私有コンテナのページ(新制度 タンクコンテナUT10C~UT11A形式)

昭和62年、国鉄からJR貨物へ移行し、コンテナの形式は新しい記号や付番に変わりました。旧制度では非危険品と危険品の区分でしたが、新制度では内容積(無蓋コンテナは床面積)による形式になり、続くアルファベットや個体番号に大きさなどの仕様を表記する方法となっています。

気になる専用種別がありましたら、こちらをクリックして下さい。 → 専用種別 説明ページ

UT10C形式20ftタンクコンテナ

危険品を輸送する形式で、0番代と5000番代、8000番代があります。

0番代

UT10C-11(3位側):日産化学工業
液化アンモニア専用(燃毒G26・3)
UT10C-11(2-4位側):日産化学工業
液化アンモニア専用(燃毒G26・3)

0番代を代表する個体と言えば、液化アンモニア専用コンテナ。高圧ガス保安法により、タンク体の色は白色に指定されています。4~14番までは初期のグループ。タンク体はキセ付きのもので、受台など繋ぎ目に鋲打ちのスタイルが特徴です。写真左は現在のデザインです。

UT10C-21(1位側):日産化学工業
液化アンモニア専用(燃毒G26・3)
UT10C-16(4位側):日産化学工業
液化アンモニア専用(燃毒G26・3)

15~21番は後期のグループ。外観が大きく変わり、1-3位側にあったはしごが無くなっています。鏡板(タンク体に妻面部を言う。)の頂点部の扁平部の大きさが変わっています。

5000番代

本形式の主力となる番代で、100個以上の登録があります。

UT10C-5004(4位側):新日本石油
潤滑油専用(93)
UT10C-5007(4位側):日本ケミカル工業
LLC専用(93)

UT10C-5004:日本石油輸送が所有し、新日本石油が借受会社となっています。保護枠に特徴がある個体で、5003番と5004番のグループ。粘性が高い積荷で、ポンプなどの設備があります。
UT10C-5007:日本石油輸送が所有し、日本ケミカル工業が借受会社となっています。登場時は潤滑油専用でしたが、借受会社変更で脂肪酸、そしてLLC専用と変更を行っています。専用種別ですが、「ロングライフクーラント」をご覧下さい。

UT10C-5051(1位側):日本石油輸送
ラクトニトリル専用(毒62)
UT10C-5054(4位側):日本石油輸送
ラクトニトリル専用(毒62)

タンク体の2箇所の補強環が特徴の個体です。5045~5054番のグループとなります。所有者は異なりますが、日本陸運産業(現:日陸)や三菱化学物流所有の同じラクトニトリル専用の個体があり、似た外観となっています。

UT10C-5065(3位側):日油
パーブチルH-69専用(化燃53)
UT10C-5064(4位側):日油
パーブチルH-69専用(化燃53)

5059~5065番のグループで、5059~5063番は日本石油輸送、5064、5065番は鶴崎海陸運輸が所有。借受会社は日本油脂となっています。専用種別である「パーブチルH-69®」は日本油脂の商品名で、69とは69%の純度である事を意味しています。専用種別ですが、「tert-ブチルヒドロベルオキシド」をご覧下さい。

UT10C-5080(1位側):旭硝子
ジプロピレングリコール専用(93)
UT10C-5080(1位側):旭硝子
ジプロピレングリコール専用(93)

5077~5080番のグループ。日本石油輸送が所有し、旭硝子が借受会社となっています。ポンプの設置を確認すると積荷は粘性のあるもの。と推察してしまいます。空気(積荷と相性の良い気体や液体)を加圧して押し出すのでしょう。

UT10C-5071(2-4位側):エム・ティ・ビー
アクリルアマイド水溶液専用(96(現:60))

UT9A形式の拡大形式に相当するのでしょう。しかし、UT9Aは普通品(非危険品)での登録なのに、こちらは危険品の分類なのでしょう。まず考えられるのはアクリルアマイドの濃度ですが、50%で違いはありません。所有者の裁量で登録申請されたのだろうか。同じ専用種別でも非危険品と危険品どちらでも可能。というものはまだまだありそうです。

UT10C-5089(2-4位側):中央通運
液化塩化ビニル専用(燃G23)
UT10C-5097(2位側):中央通運
液化塩化ビニル専用(燃G23)

UT10C形式5000番代の代表的な専用種別として思い出すファンも多いでしょう。高圧ガス保安法により灰色の塗装色の指定を受けています。多数のロットがあり、5086~5091番は最初のロットになります。受台に前後の表記があります。キセは3つに分割したタイプ。5090、5091番は分割したキセを中央寄りに隙間なく並べたスタイルとなっています。5097~5102番は2つ目のロット。キセの具合が良くなかったのか、保護枠内一杯の長さにキセを配置しています。このグループまで、フォークポケットの近くに「5tフォーク使用禁止」の注意書きがあります。

UT10C-5099(1位側):中央通運
液化塩化ビニル専用(燃G23)
UT10C-5104(1-3位側):中央通運
液化塩化ビニル専用(燃G23)

2つ目のロットですが、5099番からはキセが鏡板あたりのものとなり、フォークポケットの形状が変化。「5tフォーク使用禁止の」注意書きが消えています。3つ目のロットは5103~5105番の3個。2つ目のロット後期個体に倣っていますが、再びキセが延長しています。

UT10C-5105(3-1位側):中央通運
液化塩化ビニル専用(燃G23)
UT10C-5109(2位側):中央通運
液化塩化ビニル専用(燃G23)

3つ目のロットの最終番号の5105番はキセが短くなり、初代ロットで見られた前後表記と「5tフォーク使用禁止」の注意書きが復活しています。4つ目のロットは5107~5111番のグループ。今度はコンテナの台枠に中央に向かってせり上がるタイプに変更しています。

UT10C-5118(1位側):中央通運
液化塩化ビニル専用(燃G23)

タンク体は高圧ガス保安法により圧力容器となっており、対応年数が決まっています。初期の個体の寿命が来たのでしょう。その置換えを目的に新製が行われています。

UT10G形式20ftタンクコンテナ

ISO規格コンテナ、所謂海上コンテナの私有コンテナとしての登録されたものです。「G」はISOコンテナで普通品(非危険品)を輸送するもの。を意味しています。

UT10G-95002(4位側):日輪
アクリル酸メチル専用

本形式は95001番と95002番の2個のみが登録されています。しかし、95001番は所有者、専用種別が一切不明、目撃情報もない。色々な憶測が飛び交っているが、幾つかあり、過去事例を参照にすると一つは「書類上の登録」というもの。所有者が書類を提出し、認可は降りたが製作されていない。というもの。二つ目は「鉄道輸送に使用していない」というもの。登録、製作したものの何らかの事情で鉄道輸送に供していない。トラックの荷台として使用されている。というものがあり、真相は未だ霧の中で、姿を見ることが出来るのでしょうか。95001番は幻のコンテナとなっています。
現在、確認されている95002番は写真の通りです。日輪の海上コンテナは台枠及び保護枠の色で内容量が判るようになっており、95002番はオレンジの11kLタイプとなっています。

UT10K形式20ftタンクコンテナ

UT10G形式と同じく、ISOコンテナの私有コンテナとして登録している形式。危険品を輸送する形式で、「K」の記号が付きます。95000番代が5個(現在は1個が内容積変更に伴い形式変更したため、4個。)と98000番代が4個あります。

UT10K-95004(4位側):日陸
アクリル樹脂溶液専用(燃31)
UT10K-98003(4位側):日陸
発煙硫酸専用(侵毒86)

UT10K-95004:CIMC製の標準的な化成品コンテナです。
UT10K-98003:ヘビーコンテナと呼ばれる最大総重量が24tの大型コンテナです。「コキ50000、コキ100-105積載禁止」という見かけない注意標記が特徴です。

UT11A形式20ftタンクコンテナ

5000番代、8000番代、28000番代の3種類があります。

5000番代

UT11A-5036(1位側):日本ゼオン
ラテックス専用
UT11A-5043(1位側):日本ゼオン
ラテックス専用

日本ゼオン所有のコンテナで、日本石油輸送が所有し、借受会社となっている個体もあります。左は旧塗装色で、右は新塗装色となります。

UT11A-5067(2位側):サンノプコ
ステアリン酸カルシウム専用
UT11A-5084(4位側):サンノプコ
ステアリン酸カルシウム専用

日本石油輸送が所有し、サンノプコが借受会社となっています。5065~5068、5074~5076、5078、5084番と数が多い。標差しの位置など若干の個体差はありますが、白色のシンプルな姿は変わりません。

UT11A-5098(1位側):日新科学研究所
ステアリン酸カルシウム専用
UT11A-5099(4位側):日新科学研究所
ステアリン酸カルシウム専用

日本石油輸送が所有し、日新科学研究所が借受会社となっています。5079~5082、5098~5100番が該当します。

UT11A-5092(2位側):住友エイビーエス・ラテックス
ラテックス専用

日本石油輸送が所有し、住友エイビーエス・ラテックスが借受会社となっています。タンク体の継ぎ目が鋲打ちタイプという古風なスタイルが特徴で、5085~5094番のグループです。

UT11A-5105(1位側):DOWA通運
廃アルカリ専用
UT11A-5109(1位側):DOWA通運
廃液専用

この2つはUT11C形式8000番代濃硫酸専用のコンテナを転用したものです。左の5105番の鏡板を見ると、うっすらと形式変更前の形式が残っています。

8000番代

UT11A-8001(2位側):ブルーエキスプレス
DMSO水溶液専用

8000番代はブルーエキスプレス所有の個体のみで、8001と8002番の2個だけです。専用種別ですが、「ジメチルスルホキシド」でご覧下さい。







参考書の表紙に戻る    形式の表紙のページに戻る  貨車の表紙に戻る