電化区間の少ない北海道地区では、電化、非電化の区別なくDD51形式ディーゼル機関車が長らく活躍してきました。貨物輸送の増大、高速化に対応するため、常に重連運転の運用が組まれ、厳しい気候のための老朽化も目立ってきました。重連運転解消、置換えを目的に平成4年に登場したのがこのDF200形式です。
この機関車の最大の特徴でもある動力伝達方式に、従来の主流であった液体式から、DF50形式以来の採用となる電気式(ディーゼル・エレクトリック式)を採用しています。
この電気式を採用した理由は、高出力に対応した大容量液体変速機の研究・開発が昭和45年に登場したDE50形式試作ディーゼル機関車以来行われていない事、VVVFインバータ制御方式など進化した電気機器を採用し、機器の小型化、メンテナンスの低減が図れるためです。
車体は前頭部に傾斜のある箱型車体で、屋根高さを車輛限界一杯とする事により、機器類の艤装空間を確保しています。駆動用エンジン、発電機は2基搭載されています。主電動機はかご形三相誘導電動機(交流電動機)を6基搭載しており、1個のインバータで1個の主電動機を制御する1C1M方式となっています。ブレーキ方式は発電ブレーキ併用電気指令式空気ブレーキを採用しています。
耐寒・耐雪構造では、気密性の向上、暖房能力強化が図られています。
公募により、ECO-POWER RED BEAR(エコパワー レッド ベア)という愛称が付けられ、車体側面にロゴが描かれています。

0番代

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DF200-901号機で得られた試用結果を基に製作された量産車のグループです。前照灯や窓の形状が変更となっています。駆動用機関はドイツMTU社製を搭載していますが、10号機以降はコマツ製エンジンを搭載しています。

50番代

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平成11年より登場したグループで、駆動用エンジンをコマツ製のものに変更しています。このエンジンはDD51形式B更新工事車に搭載されるものと同じで、部品の共通化による保守性を向上させる目的があります。

100番代

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平成17年より登場したグループです。VVVFインバータに用いられる素子をGTOサイリスタからIGBTに変更したもので、外観は50番代と同じです。