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タキ形式続き(最後のページです。)
タキ35000形式35t積みガソリン専用タンク車
| 諸 元 | |||||
| 全 長 | 12620mm | 走り装置 | 化成品分類番号 | 燃32 | |
| 全 幅 | 2720mm | 台 車 | TR41C形式等 | 特殊標記符号 | |
| 全 高 | 3825mm | 専用種別 | ガソリン | その他 | |
35t積みガソリン専用車としては、タキ9750形式、タキ9900形式に続いて3番目に登場した形式です。開発過程で車輛メーカー各社が各々多数の形式、仕様を製作していた体制を見直し、メーカー間で仕様を統一した「標準設計方式」を貨車で初めてタキ35000形式が採用しました。
構造はタキ9900形式と同じく、タンク体の位置で直径が異なる異径胴タンク体を採用。タキ9900形式では製作工程が難しい問題がありましたが、「葉巻型」と呼ばれる、中心部は直円状、両端部を端部に向かって直径が小さくなる円錐状とし、製作を容易にしたタンク体としました。また、軽量化の為、耐候性高張力鋼を本格的に使用しており、これも本形式が初めてとなります。
タンク体を受ける台枠は中梁を省略したもので、開いた空間に落とし込む構造で、受台は台車中心上の両端2ヶ所と中央部で支持しています。軽量化と強度確保を両立した結果、タキ9900形式よりも軽くなりました。
この合理的な設計による車体構造は、本形式を始祖とする35系タンク車と呼ばれ、数多くの派生形式を誕生させる結果となっています。本形式も昭和41年に登場し、48年までに1108両が製作されました。対応する石油類専用車はタキ45000形式となります。
本形式の所有者は石油会社が中心で、様々な会社が所有する輸送体系は本形式が事実上最後となっており、以降は輸送を専門とする会社が所有するのみとなっています。
全国津々浦々で見る事が出来た本形式も、輸送体系の変化、車輛の老朽化、後継形式の登場による置換え等の理由で平成21年に形式消滅しています。
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タキ38000形式36t積みガソリン専用タンク車
| 諸 元 | |||||
| 全 長 | 13050mm | 走り装置 | 化成品分類番号 | 燃32 | |
| 全 幅 | 2720mm | 台 車 | TR225形式 | 特殊標記符号 | |
| 全 高 | 3724mm | 専用種別 | ガソリン | その他 | |
ジェット燃料輸送用に製作されたタキ40000形式をベースに保安対策を盛り込みつつ、広範な運用が可能なガソリン専用車として昭和52年に登場し、54年にかけて140両製作されました。タキ35000形式の保安対策車(後継形式)でもあります。タキ38000形式は別名、38系タンク車とも呼ばれ、多数の派生形式を登場させました。
タキ40000形式とはほぼ同一構造、設計ですが広範運用を可能とする為に旧基準の車輛限界を適用し、設計しています。この為、タキ40000形式よりも一廻り小さいです。タンク体は葉巻型のタキ35000形式とは異なり、タンク上部を一直線状の異径胴タンク体となっています。台枠はアンチクライマー、連結器の構造強化等の保安対策が盛り込まれています。
形態的にはタンク体に設置されているランボードに違いが見られる程度となっています。なお、従来のガソリン専用車では石油類専用車が対応形式として設計されていましたが、当時は需要が大きく減っており、石油類専用車が大量に余剰となっていた事から、本形式の石油類専用車は存在しません。
平成22年頃から24年頃の僅かな期間に、在日米軍基地への燃料輸送に活躍。その活躍中の平成23年に東日本大震災(東北地方太平洋沖地震)が発生。東北地方へ石油輸送が緊急で行われたのですが、その輸送に本形式が抜擢され、任務を遂行。輝かしい実績を残しました。米軍基地への燃料輸送が終了した平成24年に全車廃車となり、形式消滅しています。
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| タキ38064(3位側):日本石油輸送 | タキ38102(2位側):日本石油輸送 |
タキ40000形式40t積みガソリン専用タンク車
| 諸 元 | |||||
| 全 長 | 13900mm | 走り装置 | 化成品分類番号 | 燃32 | |
| 全 幅 | 2960mm | 台 車 | TR214B形式 | 特殊標記符号 | |
| 全 高 | 3834mm | 専用種別 | ガソリン | その他 | |
昭和42年に登場したタキ43000形式の保安対策車に当たる形式で、昭和51年に登場し、56年にかけて140両が製作されました。タキ43000形式のフレームレス構造を廃し、平型台枠構造に変更しました。
昭和49年に保安対策の見直しが実施され、事故発生時の安全性が高められる事となりました。結果、フレームレス構造は禁止となり、この他横転や転覆時にタンク体が逆立ち状態にならないように設計に留意する事。弁装置や吐出管等の破損を防ぐ構造や隣り合う車輛の乗り上がりを防ぐ構造(アンチクライマー設置)等が本形式の設計に盛り込まれました。
安全対策を行った結果、自重がタキ43000形式よりも重くなり、同等にする必要から荷重を3t減らす事にしました。軸重は15tで運用区間制限貨車となっています。
タキ40000、01番は先行試作車で各種試験を行い、量産車の登場に至ります。昭和53年から58年までは成田空港への航空機燃料輸送に使用。この際の専用種別は「灯油A-1(燃30)」でした。パイプラインが完成し、任務を解かれると全国各地に散り、石油輸送に活躍をしました。後継形式となるJRタキ1000形式に置き換えられた模様で、平成27年頃に形式消滅しています。
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| タキ40000(3位側):日本石油輸送 | タキ40130(2位側):日本石油輸送 |
タキ42300形式35t積み硫酸ヒドロキシルアミン専用タンク車
| 諸 元 | |||||
| 全 長 | 12200mm | 走り装置 | 化成品分類番号 | 96 | |
| 全 幅 | 2600mm | 台 車 | TR225形式 | 特殊標記符号 | |
| 全 高 | 3744mm | 専用種別 | 硫酸ヒドロキシルアミン | その他 | |
硫酸ヒドロキシルアミン専用車として唯一の形式で、昭和53年に5両製作されました。保温キセ付きドームレスタンク体を持つタンク車で。独特の形状をした受台が特徴です。タンク体は腐食防止の為、ステンレス製で非常用の加熱装置を装備しています。タンク体上部には配管や弁類を収めたプロテクターがあります。平成12年に形式消滅しています。
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| タキ42303(4位側):三菱化学 |
タキ42750形式32t積み石油類専用タンク車
| 諸 元 | |||||
| 全 長 | 12200mm | 走り装置 | 化成品分類番号 | 燃31 | |
| 全 幅 | 2740mm | 台 車 | TR41C形式 | 特殊標記符号 | |
| 全 高 | 3877mm | 専用種別 | 石油類(ガソリンを除く) | その他 | |
昭和50年代に日本を震撼させたオイルショック。この影響は貨車の世界でも大きく影響し、石油類専用車は大量の余剰車を発生させる事になりました。その中の一つであるタキ9800形式も影響から逃れる事は出来ず、余剰車が多くありました。
この余剰車の活用策としてタキ9800形式を改造し、登場したのが本形式です。昭和56年に145両改造しました。
タキ9800形式はC重油という高比重、高粘度の石油類を運ぶ事を目的に設計され、流動性を良くする為、加熱管を装備していました。本形式では軽油や灯油等の比重の小さい石油類を輸送する事を目的とし、必要のない加熱管や点検蓋の撤去を行いました。比重が小さくなった為、荷重は32tに変更しています。
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| タキ42843(2-4位側):日本石油輸送 | タキ42861(3位側):JR北海道 |
外観はタキ9800形式と変わりません。前位側にある点検蓋は封鎖されており、丸い板に変化しています。貨物輸送は平成13年に終了。1両だけJR北海道へ移籍し、散水車に改造されて活躍した車輛があります。(写真右)タキ9900形式と共に活躍をしていましたが、平成26年に廃車され、本形式も形式消滅しています。
タキ43000形式43t積みガソリン専用タンク車
| 諸 元 | |||||
| 全 長 | 13370mm | 走り装置 | 化成品分類番号 | 燃32 | |
| 全 幅 | 2960mm | 台 車 | TR210形式、TR214A形式等 | 特殊標記符号 | |
| 全 高 | 3900mm | 専用種別 | ガソリン | その他 | |
昭和40年代に入り、鉄道貨物輸送に「物資別適合輸送」という運用形態が増えてきました。これは1つの貨物に対し、専用の貨車で組成した直行列車を運行し、大量輸送を行う輸送方法を言います。古くは石炭や石灰石輸送のように鉱山と積み出し港を結ぶような感じです。
この物資別適合輸送を石油製品でも実施する為、国鉄と各石油会社の共同出資により、昭和41年に「日本オイルターミナル株式会社」が設立されました。八王子駅、西上田駅、倉賀野駅等各地に拠点が設けられ、専用列車で輸送を行います。この輸送する専用貨車として設計されたのがタキ43000形式で、昭和42年から62年にかけて579両が製作されました。
タキ35000形式の後継形式でもある本形式は、輸送効率向上を図る為、極限設計車として設計されているのが特徴となります。積荷を最大限輸送する為及び軽量化を図る為、フレームレス構造を採用し、私有タンク車では初めて「鯨腹型異径胴タンク体」を採用し、当時の2軸ボギー車では初めての43t積みを実現しました。本形式に対する石油類専用車はタキ44000形式です。
従来車にはない独特の設計となる本形式は「43系タンク車」と呼ばれ、以降に登場するJRタキ1000形式等が設計される際のベースとなっています。
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タキ43000形式243000番代44t積みガソリン専用タンク車
| 諸 元 | |||||
| 全 長 | 13370mm | 走り装置 | 化成品分類番号 | 燃32 | |
| 全 幅 | 2960mm | 台 車 | TR214B形式 | 特殊標記符号 | |
| 全 高 | 3910mm | 専用種別 | ガソリン | その他 | |
タキ43000形式のモデルチェンジ車に相当するグループで、平成元年に登場。平成4年までに240両が製作されました。
地上設備の制約から車体長はタキ43000形式と同一としていますが、タンク体を僅かに大きくし、付属品の構造やアルミニウム合金化を行う事で荷重を1t増加する事が出来ました。塗装色は黒色が登場し、新塗装色としてエメラルドグリーンと灰色のツートンカラーが加わりました。現在では日本オイルターミナルへ移籍し、青15号となった車輛もあります。後継形式はJRタキ1000形式になります。なお、本グループに対応する石油類専用車は製作されていません。
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タキ44000形式43t積みガソリン専用タンク車
| 諸 元 | |||||
| 全 長 | 11945mm | 走り装置 | 化成品分類番号 | 燃31 | |
| 全 幅 | 2960mm | 台 車 | TR210形式、TR214A形式等 | 特殊標記符号 | コ |
| 全 高 | 3900mm | 専用種別 | 石油類(ガソリンを除く) | その他 | |
タキ45000形式の拡大形式として、昭和42年に登場し57年にかけて170両が製作されたタンク車です。日本オイルターミナル(株)の大量輸送用に用いる車輛とする事から、車体は43系タンク車の設計となっています。積荷の比重の関係から、タキ43000形式よりも約2m短く、ずんぐりむっくりボディが特徴です。
なお、令和7年現在、石油類専用車は本形式が最後の形式です。後に登場したタキ43000形式243000番代、JRタキ1000形式では設計されておらず、ガソリン専用車の臨時種別変更で対応出来る事から、今後も設計はされないと思われます。本形式も老朽化が進み、令和6年に形式消滅しています。同時に石油類専用車の消滅ともなっています。
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タキ45000形式35t積み石油類専用タンク車
| 諸 元 | |||||
| 全 長 | 11300mm | 走り装置 | 化成品分類番号 | 燃31 | |
| 全 幅 | 2720mm | 台 車 | TR41DS-12形式等 | 特殊標記符号 | コ |
| 全 高 | 3825mm | 専用種別 | 石油類(ガソリンを除く) | その他 | |
タキ35000形式に対応する石油類専用車として昭和41年から48年にかけて588両が製作されました。外観はタキ35000形式に似ていますが、積荷の比重が異なる為、車体長は短い。重油等の高比重、高粘度の石油製品を輸送する為、加熱管が装備されています。
昭和50年代のオイルショックでは重油を中心とした需要が大きく減少し、多数の車輛が余剰車となりました。この余剰車の一部は多数の形式に改造が行われました。平成20年に形式消滅しています。
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| コタキ45011(2-4位側):日本石油輸送 |
タキ45000~90
本形式は多数のロットがありますが、タキ35000形式と同じく標準設計方式が採用されており、形態的には大きな変化はありません。側ブレーキ装置による違いがあります。初期の車輛は2-4位側に設置されており、足踏みてこは4位側にあります。台車はTR41C形式でしたが、安定した走行にする為に第二次台車改造でオイルダンパー+コイルばねに変更したTR41DS-12形式に変更しています。
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| コタキ45245(3位側):日本石油輸送 | コタキ45128(4位側):日本石油輸送 |
タキ45091~588
残りの車輛は1-3位側にも側ブレーキを装備装備しています。前位側には加熱管、後位側の鏡板部には点検蓋が設置されています。
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| コタキ45574(1位側):キグナス石油 | コタキ45313(2位側):日本オイルターミナル |
写真左は本形式の最終増備車となるタキ45574~588番のグループの1両。台車はTR41G形式を履いています。改造の対象とはならず、残されていました。写真右は数が少なかった日本オイルターミナル所属車。青15号に塗装されており、ひときわ目立つ存在でした。
タキ46000形式38t積み濃硫酸専用タンク車
| 諸 元 | |||||
| 全 長 | 11300mm | 走り装置 | 化成品分類番号 | 侵(禁水)84 | |
| 全 幅 | 2485mm | 台 車 | TR41E-13形式 | 特殊標記符号 | コ |
| 全 高 | 3700mm | 専用種別 | 濃硫酸 | その他 | |
昭和50年代に起きたオイルショックにより、多数の石油類専用車が余剰車になってしまいました。そこで、他形式への転用改造計画が実施。タキ45000形式を種車に濃硫酸専用車へと改造したのが本形式です。昭和60年から平成2年までに71両を改造しました。
タキ29300形式とほぼ同じタンク体を新製し、台枠以下を種車の流用としたもので、自重の関係からタキ29300形式と比べると荷重は1t少ない。台車は種車の履いていたTR41DS-12形式(TR41C形式の走行性能の安定性を向上させた形式)を重荷重に耐えられる構造としたTR41DS-13形式に改造。TR41E-12形式を履く車輛も同様にTR41E-13形式に改造し、流用しています。種車が無くなり、平成3年以降はタキ29300形式が再び増備されています。
形態的にはタキ46000~53番と平成2年に改造されたタキ46054~70番に大別でき、タンク体では長さが異なっている他、マンホール等の形状の違いがあります。硫酸輸送の需要が減少し、平成21年に形式消滅しています。
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| コタキ46036(3位側):秋田製錬 | コタキ46054(2位側):同和鉱業 |
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