
JR貨物(日本貨物鉄道)のコンテナ
昭和62年の国鉄分割民営化により、貨物部門は日本貨物鉄道(株)(JR貨物)となりました。国鉄時代からのコンテナが継承されますが、新規格のコンテナが登場します。
新規格のコンテナの形式は2桁の数字で表し、その数字は有蓋、タンクコンテナは内容積、無蓋コンテナは床面積を表すものとなっています。形式の前に付くアルファベットは国鉄時代と同じ、種類を表しますが、数字の後ろに登場順を表すアルファベットが新しく追加されています。
18A形式5t積み12ftコンテナ
![]() |
![]() |
| 18A-184(1位側) | 18A-2180(4位側) |
昭和62年に登場したJR貨物発足後初となるコンテナです。国鉄末期に登場したC40形式のサイズと同一で、量産タイプとも言えます。扉構造も妻一方、側一方のL字二方開きとなっています。塗装色はコンテナブルーの青22号をベースに日本列島を模したクリーム色の塗り分けとし、JRの大きなロゴマークが入る斬新なデザインとなりました。派生形式として、両側二方開きとした18B形式が登場しています。(平成13年に形式消滅)本形式は平成22年に形式消滅しています。
18C形式5t積み12ftコンテナ
![]() |
![]() |
| 18C-63(1位側) | 18C-2350(4位側) |
昭和63年に登場した形式で、外観は18A形式と同じ、妻一方、側一方のL字二方開きです。18A形式の緊締装置を改良し、床面を下げ、内容積を拡大しています。塗装色は18A形式と同じですが、JRロゴマークの下に「JR貨物」が追加されています。
5000個が製作されましたが、最終ロットの4701~5000番は韓国のJINDO製で、海外メーカーのコンテナ導入は国鉄時代から通して、初の事例となります。このグループは脚に隅金具が設置されており、外観の特徴となっていました。
19系コンテナの登場、置換えが進められ、平成22年に形式消滅しています。
18D形式5t積み12ftコンテナ
平成元年に登場した形式で、18B形式と同じく扉構造を両側二方開きとしました。18B形式よりも全長を拡大し、内容積を拡大しています。塗装色はコンテナブルーをベースにしていますが、クリーム色の塗装パターンを変更しています。
トラックに積載したまま荷役作業が行える等、使い勝手が良い為23600個製造され、一大勢力を築き上げました。平成13年頃より、後継形式の19系コンテナや20系コンテナの置換えが始まり、平成25年に形式消滅しています。
東急大阪製
![]() |
![]() |
| 18D-204(2位側) | 18D-17595(1位側) |
妻面のリブの数は9本。扉は額縁のようになっています。初期の個体は製作年が書かれているのが特徴です。製造された年により、扉を固定するフックの位置が異なっています。
日本車輌製
![]() |
|
| 18D-5943(3位側) |
扉のつくりが他社とは異なるのが特徴となっています。
富士重工業製
![]() |
|
| 18D-20000(1位側) |
東急大阪製に酷似した外観が特徴です。違いは扉に付けられている「鼻」の位置。富士重工業製は高い位置にあり、見分けるポイントとなっています。
JINDO製
![]() |
![]() |
| 18D-12656(2-4位側) | 18D-23518(2位側) |
鼻の位置が高く、額縁扉が富士重工業製にそっくりですが、脚にある隅金具が異なります。最終ロットのJINDO製は隅金具がありません。妻面のリブ数は国内メーカーは9本ですが、8本と異なります。この他、形式の18Dの「D」の文字も異なっています。
W18D形式5t積み12ftコンテナ
![]() |
| W18D-739(2位側) |
平成13年に登場したもので、18D形式を産業廃棄物(静脈物流)専用としたものです。貨物の中には悪臭を放つものがあり、他の貨物との併用が難しい事から、雨漏り等の軽微な不具合が見られ、営業用に供せなくなった18D形式を対象に選定し、用途を限定したものです。対象となった個体には形式の前に廃棄物を意味する「waste」の頭文字「W」を追加し、付近に黄色地に「環」と書かれたステッカーを追加しています。
後継形式のW19D形式の登場、老朽化により廃棄が進み、平成25年に形式消滅しています。
※静脈物流(じょうみゃくぶつりゅう)
使用済み製品や産業廃棄物等の廃棄物輸送を言います。対義語は「動脈物流」と言い、生産物の輸送を言います。これは私たち人間にある動脈と静脈の関係に例えたもので、動脈は酸素を運ぶのに対し、静脈は不要な二酸化炭素を運び、体外へ排出する事に因みます。
V18B形式5t積み12ftコンテナ
![]() |
![]() |
| V18B-58(4位側) | V18B-1447(3位側) |
昭和63年に登場した通風コンテナで、3000個が製作されました。V18A形式と同一で、私有コンテナのUV1形式を参考にした設計で、側面に設置された通風口(ベンチレーター)が特徴です。V18A形式の緊締装置を改良し、床面を下げて内容積を拡大させています。
初期の個体は妻面がリブ構造(コルゲート構造)ですが、中期以降は平板の形態となっています。平成25年に形式消滅しています。
V18C形式5t積み12ftコンテナ
![]() |
![]() |
| V18C-1712(4位側) | V18C-5095(1位側) |
平成2年に登場した通風コンテナで、5400個製作されました。トラック上で荷役が出来、人気を博した18D形式と同じ、側面二方開きとしたコンテナです。塗装はV18B形式と同じ、コンテナブルーの青22号をベースに風をイメージしたほうき星の尾っぽのデザインとなっていますが、両開きである事から細い帯を追加しています。1712番は東急製、5045番は日本車輌製で、妻面のリブの数が異なっています。
後継形式の登場、私有通風コンテナの増備により、平成25年に形式消滅しています。
![]() |
| V18C-1863(2-4位側) |
写真はリースされた個体で、自動車部品メーカーが使用していました。企業名や商品名のステッカーが貼られています。通風コンテナを使用する理由は、中の温度上昇を防ぐ事や湿度を下げる目的のためです。