私有コンテナのページ(新制度 タンクコンテナUT9C~UT10A形式)

昭和62年、国鉄からJR貨物へ移行し、コンテナの形式は新しい記号や付番に変わりました。旧制度では非危険品と危険品の区分でしたが、新制度では内容積(無蓋コンテナは床面積)による形式になり、続くアルファベットや個体番号に大きさなどの仕様を表記する方法となっています。

気になる専用種別がありましたら、こちらをクリックして下さい。 → 専用種別 説明ページ

UT9C形式20ftタンクコンテナ

中型サイズの大きさとなり、数が多い。0番代と5000番代の2種類が長らく続いていましたが、8000番代も登場しています。

0番代

UT9C-6(3位側):エアー・ウォーター
ピリジン専用(燃毒36)

日本陸運産業が所有し、エアー・ウォーターは借受会社となっています。腰高のタンクコンテナで2~9番のグループとなります。借受会社や専用種別がサボ式になっているので、他の品目を輸送しているようです。

5000番代

UT9C-5006(2位側):日本陸運産業
プロパギルメチルフラン専用(燃30)
UT9C-5007(2-4位側):日本油脂
ポリブテン専用(93)

UT9C-5006:危険性が高い積荷であるため「危」の文字が目立ちます。専用種別ですが、記載していません。
UT9C-5007:5007番と5008番の2個がポリブテン専用となっています。一見すると一般的なタンクコンテナに見えますが、後位側のタンク体下部を削って、機器類を配置している珍しいスタイルとなっています。

UT9C-5013(4位側):東ソー
ジエチレントリアミン専用(81)
UT9C-5021(3位側):ダイセル化学工業
エポキシ化亜麻仁油専用

UT9C-5013:5011~5016番のグループ。専用種別がサボ式なので、臨時専用種別変更をよく行うと推察されます。この個体も登録はエチレンジアミンで、ジエチレントリアミンは変更した事になります。
UT9C-5021:危険品ですが、化成品分類番号がないタイプ。恐らく、エポキシ化が危険物になるとの事で、危険品を輸送する分類を受けているのでしょう。

UT9C-5029(2-4位側):マナック
TBP-A専用(96)
UT9C-5046(1位側):日本石油輸送
PPG専用(93)

UT9C-5029:5029~5033番のグループ。保護枠のないタイプ。タンク体に補強環があるので、高圧の気体を用いて荷役をすると推察されます。専用種別ですが、「2,4,6-トリブロモフェノール」をご覧下さい。
UT9C-5046:緑色がシックな装いのタンクコンテナ。専用種別ですが、「ポリプロピレングリコール」をご覧下さい。

UT9C-5050(3位側):日立化成工業
不飽和ポリエステル樹脂専用(燃30)
UT9C-5053(3-1位側):ダイヤニトリックス
アクリルアマイド水溶液専用(毒60)

UT9C-5050:5050~5052番のグループ。UT4C形式を拡大したものです。
UT9C-5053:2色塗りですが斬新なデザインが特徴の個体です。5053番と5054番の2個のグループ。専用種別ですが、「アクリルアミド」をご覧下さい。

UT9C-5060(1-3位側):エム・ティ・ビー
DCN専用(毒燃63)
UT9C-5060(2-4位側):エム・ティ・ビー
DCN専用(毒燃63)

5060~5065番のグループ。マンホールが後位側に偏った特徴のある個体です。専用種別ですが、「1,4-ジクロロ-2-ニトロベンゼン」をご覧下さい。

 
UT9C-5066(2位側):日本石油輸送
モノクロロベンゼン専用(燃30)
UT9C-5074(2位側):一宮運輸
アンモニア水専用(侵80)

UT9C-5066:一つだけのグループ。マンホールがかなり大きい(マンホールそのものは普通のサイズと思われる。)のが特徴の個体です。
UT9C-5074:つぎはぎのようなタンク体が特徴。こちらも一つだけのグループ。専用種別ですが、「アンモニア」をご覧下さい。

 
UT9C-5075(1位側):日産化学工業
アンモニア水専用(侵80)
UT9C-5076(4位側):日産化学工業
アンモニア水専用(侵80)

5000番代のラストグループ。日本陸運産業が所有し、日産化学工業が借受会社となっています。5075番は現在のデザイン。5076番は汚れて見づらいですが、旧デザインとなります。

8000番代

UT9C-8003(1位側):日産化学工業
濃硫酸専用(侵(禁水)84)
UT9C-8001(4位側):日産化学工業
濃硫酸専用(侵(禁水)84)

総重量が20tのヘビー級のグループ。総重量が規格外なので、ハローマークが付きます。8003番は旧デザイン、8001番は現在のデザインとなります。

UT9F形式20ftタンクコンテナ

僅か2個のみの小世帯となる形式で、「F」は多品種積載の危険品を輸送する形式。所有者が予め届け出た複数の危険品を裁量で運ぶ。という意味です。

UT9F-5002(4位側):日本石油輸送
モノクロロベンゼン専用(燃30)

正確な資料がないため判然としないのですが、現存はこの5002番との事。激レアなコンテナと言えましょう。

UT9K形式20ftタンクコンテナ

ISO規格で設計された所謂「海上コンテナ(海コン)」を意味する「K」の記号をもつ形式です。ISO規格を示す90000番代、総重量が12.3t以上、13.5t未満である事示す5000番を組み合わせた95000番代のみの形式となります。95001~95005番の5個あります。

UT9K-95001(3-1位側):日陸
過酸化水素専用(化侵58)
UT9K-95001(3-1位側):日陸
過酸化水素専用(化侵58)

海上コンテナをJR貨物に登録したもので、海上コンテナとして使う専用のタイプコードが向かって右手にあります。重量があるため、5tフォークリフトは使用禁止となっています。

UT9K-95004(1位側):日陸
SAQ専用(90)

95002~95005番のグループ。外観はマンホールが2つある海上コンテナ。専用種別ですが、「溶解アントラキノン」をご覧下さい。

UT10A形式12ft及び20ftタンクコンテナ

ん!?同一形式なのにサイズの違う形式が。

UT10A-1(2位側):水澤化学工業
ガレオンアース(活性白土)専用
UT10(A)-5003(1位側):日陸
酒類専用

左の12ft級UT10A形式。このサイズでは最も内容積の大きいサイズとなります。1~6番と8、9番の8個製造されました。(残りの7番は日清製粉が所有していた小麦粉専用コンテナです。)右の20ft級UT10A形式は3つのマンホールを持つ、特徴的なスタイルのタンクコンテナ。1つのコンテナで専用種別は同じですが、製品が異なるものを運べる多室構造だったのでしょうか。

さて、12ft級が登録され、その後に5000番代を名乗るグループが20ft級コンテナで登場します。ここで、コンテナの形式付与のルールを思い出してみましょう。サイズの異なる場合は先に登録したものが内容積(ここでは10㎥)をそのまま使用出来、後から登録する別サイズのコンテナは「0」を加えます。という事は、「UT010形式」とならないといけません。しかし、形式上2ケタが鉄則なので無理。推察されるのは荷重などによる番代を使い、重複を認めつつ、番代による区分を特認したのではないでしょうか。一旦は落ち着いたかに見えましたが、ある時に20ft級コンテナ側の普通品(非危険品)を示す「A」を消す指示が出たのでしょう。5003番を見ると10の右横をガムテープで消しています。現在は12ft級のコンテナは引退してしまい、重複問題は解決し、20ft級コンテナに「A」が復活しています。







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