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UT10A形12ftコンテナ
●0番代 UT10A-1 水澤化学工業 活性白土
UT10番代形式では、唯一の12ftサイズのコンテナです。
※活性白土(activated clay)・・・粘土の一つで、モンモリロン石を主成分とした酸性白土を硫酸や塩酸で熱処理をして得られます。新潟県や山形県が産地。主に油脂の脱色に使われ、使用済みとなった廃白土はセメントの原料や有機肥料製造時の発効促進に使われています。
●5000番代 UT10A-5003 日本陸運産業(現:日陸) 酒類
UT10C形20ftコンテナ
危険品を輸送するコンテナの多くは、外部からの衝撃に耐えられるように、また留置中に段積みが出来るように強固な枠で覆われています。
●0番代 UT10C-5(日産化学工業 液化アンモニア)
0番代は写真の液化アンモニア専用のみ。積荷はタンク車のお部屋その4タキ18600形式をご参照下さい。
●5000番代
UT10C-5007(日本ケミカル工業 LLC)・5054(日本石油輸送 ラクトニトリル)・5064(日本油脂 パーブチルH-69)
※LLC(long life coolant)・・・水冷エンジンや住宅の暖房ヒーターなどで内部を循環する冷却水(クーラント)の一つ。寒冷地において凍結しないようにつくられた液体です。主成分をエチレングリコールとし、濃度により耐低温性能を調節する。エンジンに用いられるものは錆を防ぐ防食材、冷却効果を高める消泡剤などの成分が含まれています。エチレングリコール自体は無色であるため、市販の不凍液には誤飲や確認用に着色されています。日本工業規格(JIS)では1種と2種に分けられており、1種は一冬を越すだけのもの。記号はAF(antifreeze)、そして2種が年間使用する事の出来るLLCである。
※ラクトニトリル(lactnitrile)・・・貨車のお部屋その5タキ20350形式をご参照下さい。
※パーブチルH(Parbutyl H)・・・別名、ターシャリーブチルヒドロベルオキシドという、有機酸化物の一つ。石油のような特異臭がある無色又は淡黄色の液体で、加熱をすると激しい分解が起こり爆発するほか、還元性物質とも反応し易く、物質によっては爆発する事も。強い酸化性があるため、触れると強く刺激し炎症を生じる。スルホン化や酸化などの触媒、漂白剤や脱臭剤に用いられています。
UT10C-5071(エム・ティー・ビー アクリルアマイド水溶液)・5080(旭硝子・ジプロピレングリコール)
UT10C-5089・5097・5099(中央通運 液化塩化ビニル)
同じ積荷ですが、様々な形態があるのが特徴です。写真左は分割キセで5tフォークリフト使用禁止、中央はキセがはみ出るほどの大きいものを装備しています。右はキセが小さくなっており、5tフォークリフトでも荷役が出来るようです。
UT10C-5104・5109(中央通運 液化塩化ビニル)
左は再びキセが大きくなりました。5097に近い形態ですが、5tフォークリフト荷役は可能のようです。後期になる5109では下部の枠形状が大きく変化しています。キセも短くなっていますが、設置方法が側面を見ると異なっています。
※塩化ビニル(vinyl chloride)…分子式C2H3Cl、融点-154℃、沸点-13℃の甘ったるい臭気を持つ無色の気体。クロロエチレン、ビニルクロライド、バイナルクロライドなどと呼ばれています。エチレンと塩素からつくられるもので、引火性が強いほか、特定の条件下で過酸化物を生成して爆発的に重合します。麻酔作用があるほか、発がん性がある事がわかっています。常温では液体にしています。
UT10C-5004(日本石油輸送 潤滑油(AL30-105用))
UT11A形20ftコンテナ
●5000番代
UT11A-5038・5043(日本ゼオン ラテックス)・5084(サンノプコ ステアリン酸カルシウム)
UT11A-5085(日本石油輸送 ラテックス)
UT11A-5105(関西化成品輸送 廃アルカリ)
この5105番をよく見ると、UT11C-8021の文字が書いてあります。このコンテナはもともと濃硫酸専用で、積荷を変更して改番をしたものです。この後出てきますUT11C-5082は同じ積荷で危険品扱い。こちらがA(普通品)になっているので、そちらも改番されている可能性があります。
●8000番代
UT11A-8001(ブルーエキスプレス DMSO水溶液)
1個だけ存在すると言われているコンテナです。DMSOとはジメチルスルホキシドの事です。詳しくは海上コンテナの項にあります。
UT11C形20ftコンテナ
●0番代
UT11C-5・7(日陸 イソプロピルアルコール)
※イソプロピルアルコール(isopropyl alchol)・・・化学式C3H8Oで表す融点-89.5℃、沸点82.4℃の特有の芳香をもつ無色透明の液体。2-プロパノール(2-propanol)とも言われる第二級アルコールの一つです。可燃性の液体であり、水やアルコール、エーテルに溶けます。酸化するとアセトンを生成するため、アセトンの原料として用いられるほか、グリセリンの原料、印刷用及び文具用のインクにも使われています。
●5000番代
UT11C-5013(三菱化学物流 エチレングリコール)・5035(大分ケミカル アクロレイン)・5052(ダイセル化学工業 アクロレイン)
UT11C-5056(京極運輸商事 可塑剤)・5082(関西化成品輸送 廃アルカリ)・5018(三菱化学物流 テトロヒドロフラン)
※可塑剤(かそざい:plasticzer)・・・合成樹脂に配合し、加工性をよくするほか、柔軟性を与えるために使用するもの。ジオクチルフタレート(DOP)などがあります。
※テトラヒドロフラン(tetrahydrofuran)・・・化学式C4H8O、融点-108.4℃、沸点66℃の可燃性無色の液体。多くの有機化合物や高分子を溶解するため、溶媒として使用されています。
●8000番代
UT11C-8003(三菱化学物流 オキシ塩化リン)
※オキシ塩化リン(phosphorus oxychloride)・・・化学式POCl3、融点1.25℃、沸点105.8℃の特異臭を持つ無色の液体。塩化ホスホリル(phosphoryl chloride)やリン酸トリクロリド(phosphoric trichloride)とも呼ばれています。三塩化リンと酸素を反応させて得る事が出来ます。湿気のある空気中では発煙し、有毒な塩化水素とリン酸が生じます。このため毒物及び劇物取締法により毒物に指定されています。塩素化剤、触媒、冷媒に用いられています。
UT11F形20ftコンテナ
多品種品目を扱うため、専用種別は板サボ方式となっているのが特徴です。
UT11F-5001(エチレングリコール)・5005(高級アルコール)・5010(ジエチルベンゼン)所有は全て三菱化学物流
※ジエチルベンゼン(Dietyhyl benzene)・・・融点-43.8℃、沸点183.8℃の特徴ある芳香を持つ無色の可燃性液体。1,4-ジエチルベンゼンとも言い、イオン交換樹脂の原料、高沸点溶剤に用いられています。
UT11G形20ftコンテナ
UT11G-95002(日本石油輸送 紙薬剤水溶液)・95022(日本石油輸送 ポリエーテルポリオール)
※ポリエーテルポリオール…ポリウレタン用ポリオールの一つ。この他にポリエステルポリオール、ポリマーポリオールがあり、製造されるポリウレタンによって組み合わさるものが異なります。ポリエーテルポリオールの代表的なものがグリセリンとプロピレンオキサイドによってつくられる「ポリオキシプロピレントリオール」(化学式:(C3H6O)n(C3H6O)n(C3H6O)nC3H8O3)があります。家具や自動車用座席クッション用の軟質ポリウレタンフォームや防水材、シーリング材、建築断熱用など硬質ポリウレタンフォームに使用されています。
UT11G-95057(日本石油輸送 アロンT-50)・95060(日本石油輸送 エチレン酢酸ビニル)
※アロンT-50・・・東亞合成(株)の商品名です。水溶性アクリル酸系の分散剤というもの。
UT11G-95043(日本石油輸送 コンクリート混和剤)
※コンクリート混和剤・・・コンクリートの強度や耐久性の向上、凝結速度の調整などを目的にコンクリートに混ぜられる薬剤の事。加える量が少なく、コンクリートの容積に含まないものを混和剤と言い、加える量が多く容積に含むものを混和材と言います。混和剤にはAE剤、発泡剤、硬化調節剤などがあります。
UT11K形20ftコンテナ
UT11K-95003(日本石油輸送 イソキュアパートⅠ)・95016(日本石油輸送 プロミネート)
UT11K-95073(日本石油輸送 リーフアルコール)・95102(日輪 メタクリル酸)
※リーフアルコール(leaf alcohol)・・・化学式C6H12O、融点-61~62℃、沸点156℃の青臭い特有の香気を持つ無色の液体です。青葉アルコールとも言われ、緑茶の香り成分として発見されました。野菜などの植物の青臭い香りの主成分で、香水などの原料に用いられています。
※メタクリル酸(methacrylic acid)・・・化学式C4H6O2、融点16℃、沸点159~163℃の刺激性のある不快臭をもった無色の液体又は結晶です。毒物及び劇物取締法により劇物に指定されています。アセトンシアノヒドリンを硫酸で加水分解をすると得られます。ポリマーの原料に用いられています。
UT11K-95034(日本石油輸送 パラフィンワックス(タムワックス))・95053(日陸 CAPASTE(電解液))
※パラフィン(paraffin)・・・炭化水素化合物(有機化合物)の1つ。和名では石蝋(せきろう)とも言われています。日本国内では単に「パラフィン」と呼びますが、ケロシン(石油の分留成分の1つ。灯油やジェット燃料がつくられます。)と混同を避けるため、固形のパラフィンはパラフィンワックス(paraffin wax)と呼んでいます。常温では半透明又は白色の固体(蝋状)で水には溶けない。融点は用途によって異なります。私たちの身近なものではろうそくやクレヨンがあります。一方、液体のパラフィンもあり、身近なものではベビーオイルがあります。常温では無色の液体です。呼び名が多数あり、ホワイト油、ミネラルオイルなどと呼ばれています。
※CAPASTE(電解液)・・・商品名で、アルミ電解コンデンサ用の原料です。
UT11K-95068(日本石油輸送 ジエチレングリコール)・95046(日陸 コスモネートM200)
UT11K-95026(日陸 ワニス)・95038(日本石油輸送 ポリエステルポリオール)
※ワニス…バーニッシュ(Varnish)、バニッシュと呼ばれるもので、日本語になる際に「ワニス」と訛り、その後言葉が縮まり「ニス」と呼ばれる、木材などの材料の表面保護を目的に用いられる塗料の一つで、透明で硬い上塗り剤です。「仮漆」と表す事もあります。乾性油(空気中で酸化し、固まる油。)と樹脂に鉱物からつくられた有機溶剤やテレピン油など溶剤を混合したものが一般的ですが、様々なものが開発され進化しています。ラッカー(Lacquer)というものがありますが、これもワニスの一つで、ラッカーという言葉は溶剤を下地として作った速乾性のワニス又は塗料を意味しています。
※ポリエステルポリオール・・・ポリウレタン用ポリオールの一つ。ポリエーテルポリオール、ポリマーポリオールがこの他にあり、製造するポリウレタンによって組み合わさるものが異なります。ポリエステルポリオールは数種類のカルボン酸(アジピン酸やフタル酸など)と多価アルコール(エチレングリコールや1,4-ブタンジオールなど)を用いて製造されています。
UT11K-95104(日本石油輸送 ポリオールプレミックス)
※ポリオールプレミックス・・・アルコールの一種(これをポリオールという。)にグリコールというものがあり、合成樹脂、繊維、溶剤、界面活性剤など多岐にわたる様々なものに使われています。一方、プレミックスとはある材料を様々な用途に合わせ、必要となる他の物質等を適切な比率で配合したものを言います。身近なものではホットケーキミックスやから揚げ粉があり、これらをプレミックス商品と言います。ここではポリオールを使用する用途に合わせて(例としてポリウレタン用ポリオール)、その他の材料を混ぜた物を言います。
UT13C形20ftコンテナ
5000番代から始まる形式です。所有者の中には汎用コンテナ扱いとしており、専用種別をサボ式にしているものがあります。
●5000番代
UT13C-5002(日本陸運産業 アルファオレフィン)・5008(三菱化学物流 ノルマルブチルアルデヒド)・5012(日本陸運産業 高級アルコール)
※アルファオレフィン(α-olefine)・・・オレフィン系炭化水素のうち、二重結合がαに位置にあるものの総称。炭素数により気体、液体、固体がそれぞれあります。合成洗剤や界面活性剤の原料として使われています。
※高級アルコール(higher alcohol)・・・飲料としての高~いお酒でではありません。石油業界では炭素数が6個以上のアルコールを言います。かつてはヤシ油などを原料としていましたが、現在はエチレン、プロピレンなどの各種オレフィンを原料としています。可塑剤や洗剤などの原料となっています。
UT13C-5004(三菱化学 N-メチル-2-ピロリドン)・5028(日陸 イソプロピルアルコール)・5029(エム・ティー・ビー メタノール)
※N-メチル-2-ピロリドン(N-methylpyrrolidone)…分子式C5H9NO、融点-24℃、沸点202℃の無色又は淡黄色の液体。略称はNMP、N-メチルピロリドンなどの別名もあります。γ-ブチロラクトンとメチルアミンを縮合させ製造されています。水、クロロホルム、低級アルコールなどの溶媒と混ざり合う性質があり、高分子化学の分野を中心に溶媒として用いられているほか、レジン樹脂や金属皮膜プラスチックなどの表面処理の溶媒にも用いられています。
UT13C-5027(日陸 アセトニトリル)
※アセトニトリル(acetonitrile)…化学式C2H3N、融点-45℃、沸点82℃のエーテルのような独特の臭気をもった無色の可燃性液体。有機溶媒の一つで、プロピレン、アンモニア、酸素からつくられるアクリロニトリルを製造する際の副産物として得られています。毒物及び劇物取締法の劇物に指定されています。化学工業製品の原料に用いられています。
●8000番代・・・ハローマークの付く番代。
UT13C-8012(中央通運 四塩化珪素)・8015(信越化学工業 トリクロロシラン)・8023(日本陸運産業 液化塩素)
※トリクロロシラン(trichlorosilane)・・・分子式HSiCl3、融点-126.6℃、沸点31.8℃の無色の液体。金属珪素に塩化水素ガスを作用させて得られる。有機ケイ素化合物の合成原料、脱塩素化して半導体用高純度シリコンの原料として用いられています。写真の8015番はもともと四塩化珪素専用でしたが、キセを設置するなどの改造を行い登場しています。
UT13C-8027(東北東ソー化学 液化塩素)
UT13K形20ftコンテナ
●95000番代 UT13K-95009(日本石油輸送 オクタジエン)
※オクタジエン(Octadiene)・・・正式には1.7-オクタジエンという、化学式C8H14、融点-70℃、沸点115.5℃の強烈な特有な臭いをもつ無色の可燃性液体。引火性が高く、極めて容易に燃え上がり爆発する。酸化剤と接触すると激しい反応を起こします。
UT14A形20ftコンテナ
●5000番代 UT14A-5002・5004・5006(クレハ 塩化ビニリデン樹脂)
僅か6個だけの小さなグループで、5000番代のみとなっています。いずれもクレハ所有の塩化ビニリデン樹脂専用となっています。
※塩化ビニリデン(vinylidene chloride)…化学式CH2CCl2、融点-122.5℃、沸点31.7℃の無色の液体。塩化ビニルに塩素を付けるとトリクロロエタンが得られ、これを水酸化ナトリウムなどを用いて脱塩化水素反応によって得られます。酸素に触れると過酸化物を発生させ、爆発する恐れがあります。この液体を熱、光、触媒などにより重合させると塩化ビニリデン樹脂となります。繊維やフィルムの原料として用いられています。クレハが日本で初めてつくったもので、家庭用向けとして登場した「クレラップ」が有名です。
UT17A形20ftコンテナ
●5000番代
UT17A-5010(エム・ティー・ビー ポリスチレン)
UT17C形20ftコンテナ
●8000番代
UT17C-8043(三菱化学物流 液化酸化エチレン)・8064(日触物流 液化酸化エチレン)
積荷はタンク車のお部屋その4タキ14700形式を参照して下さい。
UT17C-8096(中央通運 ジメチルジクロロシラン(KA-22))・8122(日新運輸 液化モノメチルアミン)
※ジメチルジクロロシラン(dimethyldichiorosilane)・・・化学式C2H6Cl2Si、融点-16℃、沸点70.3℃の刺激臭のある無色の可燃性液体です。非常に反応性が高く、水、アルコール、アミンと激しく反応し、塩化水素、ホスゲンなどの有毒かつ腐食性のあるヒュームを生じさせ、火災爆発の危険性があります。水の存在下では多くの金属を侵します。また、蒸気及び空気の混合気体は爆発性を持っています。主にシラノールを経て、ポリシロキサンとして利用されるほか、シリコーンゴム、シリコーンシーラント、シリコーン油及びケイ素樹脂の主原料としても利用されています。この他、エポキシ、アクリルなどの樹脂、ポリエーテルなどの改質に用いられるほか、各種ジメチルシリル基を含む化合物の合成原料にも用いられています。
※メチルアミン(Methylamine)・・・化学式CH5N、融点-93℃、沸点-6℃の魚の様な強い臭いを持つ無色の気体。モノメチルアミン(Monomethylamine)などとも言われています。クロロメタンとアンモニアの反応などによって得られます。水に非常に溶けやい性質を持つ一方、引火性が強く、空気と混ざると爆発し易い特徴があります。毒物及び劇物取締法により劇物に指定されています。多くの有機化合物の原料として用いられています。
UT18A形20ftコンテナ
●5000番代 UT18A-5017・5025・5023(日清製粉 小麦粉)
台枠の形状などに違いが見られます。
取出し口側の様子。違いは一目瞭然ですね。模型化する時には気を付けましょう。
UT18A-5020(日東富士製粉 小麦粉)
UT18C形20ftコンテナ
●8000番代 UT18C-8004(三菱化学物流 液化ブチレン)・8006(日輪・液化イソブチレン)
※写真右は貨物部長様所蔵
私有タンクコンテナとして、初めてつくられた高圧ガス用タンクコンテナです。
※ブテン(butene)…ブチレンとも呼ばれる、化学式C4H8の不飽和炭化水素で、空気より重いガスで非常に引火性が高いのが特徴です。反応性に富み、様々な変化をする。ブテンを示すものが、工業的に重要なイソブテン(isobutene)です。イソブチレン(isobuthylene)とも言われ、合成中間体として使われており、ガソリンの添加剤、ブチルゴムの原料などに幅広く利用されています。
UT18K形20ftコンテナ
●98000番代 UT18K-98002(中央通運 シロキサン)
※シロキサン(siloxane)・・・珪素(Si)と酸素(O)の結合した化合物で、Si-O結合と言いこれをもつ化合物の総称を言います。タンクに燃30とあるので、1,1,3,3-テトラメチルジシロキサン(引火性が高く、蒸気は爆発性。)でしょうか。シリコーンの名称で産業上、重要なものです。
UT18G形20ftコンテナ
●98000番代 UT18G-98001(三菱化学 エチレンカーボネート)
※炭酸エチレン(ethylene carbonate)・・・化学式C3H4O3 融点34~37℃、沸点260.7℃で、室温(25℃)では透明なガラスの固体で、融点では無色無臭の液体です。エチレンカーボネートとも言う、エチレングリコールと炭酸のエステルです。高沸点、低毒性、無臭で高分子に対して溶解性が高い特徴があります。電解質を大量に溶解できるため、リチウムイオン二次電池の溶媒に使用されているほか、剥離剤や洗浄剤などに使用されています。
UT20A形20ftコンテナ
●0番代 UT20A-8(水澤化学工業 活性白土)
●5000番代
UT20A-5001(みなと運輸 塩化ビニール樹脂)・5008(エム・ティー・ビー 塩化ビニル樹脂)・5045(千葉製粉 小麦粉)
UT20A-5099・5137(中央通運 塩化ビニール樹脂)・5040(日本石油輸送 塩化ビニル樹脂)
製造年代若しくは製造メーカーの違いでしょうか、タンク受台や補強環の位置などが異なっていますね。
UT20A-5074(三菱化学物流 塩化ビニル樹脂)
保温キセを巻いた不思議な個体。5073と2個だけ存在しているようです。
●5200番代
UT20A-5233(水澤化学工業 活性白土)
このグループは0番代に対して、何らかの理由により1tの自重増を行ったようです。このため、規格が1段上がったため改番をしています。在来の5000番代コンテナと重複しないように原番号+5200番の改番をしています。これにより0番代は消滅したようです。
●25000番代
UT20A-25032(日本石油輸送 塩化ビニル樹脂)
UT24K形20ftコンテナ(UT24K-98007・98009 中央通運 シロキサン)
98000番代から始まる、海上コンテナサイズの形式です。写真右は新しいデザインのコンテナです。
UT26C形30ftコンテナ
●38100番代
UT26C-38125・38214 石油資源開発 LNG
38100番代から始まるLNG(液化天然ガス)専用のタンクコンテナ。総重量は20tにもなる大型コンテナです。
UT26C-38200 東北天然ガス LNG
UT26K形20ftコンテナ(UT26K-98015 日本オイルターミナル メタノール)
98000番代から始まる形式です。30個つくられ、全てがメタノール専用となっています。
私有コンテナその4では、タンクコンテナをご紹介しました。
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