
諸 元
| 最大長 | mm |
| 最大幅 | mm |
| 最大高 | mm |
| 主電動機 | MT54形式(120kw) |
| 制御方式 | 抵抗制御方式(直並列組み合わせ制御、弱め界磁制御) |
| 制動方式 | 発電ブレーキ併用電磁直通ブレーキ |
| 動力台車 | DT32系 |
| 附随台車 | TR69系 |
※番代区分、改造車等多数ある為、主要寸法は省略。
車内設備など
| 座 席 | リクライニングシート |
| 乗降扉(片側) | 1扉 |
| 便所の有無 | あり |
| その他 |
概要
昭和30年代に入ると交流電化の延伸が急速に進み、直流区間と交流区間を往来出来る交直両用電車が昭和36年に近郊形電車として登場。すぐさま、翌年に急行形電車が登場し、東北、北陸、北九州地区では電車化が進められ、この流れは特急列車の電車化を求める声となり、昭和39年に北陸地区向け交流60Hz用の481系特急形交直両用電車が登場しました。翌、昭和40年に東北地区向けに交流50Hz用とした483系が登場しました。その後、交流周波数を両用とした481系、483系を統一した485系が昭和43年に登場。以降登場する交直両用特急形電車の標準形式となりました。
最初に登場した481系のモデルは特急形電車第1号である151系で、制御車の先頭部は「ボンネット型」と呼ばれるデザインを採用しています。以降登場した483系、485系も含めて、電動車形式はそれぞれの系列を用い、附随車となる形式(クハ、サハ、サロ、サシ)は481形式として共通としています。
制御方式は直流区間では架線電源をそのまま使用し、交流区間では変圧器で降圧後、整流器で直流に変換する間接式の機器構成となっており、これは交直両用電車第1号である401系、421系から変わらない方式です。山岳区間での使用も考えられており、120kwの出力をもつMT54形式を採用し、抑速ブレーキを備えている他、耐寒・耐雪構造も採用されています。
485系は運用する区間等に対応する為、その都度仕様変更が行い、数多くの番代が誕生しました。昭和54年までに1500両近くが製作されています。昭和60年以降は特急列車の短編成化が実施され、先頭車を中心に新形式や番代が増えました。
JRへ移行し、グレートアップ車と呼ばれるアコモ改良が盛んに行われた他、他系列への転用、ジョイフルトレインへの改造車が登場する等、華やかさを増しますが、485系の原形となる481系、483系、食堂車の引退がありました。
2000年代に入ると後継車輛への置換え、老朽化による廃車が進み、平成29年に定期運用を終え、波動用としてジョイフルトレインを中心に残り、令和4年。JR東日本高崎支社に所属する「リゾートやまどり」の引退を持って、485系は系列消滅しています。
483系
昭和40年ダイヤ改正で東北本線盛岡駅電化開業に合わせ、盛岡駅発着の特急「やまびこ」、仙台駅発着の特急「ひばり」の電車化用として登場した系列です。前年に北陸地区向けに登場した481系との違いは主変圧器のみで、481系は60Hz対応に対し、483系は60Hz対応となっています。その他、基本的な構造は同じとなっています。平成2年に廃車となり、系列消滅しています。
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| モハ483-13(4位側) | モハ482-13(2位側) |
モハ483-1~
483系の中間電動車です。151系の車体構造を継承しており、屋根上にはAU12形式分散式冷房装置を6基搭載しています。キノコ型キセ1つに2基搭載しています。主制御器や主抵抗器等の直流機器を搭載しています
モハ482-1~
483系のパンタグラフ付き中間電動車です。直流及び交流50Hz用の車輛で、外観は481系のモハ480形式と同じです。冷房装置は屋根上に搭載していますが、能力が不足する為、車内に床置形のAU51形式冷房装置を搭載しています。主変圧器、主整流器等交流機器を搭載しています。
485系
0番代
電動車ユニットを直流、交流50Hz、60Hz問わず、在来線全ての電化方式に対応する車輛が求められ、昭和43年に登場した系列です。3つの電源区間を走行するのは大阪と青森駅を結ぶ特急「白鳥」号のみで、実際は車輛運用と広域転配の自由度を高める事が目的でした。485系となった形式は電動車のみで、附随車は481系、483系と共通となる481形式を引き継いでおり、485系の増備が進むと485系と総称されるようになっています。車体に変化があり、材質を耐候性高張力鋼とし、乗降扉をステンレス製に変更しています。
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| クハ481-1(1位側) | クハ481-17(2位側) |
クハ481-1~18
481系、483系、485系共通の制御車です。1~18番は481系の制御車として登場したグループで、昭和39年に最初に新製された1~8番は151系との識別をする為、スカートを赤色としていました。翌年に増備された9~18番はボンネットにひげを入れて登場しています。483系が登場するとスカートの塗装は赤とクリーム色の塗り分けに変更しています。(写真右、リバイバルカラー)
車体は151系「こだま形」と同じボンネットスタイルで、ボンネット内部は機器室となっており、電動空気圧縮機、電動発電機を搭載しています。
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| クハ481-22(2位側) | クハ481-35(1位側) |
クハ481-19~28・29~40
19~28番は483系の制御車として登場したグループ。29番以降は485系の制御車として登場しました。スカートの配色はクリーム色となりました。
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| クハ481-123(2位側) | クロ481-103(1位側) |
クハ481-101~
昭和46年に増備されたグループです。搭載する電動発電機の容量を150kvAから210kvAに変更し、床下へ移設しています。また前部標識灯(ヘッドライト)をシールドビーム化しており、ケースが銀色となっており、見分けるポイントになっています。
クロ481-101~
昭和43年のダイヤ改正で、奥羽本線の特急「やまばと」号、磐越西線の特急「あいづ」号の電車化が決定、前者は板谷峠でのMT比確保、後者は有効長の関係から6M3Tの9両編成とする事になりました。当時は食堂車とグリーン車を連結しており、食堂車は電動車に出来ない事から、グリーン車を先頭車とする事になり、クロ481形式0番代が登場しました。
100番代はこの0番代のマイナーチェンジ車に相当し、クハ481形式100番代と同じく、電動発電機の容量増、シールドビーム化を行ったグループとなります。
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| クロ481-57(1位側) | モハ485-2(1位側) |
クロ481-51~57
昭和43年に特急列車の編成構成見直しにより、新製したばかりの483系向けのサロ481-19~25番を先頭車化改造したグループです。0番代に準じたものとなっており、外観はほぼ同じとなっています。
モハ485-1~
3電源対応の485系の中間電動車です。主制御器や主抵抗器等の機器を搭載しています。
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| モハ484-57(1位側) | サロ481-46(1位側) |
モハ484-1~
モハ485形式とユニットを組むパンタグラフ付き中間電動車です。外観は481系ではモハ480形式、483系ではモハ482形式と同じです。50番以降はデッキに仕切りを設けています。
サロ481-1~
481系(1~18番)、483系(19~25番)、485系(26番以降)共通の中間不随車(グリーン車)です。151系とはレイアウトを変更し、前位側に洋式トイレ+洗面所、乗降扉、業務用室(車掌室)、客室、和式トイレ+洗面所の構成としています。
200番代・300番代
特急列車の整備が全国に及び、急行列車のような分割・併合運転が特急列車でも行われる事が計画され、昭和47年から増備される485系はマイナーチェンジを行いました。581系で採用された前面に貫通扉を設置するもので、ボンネットスタイルから大きく様変わりしました。この他、冷房形式を変更し、定員増を図る改善を行っています。
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| クハ481-225(1位側) | クハ481-201(2位側) |
クハ481-201~
昭和47年に増備されたグループです。前面に貫通扉を設ける為、車体を581系と同じスタイルにモデルチェンジを行っており、0番代とは大きく印象が異なります。冷房装置はAU13形式に変更し、電動空気圧縮機、電動発電機は床下に搭載しています。
貫通扉の使用実績は殆ど無く(分割・併合運転をする特急「かもめ」、「みどり」号がありましたが、貫通扉は使用しませんでした。)、他系列でようやく使った実績がある程度となっています。扉の構造上、隙間風があり、乗務員からの苦情もあった為、扉を埋めたり、撤去する車輛が多くありました。
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| クハ481-323(1位側) | クハ481-351(2位側) |
クハ481-301~
200番代が必要な両数に達した為、昭和49年以降の車輛は非貫通構造に変更しました。前面の愛称表示器が拡大されると共に、200番代では構造上手動操作でしたが、自動に変更されています。座席は485系では初めて簡易リクライニングシートを採用しています。
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| モハ485-218(2位側) | モハ484-210(1位側) |
モハ485-97~
モハ485形式は冷房装置の形式変更に留まり、その他は在来車と同じである事から、続番での製作となっており、ユニットとなるモハ484形式とは番号が揃わなくなっています。
モハ484-201~
0番代のマイナーチェンジ車で、冷房装置を集中式に変更し、車内にあった床置き式冷房装置を廃止した他、業務用室(車掌室)も廃止した為、定員が増加しました。外観も大きく異なっています。
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| モハ484-607(1位側) |
モハ484-601~
東北本線の特急列車は車掌室のあるグリーン車を編成端に連結していた為、業務の効率化を目的に200番代に業務用室(車掌室)を設置したグループです。長大編成の特急列車の編成中央部に連結されていました。
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| サロ481-68(3位側) | サロ481-112(4位側) |
サロ481-52~
200番代のグリーン車として登場。冷房装置を変更したのみであった為、続番で製作されています。104番以降は300番代のグリーン車として製作されており、トイレ窓が小窓になる変化が見られます。特急「つばさ」号用に新製された車輛は床下に電動空気圧縮機、電動発電機を搭載し、車内販売準備室及び車内販売コーナーが設置する改造を行い、サロ481形式1050番代に変更されています。
1000番代
耐寒・耐雪構造を備えていた485系ですが、東北地方で冬季に車輛故障が多く発生した事から、昭和49年に登場した183系1000番代と同等の耐寒・耐雪構造を備えた車輛の投入を望む声が出ました。そこで、300番代をベースに耐寒・耐雪構造を強化した車輛が製作され、昭和51年に本番代が登場しました。
従来は制御車に電動発電機(MG)、電動空気圧縮機(CM)を搭載していましたが、中間に位置するグリーン車にもMG、CMを搭載する「3MG方式」とし、故障時にサービス電源、圧縮空気の供給に支障をきたさない方法が採られています。
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| クハ481-1029(1位側) | クハ481-1016(2位側) |
クハ481-1001~
300番代をベースに設計された東北・日本海縦貫線向けに耐寒・耐雪構造を強化した制御車。指令線の関係で、奇数番号は奇数向き、偶数番号は偶数向きと連結方向が決められています。
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| モハ485-1008(1位側) | モハ485-1022(4位側) |
モハ485-1001~1024
モハ485-97~の耐寒・耐雪構造を強化したしたグループで、基本構造は同じです。写真左は会津地方のキャンペーンの一環で「ビバあいづ」号が運転され、特別仕様としたもの。1008番は会津地方の特産品や民芸品等を展示する車輛として改造され、定員0名という珍しい車輛になりました。
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| モハ485-1061(1位側) | モハ485-1088(4位側) |
モハ485-1025~
1025番以降は後位側に入換作業の改善として、手摺りを設置しており、ほんの少し外観が異なります。
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| モハ484-1032(3位側) | モハ484-1020(2位側) |
モハ484-1001~
業務用室(車掌室)を持つモハ484形式600番代をベースに耐寒・耐雪構造を強化したもの。1025番以降の車輛は後位側に入換作業の手摺りが設置されています。
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| サロ481-1005(2位側) | サロ481-1056(4位側) |
サロ481-1001~
1000番代のグリーン車で、3MG化により床下に電動空気圧縮機、電動発電機を搭載しています。トイレは1ヶ所のみとし、前位側に車内販売準備室、車内販売コーナーを設置しています。
サロ481-1051~
特急「つばさ」号の増発用に登場したサロ481-52~を改造したもので、3MG化を行う為、電動空気圧縮機、電動発電機を床下に搭載した他、車内を1000番代と同じにする改造を行っています。
1500番代
昭和40年代に入り、北海道でも電化の波が訪れ、函館本線小樽~滝川駅間が電化起業しました。その後延伸し、昭和44年に旭川駅まで電化開業しました。この電化に合わせて開発された711系を使用して急行「かむい」号、札幌~旭川間をノンストップで運転する急行「さちかぜ」号を運転。人気を博していた事から、711系をベースとした特急形電車が計画されました。
新型車輛の開発を始めた所、変圧器の絶縁、冷却に使用していたPCB油に毒性がある事が判明し、開発は大きく遅れる事になりました。しかし、沿線利用者、北海道総局の期待が高い事から、新型車輛の登場まで暫定的に485系を投入し、急場を凌ぐ事となり、昭和49年に本番代が登場しました。
北海道への投入にあたり、特に冬季は過酷な環境となる為、1000番代に可能な限りの耐寒・耐雪構造を更に強化している点が特徴です。昭和50年より特急「いしかり」号で運転を始めましたが、冬季は雪を起因とする故障が多く発生しました。北海道の雪は乾いたサラサラした雪質であった為、無接点制御を多用した711系に対し、485系は本州と同じく電装部品に可動や接点を持つ構造が多く、雪が浸入し、融解すると絶縁不良や再凍結によって動作不良等の故障が多発しました。
昭和53年に北海道専用の特急形電車である781系が登場し、昭和55年までに置換えられ、本州へ転属しました。その後、平成27年まで活躍しました。
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| クハ481-1507(1位側) | クハ481-1504(2位側) |
クハ481-1501~
北海道向けに1000番代よりも耐寒・耐雪構造を強化したグループです。冬季の視認性向上を目的に運転台上部の前部標識灯は2灯となりました。特徴でもある張り出た後部標識灯ですが、この形は当初からではなく、使用を始めた所、巻きあげた雪で埋もれる事がしばしばあった為、昭和53年に外付け式に改造した為です。
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| モハ485-1502(1位側) | モハ484-1506(4位側) |
モハ485-1501~
北海道向け1500番代の中間電動車です。1000番代よりも耐寒・耐雪構造を強化しています。なお、グリーン車や食堂車の形式は本番代には存在していません。(4M2Tのモノクラス6両編成)
モハ484-1501~
北海道向け1500番代のパンタグラフ付き中間電動車です。外観は1000番代に酷似しています。
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