私有コンテナのページ(新制度 タンクコンテナUT11C~UT11K形式)

昭和62年、国鉄からJR貨物へ移行し、コンテナの形式は新しい記号や付番に変わりました。旧制度では非危険品と危険品の区分でしたが、新制度では内容積(無蓋コンテナは床面積)による形式になり、続くアルファベットや個体番号に大きさなどの仕様を表記する方法となっています。

気になる専用種別がありましたら、こちらをクリックして下さい。 → 専用種別 説明ページ

UT11C形式20ftタンクコンテナ

危険品を輸送する形式で、0番代と5000番代、8000番代があります。

0番代

UT11C-5(1位側):日本陸運産業
イソプロピルアルコール専用(燃31)
UT11C-7(2位側):日本陸運産業
イソプロピルアルコール専用(燃31)

0番代は11個あり、1~10番がイソプロピルエーテル専用コンテナとなっています。後位側にマンホールがありますが、初期でしょうか、クリーム色の個体には中央部にマンホールのようなものが存在し、青と白色の二色塗りの個体にはない。という特徴があります。

UT11C-11(1位側):新日本石油
アイソゾール300専用(燃30)

0番の残る1個、11番は日本石油輸送が所有し、新日本石油が借受会社となっています。イソプロピルアルコール専用コンテナに近い外観です。専用種別の「アイソゾール300®」とは、新日本石油の商品名。僅かな臭気を持つ、無色透明の可燃性液体で、溶剤のような商品です。

5000番代

UT11C-5019(4位側):三菱化学物流
テトラヒドロフラン専用(燃31)
UT11C-5013(3位側):三菱化学物流
エチレングリコール専用(93)

三菱化学物流(現:三菱ケミカル物流)所有のコンテナで、5012~5019番のグループです。テトラヒドロフラン専用のコンテナですが、一部の個体はヘキセン-1に種別変更され、更にエチレングリコール専用に変更しています。

UT11C-5035(1位側):大分ケミカル
アクロレイン専用(燃毒36)
UT11C-5052(1位側):ダイセル化学工業
アクロレイン専用(燃毒36)

大分ケミカル所有の個体は5022~5027、5030~5035、5058~5066番、ダイセル化学工業は5038~5053番と数多くありましたが、どちらも輸送終了に伴い、現在は見る事は出来ません。

UT11C-5056(3位側):京極運輸
可塑剤専用(93)
UT11C-5074(3位側):東亞合成
アクリル酸ジメチルアミノエチル専用(燃30)

UT11C-5056:楕円形のタンク体、はしごが特徴の個体。5056、5057番2個のグループです。
UT11C-5074:朱色とクリーム色の気動車のようなカラーリングが特徴の個体です。日本石油輸送が所有し、東亞合成が借受会社となっています。5074、5075、5078、5079番の4個のグループです。

UT11C-5082(3位側):同和通運
廃アルカリ専用

関西化成品輸送が所有し、同和通運が借受会社となっています。アルカリ性物質を輸送するため、危険品扱いとなっています。

8000番代

UT11C-8003(2位側):三菱ケミカル物流
オキシ塩化リン専用(侵(禁水)84)

最大総重量23.0t、全高2591mmの規格外コンテナで、8003~8005番の3個のグループです。

UT11F形式20ftタンクコンテナ

届け出た複数の危険品を輸送できる事を意味する(多品種積載)「F」の記号が付いています。三菱化学物流(現:三菱ケミカル物流)が所有するコンテナのみとなっており、5001~5014番が登録されています。

 
UT11F-5001(2位側):三菱ケミカル物流
エチレングリコール専用(93)
UT11F-5001(2位側):三菱ケミカル物流
ジエチレングリコール専用(93)

外観は同社の保有するUT11C形式5000番代と同じ。基本的な構造もほぼ同じ。といってよいでしょう。5001~5004番はエチレングリコールを輸送しています。なお、専用種別部分はサボ式となっており、積荷の変更時には容易に行えます。

UT11F-5005(2-4位側):三菱ケミカル物流
高級アルコール専用(燃30)
UT11F-5010(4位側):三菱ケミカル物流
ジエチルベンゼン専用(燃30)

5005、5006番の2個は、汎用品としての扱い。外観は異なり、青と白色の塗装、タンク上部にマンホールが3つになっており、はしごも中央部に設置されています。撮影時は高級アルコール(ダイヤドール711T)を専用種別としていました。5007~5014番はジエチルベンゼンを主に輸送するグループ。外観は5001~5004番に戻った感じですが、はしごは後位側中央に設置変更され、専用種別の表示板も高くなっています。

UT11G形式20ftタンクコンテナ

内容積11㎥のISOコンテナ(海上コンテナ)を私有コンテナとして登録したもので、普通品(非危険品)を輸送しています。近年は国内専用から海上コンテナへのシフトが進んでおり、急速に登録数が増えています。

UT11G-95040(1位側):日本石油輸送
コンクリート混和剤専用
UT11G-95002(4位側):日本石油輸送
紙薬剤水溶液専用

日本石油輸送が所有する個体の殆どの外観は写真の通りです。日本石油輸送の所有する海上コンテナは、台枠と保護枠の塗装色で内容量が判るようになっており、桃色のコンテナはフォークポケット付きは小容量の小口輸送向けで、11kLタイプとなります。
本形式は数あれど、見た目は変わらず専用種別が異なるだけ。と言いたい所ですが、幾つかの形態があります。この2個はタイプ1とここでは説明させて頂きます。(以降、他形式も同じタイプ1などと説明します。)

タイプ1は総重量13.2t四隅の脚部分は垂直自立となっている個体です。

UT11G-95082(1位側):日本石油輸送
ポリマーポリオール専用
UT11G-95043(1位側):日本石油輸送
コンクリート混和剤専用

タイプ2です。タイプ2総重量が13.5tで0.3t重くなっています。脚は補強板が設置される変化が見られます。

UT11G-95051(1位側):日本石油輸送
コンクリート混和剤専用
UT11G-95039(2位側):日本石油輸送
コンクリート混和剤専用

タイプ3です。タイプ3総重量が13.2tであった個体を13.5tに変更したもの。何かしらの追加装備等があったのでしょう。見分けるポイントは2位側及び3位側にある総重量表記部分がステッカーで貼られている。中には塗装して判別が難しいものがあります。もう一つあり、脚を見る事。脚に補強版が無く、自立したスタイルとなっており、ここを見ればもともとは総重量が13.2tのタイプ1であったことが解ります。因みにタイプ2の個体が減トン(13.5tから13.2tに変更)した個体は確認されていません。
なお、会社名の略称である「JOT」や形式、専用種別などの位置は個体の専用種別の文字数などによって、設置位置が応じた配置となっています。

以下は上記以外の専用種別をご紹介しましょう。タイプ1~3のどれかは見ればわかるでしょう。

UT11G-95005(2位側):日本石油輸送
エチレン酢酸ビニル専用
UT11G-95081(1位側):日本石油輸送
ポリマーポリオール(POP-3623)専用

 
UT11G-95092(2位側):日本石油輸送
ポリエーテルポリオール専用

UT11G-95038(3位側):日本石油輸送
アロンT-50専用
UT11G-95060(3位側):日本石油輸送
エチレン酢酸ビニル専用

この2つの個体は保護若しくは凍結防止を目的にしたのでしょうか吐出弁を箱で覆い隠しています。右の95060番ははしごを内側から外側に作り直している変形タイプです。95038番の専用種別「アロンT-50®」は東亞合成の商品名で、水溶性アクリル酸分散剤という製品です。

UT11K形式20ftタンクコンテナ

UT11G形式と同じく、ISOコンテナ(海上コンテナ)を私有コンテナとして登録したもので、「K」の記号が示す通り、危険品を輸送する形式となります。近年は国内専用から海上コンテナへのシフトが進んでおり、急速に登録数が増えています。

日本石油輸送が所有する個体

UT11K-95003(1位側):アシュランド
イソキュアパートⅠ専用(燃30)
UT11K-95010(1位側):日本石油輸送
ダイヤナール専用(燃30)

見かけはUT11G形式と同じで、この2つはタイプ1となります。
95003:アシュランド・ジャパンが借受会社となっています。
95010:専用種別「ダイヤナール®」は、三菱ケミカルの商品名。塗料やインキ用アクリルレジンで、様々な目的や用途に合わせたランナップが多数あるそうです。

UT11K-95016(2位側):日本石油輸送
プロミネート専用(毒侵68)
UT11K-95021(2位側):日本石油輸送
メチニオンヒドロキシアナログ専用(96)

この2つはタイプ1となります。
95016:専用種別の「プロミネート®」は、ジャパンコンポジットの商品名。不飽和ポリエステル樹脂の一つで、耐酸、耐アルカリ性を持っているのが特徴。樹脂液で可燃性液体です。
95021:95021~95023番のグループですが、「コキ50000形式積載可」という非常に珍しい表記がされているのが特徴です。専用種別の「メチニオンヒドキシアナログ」は専用種別の説明はしていません。

UT11K-95034(4位側):エネオス
パラフィンワックス(タムワックス)専用(90)
UT11K-95035(2位側):日本石油輸送
アクリエステルTB専用(燃30)

95034番はタイプ3、は95035番はタイプ2の個体です。
95034:エネオスが借受会社となっています。専用種別の「パラフィンワックス」は「パラフィン」をご覧下さい。
95035:専用種別の「アクリエステルTB®」は、三菱ケミカルの商品名。専用種別は「メタクリル酸teat-ブチル」をご覧下さい。

UT11K-95038(3位側):日本石油輸送
ポリエステルポリオール専用(燃31)
UT11K-95040(4位側):日本石油輸送
モノクロロベンゼン専用(燃30)

95038番はタイプ2で吐出弁を保護しているもの。95040番は加熱管の付いたもので、タイプ3となる個体です。

UT11K-95068(2位側):日本石油輸送
ジエチレングリコール専用(93)
UT11K-95073(4位側):日本石油輸送
リーフアルコール専用(燃30)

95068番はタイプ2をごく僅か減トン(総重量13.37t)した変形タイプ。95073番はタイプ2の個体です。

UT11K-95082(2位側):日本石油輸送
TDI専用(毒61)
UT11K-95095(3位側):日本石油輸送
タケネート専用(毒61)

この2つはタイプ2の個体です。
95082:専用種別の「TDI」は「トルエンジイソシアネート」をご覧下さい。
95095:専用種別の「タケネート®」は、三井化学の商品名。イソシアネート成分の商品で、包装用接着剤の原料に用いられています。因みに同じ包装用接着剤として使用される「タケラック®」という商品があり、こちらはポリオール成分となっています。

UT11K-95098(1位側):日本石油輸送
PDI専用(毒61)
UT11K-95104(3位側):日本石油輸送
ポリオールプレミックス専用(93)

95098番はタイプ2、95104番はタイプ3の個体です。95098番の専用種別の「PDI」ですが、説明はありません。ペリレンジイミドというものらしく、半導体製造の材料と思われる。ペリレンは有機化合物の一つで、褐色の固体。危険性の高い汚染物質で毒性が高いとの事。

UT11K-95105(2位側):日本石油輸送
ポリオールプレミックス専用(93)
UT11K-95106(4位側):日本石油輸送
フェノール専用(毒61)

この2つはタイプ2の個体です。

UT11K-95109(4位側):日本石油輸送
1,4-ブタンジオール専用(93)
UT11K-95117(1位側):日本石油輸送
潤滑油専用(93)

この2つはタイプ2の個体です。どちらも、積荷の特性などに合わせたオプションパーツ付となっています。

UT11K-95122(4位側):日本石油輸送
タケネート専用(毒61)
UT11K-95129(2位側):日本石油輸送
メトキシエチルアクリレート専用(毒60)

この2つはタイプ2の個体です。95129番は中央下部に専用種別サボ受を設置したタイプで、珍しい個体です。

UT11K-95135(4位側):日本石油輸送
無水タール専用(93)
UT11K-95180(3位側):日本石油輸送
DCN専用(燃毒36)

95135番はタイプ3、95180番はタイプ2の個体です。95135番の専用種別の「無水タール」は説明していません。95180番の専用種別「DCN」は、「1,4-ジクロロ-2-ニトロベンゼン」をご覧下さい。

日陸(旧:日本陸運産業)などが所有する個体

UT11K-95026(2位側):日陸
ワニス専用(93)
UT11K-95046(4位側):日陸
コスモネートM200専用(93)

日陸が所有する個体はバラエティーに富んでおり、海上コンテナの様々なスタイルと見る事ができます。95026番はビーム型+フレームタイプのもの。ビームとは、タンク体から四方に延びているフレームを言います。95046番はフレームタイプで、標準的なものです。専用種別「コスモネートM200®」は三井ポリウレタンの商品名。TDIやMDIのようなもので、自動車の座席などに使用するクッション材の製造に用いられています。

UT11K-95053(1位側):日陸
CAPASTE(電解液)専用(93)
UT11K-95102(4位側):日輪
メタクリル酸専用(侵81)

UT11K-95053:フレームタイプの標準的な固体。専用種別「CAPASTE(電解液)®」は富山薬品工業の商品名。アルミ電解コンデンサ用の原料に用いられる透明な液体です。
UT11K-95102:1個のみの在籍です。日本石油輸送と同じタンクコンテナを採用しているようです。オレンジ色の鮮やかなフレームが特徴で、内容量が11KLタイプとなります。

UT11K-95125(1位側):三菱ケミカル物流
ソルライトKIP専用(燃93)
UT11K-95124(2位側):三菱ケミカル物流
ソルライトKIP専用(燃93)

独特のキセが特徴の個体。95124、95125番の2個のグループ。専用種別の「ソルライト™」は三菱ケミカルの商品名。リチウムイオン二次電池に主に使われる有機溶媒系電解液。リチウムイオン一次電池やアルミ電解コンデンサにも使われています。

 
UT11K-95154(3位側):三菱ケミカル物流
ジエチレングリコール専用(93)
 UT11K-95143(4位側):トーヨーケム
DEA7-125(塗料)専用(燃30)

UT11K-95154
95150~95155番のグループ。CIMC製の海上コンテナで、後位側のタンク体下部が欠けた形状になっているのが特徴です。

UT11K-95143
95136~95143番のグループ。このグループはもともとUT11G形式95000番代の水性塗料専用で登録されました。専用種別の変更に伴い、形式変更(非危険品から危険品)し、本形式に再度登録されたものです。







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