するパンタグラフ付き附随車です。登場時はサハ680-101で8号車に位置していました。方向転換改造で2号車へ移動しています。主変圧器、主制御器を搭載しています。前位側にトイレ、洗面所の設備があります。

サハ680-1301(3位側)

サハ680-1301
基本編成の4号車に位置するパンタグラフ付き附随車です。登場時はサハ680-201で6号車に位置していました。方向転換改造で4号車に変更し、サハ680-1201に変更しました。分割編成化改造でプチカフェ、電話室を撤去し、業務用室、車掌室、車内販売準備室を設置し、改番しています。トイレ、洗面所、多目的室の設備があります。

量産車(0番代)
 平成7年に登場したグループで、概ね先行試作車に準じた設計となっていますが、大阪~富山駅間で運行される列車の中で金沢駅で分割、併合を行い、基本編成を七尾線に乗入れする為、グリーン車を組み入れる必要が出てきました。これにより、グリーン車を富山方から大阪方に変更。同時に併合運転時に通り抜けが出来るように、貫通構造の制御車が登場しています。
 機器類では技術が進み、小型化等が行われており、M-Tpの2両ユニットと走行関係機器の搭載が無い附随車に分け、更に編成の自由度を高めています。
 平成14年に683系との車内設備を統一する改造工事が実施され、編成の組み換え(3号車と8号車の入れ替え)や設備の変更等が行われました。

クモハ681-508(2位側) クハ681-3(1位側)

クモハ681-501~
基本編成の貫通構造の制御電動車です。VVVFインバータ装置、電動空気圧縮機、SIV装置を搭載しています。
クハ681-1~
付属編成の金沢方に位置する非貫通構造の制御車です。先行試作車とは運転台側窓が台形状に変化しています。トイレ、洗面所の設備があります。

クハ681-202(1位側) クハ680-501(3位側)

クハ681形式200番代
車内設備統一工事で登場したグループで、クハ681-1~に車いす対応対応座席を追加し、トイレを車いす対応トイレに変更したもの。
クハ680-501~
付属編成の大阪方に位置する貫通構造のパンタグラフ付き制御車です。主変圧器、主整流器を搭載しています。車内にはトイレ、洗面所の設備があります。

クロ681-2(3位側) モハ681-3(1位側)

クロ681-1~
基本編成の大阪方に位置する非貫通構造の制御車(グリーン車)です。前位側にトイレ、洗面所の設備があります。
モハ681-1~
基本編成に組み込まれる中間電動車です。VVVFインバータ装置、電動空気圧縮機、SIV装置を搭載しています。乗降扉は前後2ヶ所あります。

モハ681-202(3位側) モハ681-306(3位側)

モハ681-201~
基本編成に組み込まれる中間電動車です。VVVFインバータ装置、電動空気圧縮機を搭載しています。前位側に業務用室、車掌室の設備があります。
モハ681形式300番代
車内設備統一工事で登場したグループで、モハ681-1~、モハ681-201~を改造したもの。0番代を改造した車輛は、前位側にある乗降扉を撤去し、自動販売機を設置。200番代を改造した車輛は前位側にある業務用室、車掌室を撤去し、座席を1列増やし、自動販売機を設置しています。

サハ681-206(3位側) サハ681-302(1位側)

サハ681-201~
基本編成に組み込まれる中間附随車です。前位側に車椅子対応設備、トイレ、洗面所、多目的室があり、後位側にプチカフェの設備があります。
サハ681形式300番代
車内設備統一工事で登場したグループで、後位側のプチカフェを撤去し、車内販売準備室、車掌室を設置しました。

サハ680-3(1位側)

サハ680-1~
基本編成に2両組み込まれるパンタグラフ付き附随車です。主変圧器、主整流器を搭載しています。車内にはトイレ、洗面所の設備があります。




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