私有コンテナのページ(新制度 無蓋コンテナUM11A・UM12A形式)
昭和62年、国鉄からJR貨物へ移行し、コンテナの形式は新しい記号や付番に変わりました。旧制度では非危険品と危険品の区分でしたが、新制度では内容積(無蓋コンテナは床面積)による形式になり、続くアルファベットや個体番号に大きさなどの仕様を表記する方法となっています。主に焼却灰(ゴミを燃やして残ったもの)といった静脈物流輸送に使用される無蓋コンテナで、飛散防止のために天板(屋根)が設置されているのが特徴です。荷役方式はダンプ式となっています。
0番代
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| UM11A-55(1位側):ヤマゼン 焼却灰専用 |
UM11A-77(2位側):芳賀通運 焼却灰専用 |
2つの会社が所有しており、1~70番は日本環境鉄道輸送が所有し、借受会社はヤマゼンです。71~80番は芳賀通運が所有しています。いずれも、焼却灰を輸送しています。
1000番代
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| UM11A-1051(3位側):川崎市環境局 焼却灰専用 |
UM11A-1118(1位側):川崎市環境局 焼却灰専用 |
1000番代は特定荷主に割り振られた番代となっており、1001~1150番製作されました。積荷の悪臭(可燃ごみの焼却灰)が漏れ出る事のないように対策を施した構造となっているのが特徴です。
UM12A形式20ft無蓋コンテナ
UM11A形式の拡大形式として登場した形式です。登場から2000個近く製作され、現在も登録が続いている、無蓋コンテナの代表的な形式となっています。静脈物流輸送用として製作されており、荷役方式がダンプ式となっています。製造メーカーは極東開発工業と新明和工業の2社で、どちらも特殊自動車を製作する会社です。
0番代
自動車解体等から発生したシュレッダーダストを運ぶコンテナの登録から始まりました。0番代には新規登録と改番による編入した個体があります。
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| UM12A-369(2位側):全国通運 残土専用 |
UM12A-440(4位側):秩父鉄道 焼却灰専用 |
UM12A-369:大宮操車場跡地再開発の際に残土輸送のために製作された5000番代(首都圏建設資源高度化センター所有)を減トンし、転籍した個体です。原番号から5000番を引いており、その部分が空白になっています。極東製が出始めた初代の姿で梁がない。
UM12A-440:セメントの原料となる焼却灰を運ぶために製作したものです。極東製の初代標準タイプです。
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| UM12A-456(2位側):神奈川県川崎市 一般ごみ専用 |
全国通運が所有し、借受会社が神奈川県川崎市となっています。451~495番の範囲となります。(途中欠番がある)ハイゲート仕様のどっしりとしたスタイルとなっています。新明和工業製。
5000番代
本形式の登録で最も数があるグループとなります。荷重が12.3t以上13.5t未満を意味する5000番代で始まり、5001からスタート。6000番まで一杯になると、6000番代相当の105000番代が割り当てられ、106000番まで到達。次は7000番代に相当する205000番代が登場しています。
※編集の都合で、ごちゃ混ぜになっています。予めご了承下さい。
〇ジェイアールエフ商事所有
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| UM12A-5125(2位側):焼却灰専用 | UM12A-5157(2位側):焼却灰専用 |
首都圏建設資源高度化センター所有の転籍した個体です。5125番は極東開発工業製、右の5157番は不明ですが、異なっているのがわかります。
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| UM12A-105077(4位側):焼却灰専用 |
脱臭装置がついた個体です。青色の帯が追加されています。新明和工業製。
〇山陽三共有機所有
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| UM12A-5307(4位側):有機肥料 | UM12A-5327(4位側):有機肥料 |
5301~5350番を所有。さいたま新都心建設で残土輸送に使われた個体が転籍したものです。文字の配色や個体の塗装に幾つか種類があったようです。新明和工業製の側面に横リブが1本通った標準的な個体です。
〇龍南運送所有
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| UM12A-5548(4位側):焼却灰専用 | UM12A-5562(4位側):焼却灰専用 |
どちらも極東開発工業製。従来よりも多く積めるように天板を上げ、囲いが見える「背高タイプ」と呼ばれるもので、5548番は従来の設計のもの。右の5562番は「強化型」と呼ばれる梁(リブ)を増やした個体で、背高タイプ、標準タイプに田の字型リブスタイルが以降の極東製の標準的なスタイルを確立したようです。セメントの原料となる焼却灰を輸送しています。
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| UM12A-105743(4位側):焼却灰専用 |
銀色となった、「太平洋セメント」の会社名が入っている背高タイプの個体です。こちらも、セメント工場へ焼却灰を運んでいます。極東製です。
〇三井金属所有
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| UM12A-5774(2位側):溶融灰専用 | UM12A-5766(3位側):溶融灰専用 |
三井金属鉱業が直接所有する個体(写真右)と三池製錬が所有し、三井金属鉱業が借受会社となる2種類があります。どちらも灰色となっています。どちらも背高タイプに見えますが、極東製の標準型となっています。
積荷の説明
溶融灰(ようゆうばい)・・・溶融スラグや廃棄物溶融スラグとも言われるもので、廃棄物や下水汚泥の焼却灰を高温(1300℃以上)で溶かしたものを冷却し、固化させたものです。最終処分場の延命が図れるほか、高温を加える事により、ダイオキシンや揮発性重金属の無害化を図れるメリットがあります。建設や土木資材に利用されています。
〇中央通運所有
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| UM12A-5904(2位側):産業廃棄物専用 | UM12A-5728(3位側):産業廃棄物専用 |
水色が特徴で、極東製の背高タイプと標準タイプの2種類があります。側面の戸当たりゴムが上段の梁の下部に設置される、極東製の標準スタイルです。
〇下関海陸運送所有
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| UM12A-105274(1位側):焼却灰専用 | UM12A-105272(3位側):焼却灰専用 |
全国通運が所有し、下関海陸運送が借受会社となっています。山口県下関市のごみ処理施設から出た焼却灰を輸送するもので、近くのセメント工場へ運んでいます。こちらもモーダルシフトにより生まれたものとなっています。個体を見ると、コンテナ下部のリブの側板と接する部分に四角い戸当りゴムが設置されているのが特徴です。新明和製となっています。
〇アミタ所有
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| UM12A-5581(1位側):脱水ケーキ専用 |
浄水場で発生する産業廃棄物の一つである脱水ケーキを運んでいます。クリーム色と銀色若しくは灰色の2種類があります。極東製となっています。
積荷の説明
脱水ケーキ(だっすいけーき)・・・浄水場で原水に含まれる汚泥を濃縮し、脱水した固形物質を言います。有機物が含まれており、放置すると腐敗が進み、悪臭の発生や感染症の原因となるため焼却処分し、埋め立て処分されます。近年、環境負荷低減を目的に資源として見直され、園芸用の土やセメントの原料として使われています。
〇山九所有
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| UM12A-105516(1位側):産業廃棄物専用 |
水色と灰色の2色の組み合わせが特徴となっています。個体は極東製の標準的なスタイルとなっています。
〇全国通運所有
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| UM12A-105576(3位側):残土専用 |
リース個体が多いですが、直接所有する個体もあります。105543~105692番を所有しており、すべてリニア中央新幹線の建設で出てきた残土を運んでいます。白色に橙色の帯を巻いたシンプルなデザインです。写真は極東製のものです。
〇芳賀通運所有
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| UM12A-105055(1位側):脱水ケーキ専用 | UM12A-105050(4位側):脱水ケーキ専用 |
宇都宮貨物ターミナルが所有し、芳賀通運は借受会社となっています。クリーム色の新明和製の個体を所有しています。天板を受け止める戸当りゴムが中央の梁に設置されているタイプです。
〇三菱マテリアル所有
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| UM12A-105181(3位側):溶融灰専用 | UM12A-105763(4位側):溶融灰専用 |
極東製、背高タイプコンテナを多く所有しているようです。会社名の表記は紺色若しくは黒色で、社紋のスリーダイヤモンドは紺色とお馴染みの赤色の2種類があります。
〇水島臨海通運所有
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| UM12A-5975(1位側):浄水ケーキ | UM12A-5846(1位側):浄水ケーキ |
派手なカラーリングとして知られおり、新明和製の標準的な個体となっています。フォークポケット上の踏み台のようなものが付いているのが特徴です。
積荷の説明
浄水ケーキ(じょうすいけーき)・・・浄水場で水が浄化される際に取り除いた微細な土砂を脱水し、固化させたものです。埋め立てられるかセメントの原料として用いられていましたが、最近は天然ミネラル分を豊富に含み、保水性、通気性に優れている事から、高品質の培養土の原料にも利用されています。
〇日本通運所有
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| UM12A-5570(2-4位側):産業廃棄物専用 | UM12A-5861(1位側):産業廃棄物専用 |
極東製の個体で、左は初期スタイルのもので、右は強化型と呼ばれる梁が増えたものとなっています。
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| UM12A-105165(2位側):産業廃棄物専用 | UM12A-105475(3-1位側):産業廃棄物専用 |
105165番は105164番との2個のロットで、極東製の旧スタイルとなっています。推測されるのは、特定の貨物を運ぶのですが、質量があるため荷重の減トンが必要。でも、決められた量を1個のコンテナに納めたい。そこで、コンテナの部材を削って調整した。というもの。真相は何なのでしょう。右は極東製の強化型標準スタイルです。
〇萩森物流所有
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| UM12A-105142と5898(3-1位側):コンクリート混和汚泥専用 |
ジェイアールエフ商事と同じカラーを纏い、古参の個体から新しい個体を多数保有する会社として知られています。同社所有の個体は新明和製ですが、新明和製の背高タイプが初めて導入された事でもファンの間では有名です。写真の下段の105142は標準スタイルですが、上段の5898番は側面中央の梁より上部の側板の高さがあり、青い帯と下の3色の帯が離れているほか、戸当りゴムの設置位置も異なっています。四隅の柱に青い帯があり、識別のためか?と思われますが、別の目的で配されているものです。横帯の間隔で見分けると良いでしょう。
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| UM12A-105753(2位側) | UM12A-5710(3位側) |
新明和製の標準スタイルの個体です。初期の個体では水島臨海通運と同じく、フォークポケット上に踏み台のようなものが設置されていますが、新しい個体はやめている事が確認出来ます。
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| UM12A-5923(1位側) | UM12A-105848(3位側) |
新明和製の背高タイプの個体です。青い帯の高さが標準的な個体とは異なるのがわかります。
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| UM12A-105171(1位側) |
パッと見ると標準スタイルの個体ですが、青帯がありません。更にフォークポケット上を見ると、謎の窪みが見られます。105169~105173の5個のロットですが、これは何なのでしょう。
〇同和通運(DOWA通運)所有
皆さんは「都市鉱山」という言葉を耳にした事があるでしょうか。大勢の人が暮らす都市からは大量に捨てられる家電製品などが多くあります。このゴミには金やレアメタルといった数多くの資源が使われており、そこから資源を回収し、リサイクルしよう。という事が提唱されました。この都市で廃棄されるゴミの資源を鉱山に見立て「都市鉱山」という言葉が生まれました。
この都市鉱山を実践している企業がDOWAホールディングス(旧、同和鉱業)で、秋田県にある小坂鉱山においてかつての精錬技術を活用し、都市部から回収した電子基板類などから金や銀、ニッケルなど多くの金属を回収、リサイクルを行っています。
この都市部から資源を回収するために鉄道コンテナが使われており、全国各地で見る事が出来ます。
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| UM12A-5754(1位側):産業廃棄物専用 | UM12A-205037(3位側):産業廃棄物専用 |
左は同和通運時代の初期の個体で、右は現在の個体です。どちらも極東製です。家電製品等に用いられる電子プリント基板などを破砕したものを運ぶ用途に使われます。初期の個体は同形式で置き換えられています。小さな違いですが、初期の個体は総重量が12.7t、その後12.8tに増え、最新のロットは12.9tになっています。
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| UM12A-105236(2位側):汚染土壌専用 | UM12A-105292(3位側):汚染土壌専用 |
少々メカニカルな外観を持つコンテナは工場などを解体した後に発生する汚染された土を運んでいます。密閉が強化されており、産業廃棄物用とは異なります。写真は総重量12.6tの初期のタイプです。
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| UM12A-105307(3位側):汚染土壌専用 |
産業廃棄物専用の外観ですが、汚染土壌専用です。「3本ボルト」という注意書きが添えられた個体で、後位側妻面の開閉蓋に③の表示があります。天板の密閉を強化するのではなく、妻板の密閉度合を高めて輸送する方式としたようです。総重量は12.7tです。
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| UM12A-105904(1位側):汚染土壌専用 | UM12A-205138(3位側):汚染土壌専用 |
その後増備された個体は天板の密閉を強化した姿に戻り、総重量も12.6tになっています。
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| UM12A-105090(1位側):汚染土壌専用 | UM12A-105943(2位側):汚染土壌専用 |
汚染土壌など廃棄物の中には水分を含んでいる物があり、振動によって溢れ出てしまう恐れがあるため、水密型という密閉状態を更に強化したタイプが製作されました。写真左は初代で唯一新明和製の個体のもの。天板が全長方向へ開閉する特殊なコンテナでした。その置換えでしょうか、同じ総重量13.5tのタイプが登場(写真右)しており、こちらは極東製の個体です。見かけは他の個体と同じように見えます。
〇ジェイアール貨物・北海道物流(旧 北海道ジェイアール物流)所有
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| UM12A-105214(1位側):汚泥専用 | UM12A-105219(2位側):汚泥専用 |
極東製を所有しており、形態的には標準スタイルの個体を使用しています。
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| UM12A-105454(4位側):汚泥専用 |
カラーリングがクリーム色となり、太平洋セメントの会社名と社紋が入ったスタイルの個体です。
〇東京エコサービス所有
東京都区内の清掃工場から出る焼却灰を全国各地のセメント工場へ輸送するもので、個体中央にある「23」は清掃工場を運営する組合のシンボルマークです。
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| UM12A-105835(1位側):焼却灰専用 | UM12A-105471(3位側):焼却灰専用 |
極東製の旧タイプの外観ですが、後位側妻面の扉は前例のない梁の多いタイプになっています。また、天板には通気口(脱臭装置)のようなものが設置される新しい形態となっています。向かって右側にあるのは社紋です。
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| UM12A-105833(2位側):焼却灰専用 | UM12A-105442(4位側):焼却灰専用 |
背高タイプの個体です。天板の開閉機構の部分が異なっており、見分けるポイントになります。極東製です。
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| UM12A-105720(3位側):焼却灰専用 | UM12A-105726(1位側):焼却灰専用 |
コンテナ本体の梁の数や天板の形状が明らかに異なるタイプです。密閉強化型でもある事から、焼却灰ではないのかもしれません。
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| UM12A-5796(1位側):焼却灰専用 |
DOWA通運から転籍した個体で、1個だけのレアコンテナ。黄緑色から緑色に塗装変更が行われています。
〇日本フレートライナー所有
東京エコサービスと同じく、東京から全国各地へ焼却灰を輸送するコンテナを所有しています。
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| UM12A-205118(1位側):焼却灰専用 | UM12A-105530(3位側):焼却灰専用 |
個体は極東製で、東京エコサービスと同一設計となっています。写真は標準スタイルの個体で、日本フレートライナーのマークがあり、ここが異なります。
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| UM12A-105533(2位側):焼却灰専用 | UM12A-105438(4位側):焼却灰専用 |
背高タイプの個体です。こちらも同一設計となっています。
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| UM12A-105704(1位側):焼却灰専用 | UM12A-105708(4位側):焼却灰専用 |
密閉強化型の個体です。後位側妻面の個体番号の部分だけ梁を太くしています。
〇三東運輸所有
この会社も東京エコサービス、日本フレートライナーと共に焼却灰の輸送にあたっています。2社と比較すると所有数は少ない。
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| UM12A-105741(1位側):焼却灰専用 | UM12A-205118(4位側):焼却灰専用 |
三東運輸所有の個体は極東製の標準タイプと背高タイプの2種類となっています。構造は2社と同じで、会社名と社紋が異なります。